1級建築士

1級建築士の転職事情!おもな転職先と求人例を紹介します

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建築設計の高度な知識をもつ1級建築士は、建設業界で一目置かれる存在です。1級建築士の資格があると、建設業界をはじめ、不動産業界などのさまざまな業種に転職できます。設計の分野以外でも1級建築士の知識が役立つため、今までとは違った職業に就くことも可能です。

今回は、1級建築士が活躍できるおもな転職先や求人例のほか、1級建築士としての転職をおすすめする理由についても解説します。

【1級建築士の転職】おもな就職先と求人例

1級建築士が活躍できるおもな就職先と求人例を、仕事内容や年収の目安とともに紹介します。

設計事務所

1級建築士として設計に携わりたい場合、住宅や商業施設、ビル、土木などの設計を行う設計事務所が王道の就職先でしょう。

設計事務所は組織系とアトリエ系に大きく分類されます。組織系の建築設計事務所はおもに大規模な建築物の設計を行い、構造設計や設備設計、製図担当などに細分化されているのが特徴です。組織系はアトリエ系と比べ、信頼性や経済効率が求められるため、堅実なデザインを得意としています。
一方、アトリエ系は、意匠設計や実験的なデザインでの設計を得意としています。

組織系とアトリエ系、それぞれの求人例は以下のとおりです。

No.業種仕事内容年収
1組織系建築設計(意匠)・工事監理など設計・製図担当としての業務全般500万円以上
2アトリエ系詳細設計、現場管理、プロジェクトリーダーとしての業務420万円以上

組織系とアトリエ系では、企業規模の大きい傾向にある組織系の方が、やや年収が高い場合が多いようです。

収入面での条件ももちろん重要ですが、どのような建築物の設計に携わりたいのか、自身の希望を明確にしたうえで、転職活動に取り組みましょう。

建設会社

建設会社も1級建築士を求める代表的な業種です。設計業務の求人もありますが、施工管理や総合職などの求人も見られます。建設会社における求人例は以下のとおりです。

No.業種仕事内容年収
1中小ゼネコン官公庁および民間企業を対象にした建設・土木の営業系業務(管理職候補)550万円以上
2大手ゼネコン作業所の施工管理業務(建築・設備)、構造設計400万円以上
3建設会社施工管理業務全般・現場の責任者としての業務370万円以上

大手ゼネコンは年収が高いイメージがあるかもしれませんが、建設会社の場合、会社の規模が年収に直結しないこともあるので注意が必要です。

ハウスメーカー

戸建て住宅を中心に、設計と施工、販売を行うのがハウスメーカーです。一般的に設計と施工で部門が分かれているため、設計の求人が多い傾向にあります。また、建設会社と同様に、施工管理や総合技術職の求人も多く見受けられます。ただし、顧客に合わせて土日に打ち合わせをすることが多く、平日が休みになるケースが一般的です。

中小と大手のハウスメーカー、それぞれの求人例は以下のとおりです。

No.業種仕事内容年収
1中小
ハウスメーカー
完全自由設計の木造戸建て・注文住宅の設計600万円以上
2大手
ハウスメーカー
戸建て事業の設計・施工管理を担う技術系総合職700万円以上

建設会社と比べて設計の求人が多いので、戸建て住宅の設計に興味がある方はハウスメーカーが狙い目でしょう。

不動産・デベロッパー

不動産会社やデベロッパーでは、都市の再開発、リゾート施設、マンションなどの設計を行います。まちづくりに携わるような、よりスケールの大きい仕事をしたい方に最適です。また、営業に興味がある方は、不動産会社の土地取引やリフォームの営業としても活躍できます。
不動産会社とデベロッパー、それぞれの求人例は以下のとおりです。

No.業種仕事内容年収
1不動産会社住宅リフォームの営業、現場管理の業務800万円程度
2デベロッパー施工管理、設計、品質管理などの建築系職務全般700万円以上

不動産会社、デベロッパーともに、年収は比較的高い水準といえます。営業成績やスキルが上がれば、収入アップも期待できるでしょう。

さらに詳しく!
一級建築士は稼げる?平均年収とおすすめの職業は?

1級建築士としての転職がおすすめである理由

1級建築士を取り巻く現状をふまえ、転職がおすすめである3つの理由を見ていきましょう。

1級建築士は人手不足

1級建築士の有資格者は高齢化が進み、若手の人材が不足している状況にあります。それに拍車をかけているのが、1級建築士の受験者数の減少です。ピーク時は5万人強でしたが、近年では3万人程度に減少しています。

しかし、人手不足が深刻だからこそ、1級建築士の知識と技術は多くの企業で求められています。若手の人材を増やすため、大学卒業後すぐに1級建築士を受験できるように試験制度も緩和されました。すでに1級建築士の資格を取得している方は、今後も長く活躍できるでしょう。

活躍できる職種が多い

先に述べたように、1級建築士は建設業界だけでなく、不動産業界でも活躍できます。ほかにも意外な分野で建築士の知識と技術が役に立つのです。

例えば、建築事務所のサポートやアドバイス、各種管理などを行うプロジェクトマネジメント会社(PM/CM会社)や、インテリアコーディネーター、インテリアデザイナー、建材や住宅設備機器などのメーカーなどが挙げられます。設計事務所だけでなく、さまざまな業種を調べると、興味のある会社が見つかるかもしれません。

公務員として働くことも可能

県庁や市区町村の役所でも、都市開発や建築の専門職として1級建築士が求められています。
ただし、一から建物を造るというより、メンテナンスや修繕、建築基準法の審査や指導を行うことが多い傾向にあります。ものづくりの世界とは少し異なりますが、福利厚生や安定を重視する方は公務員も選択肢の一つといえるでしょう。

1級建築士の転職先には、さまざまな選択肢がある!

1級建築士は設計のスペシャリストとして、設計事務所や建設会社、ハウスメーカーなど、建物やまちづくりに関する企業に転職できます。1級建築士の転職先となる業種は多岐にわたるため、設計を重視したい、お客様が喜ぶ家を造りたいなど、自分が求める仕事を明確にすることが大切です。また、1級建築士はインテリア系や公務員でも活躍できます。人手不足が続いているからこそ、1級建築士の資格を活かして長く活躍できる選択肢を検討しましょう。

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