ボイラーの整備や取り扱いに関する資格の種類とは?詳しく解説します。

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ボイラーとは、灯油や石炭などの燃料を燃やし、そのエネルギーでお湯や水蒸気を作る機器の総称です。給湯設備・空調設備・動力源などにボイラーを使用している場所はたくさんあります。ボイラーの取り扱いや管理をするには、専門の資格が必要です。また、ボイラーの取り扱いに関わる資格を取得しておけば、転職や就職が有利になることでしょう。

そこで、今回はボイラーに関する資格の種類や資格を取得する方法・有資格者ができる職務などをご紹介します。

  1. ボイラーとは?
  2. ボイラーに関する資格とは?
  3. ボイラー技士の資格を取得する方法について
  4. ボイラーの資格に関するよくある質問

この記事を読めば、ボイラーに関する資格を取得する方法や、それを生かせるしょくばなども分かるでしょう。ボイラー技士の取得を目指している方も、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。


1.ボイラーとは?

ボイラーとは、前述したように燃料を燃やして水を沸かし、お湯や水蒸気を作る熱変換装置を備えた機器の総称です。ボイラと縮めて表記されたり、汽缶や釜と呼ばれたりすることもあります。かつては蒸気機関車や汽船などの動力源として、欠かせないものでした。現在でも、給湯設備や空調設備の一部として使われている他、大型船舶の動力や火力発電所の発電設備など、多くの場所で使われています。

ボイラーは、取り扱いを間違えると爆発事故や火災の原因となるでしょう。近年では、2010年に福岡県のスーパー銭湯で整備不良のボイラーが爆発するという事故がおきました。そのため、ボイラーを安全に操作し、管理業務を行う資格が複数作られています。

2.ボイラーに関する資格とは?

この項では、ボイラーに関する資格を詳しくご紹介していきます。どのような資格があるのでしょうか?

2-1.ボイラー技士

ボイラーに関係する資格というと、真っ先に挙げられるものです。ボイラー技士は、建物内のボイラーの操作・点検・管理・調整・検査などを行うことができます。特級・一級・二級の3種類があり、それぞれ扱えるボイラーの伝熱面積規模が異なるのです。ボイラーの操作をするためにはぜひとも取得しておきたい資格であり、社会人になってから挑戦する方もたくさんいます。また、ボイラー取扱作業主任者になるには、ボイラー技士の資格が必須です。

2-2.ボイラー取扱者

ボイラー取扱者とは、ボイラー取扱技能講習を修了した人や小型ボイラー取扱業務特別教育を修了した人が取得できる資格です。取得すれば小規模ボイラーや小型ボイラーを取り扱うことができます。ただし、取扱作業主任者になることはできません。ボイラー技士を目指す方が、事前に取得しておく資格です。

2-3.ボイラー溶接士

ボイラー溶接士は、その名のとおりボイラーの溶接工事が行える資格です。ボイラーは圧力釜の一種ですから、溶接工事を正確に行わないと大事故の原因となります。資格には、特別ボイラー溶接士と普通ボイラー溶接士とがあり、どちらも学科と実技の試験を受けて取得するものです。なお、免許には期限があり、講習を受けて更新しなければ失効します。

2-4.ボイラー整備士

ボイラー整備士とは、ボイラーを整備できる国家資格です。ボイラー技士が点検をして不備を見つけた場合、ボイラー整備士が整備します。ボイラー技士の資格だけでは、整備を行うことはできません。また、溶接工事が必要な場合はボイラー溶接士の有資格者が必要です。ですから、ボイラー溶接士とボイラー整備士の資格を取得しているとより多くの工事を手掛けることができます。

3.ボイラー技士の資格を取得する方法について

この項では、ボイラーに関する資格の中でも特に人気のあるボイラー技士の資格を取得する方法についてご紹介します。どのような方法があるのでしょうか?

3-1.ボイラー技士の資格を取得する方法

ボイラー技士の資格は、安全衛生技術試験協会が主催する、ボイラー技士試験に合格しなければなりません。特級・一級のボイラー技士試験は受験資格がありますが、二級は誰でも受験することができます。ただし、二級ボイラー技士の免許を交付してもらうには一定の実務経験が必要です。そのため、ボイラー技士の試験に挑戦したい方は、まず講習を受けてボイラー取扱者の資格を取得し、実務経験を積みましょう。なお、受験資格にはいろいろな種類があるので、詳しくは協会のホームページを参考にしてください。

3-2.試験内容や実技講習など

ボイラー取扱者の資格を取得するには、登録講習機関で講習を受けましょう。日本ボイラ協会ボイラ・クレーン安全協会などが主催していますので、各ホームページで日程や申し込み方法などを確認してください。全国の都道府県で講習は開催されています。講習は3日間で座学がほとんどですが、最終日にボイラー設備の見学や疑似操作などの講習もあるのです。

ボイラー技士の試験は、

  • ボイラーの構造に関する知識
  • ボイラーの取扱いに関する知識
  • 燃料・燃焼に関する知識
  • 関係法令

の4科目各10問ずつか出題されます。特級~二級まで科目数は同じですが、二級が3時間で終わるのに対し、特級と一級は4時間で終了です。

3-3.難易度や合格基準について

ボイラー技士の試験は、各科目で40%以上得点し、全体で60%以上の得点率で合格となります。1教科でも40%以下の得点率だと不合格になりますので注意しましょう。特級に限っては、2年間だけ部分的に合格科目があった場合は、その試験が免除されます。一級と二級はすべての科目が合格基準に達していないと不合格です。

受験者の口コミなどでは、ボイラー技士はやや易しい試験と紹介されています。合格率は特級で約40%・一級で58%・二級で56%となっていますので、国家資格の中では高い方です。ただし、二級の試験は毎月行われており、一級の試験は1年間に6~7回あります。つまり、1年に何度も受験が可能です。特級ボイラー技士は、毎年10月に1度だけ試験が行われます。試験回数を考慮した場合、1回目の試験で合格できる確率はもう少し低くなるでしょう。50%が合格する試験ではなく、50%が落ちる試験だと思って勉強してください。

3-4.申し込み方法など

ボイラー技士試験の願書は、安全衛生技術試験協会やボイラー取扱者の講習を行っている団体などで無料配布しています。郵送で取り寄せることも可能です。受験の申し込みは、願書に必要事項を記入して添付書類を添えて送ってください。電子申請は行っていません。二級・一級の場合は、いつ試験を受けるのかも決めておきましょう。試験は安全衛生技術センターの各支部で行います。支部の場所は協会のホームページから確認してください。遠方の方は泊りがけでのぞみましょう。

3-5.勉強のコツ

ボイラー技士の勉強方法は、独学か通信教材を利用しての勉強が一般的です。過去問題種や参考書はAmazonや大型書店でも取り扱っていますので、独学をする方はそれらを購入して勉強しましょう。

ナツメ社から刊行されている一発合格シリーズが、最も人気があります。この他、参考書専門の出版社として知られているオーム社からは、マンガで分かる二級ボイラー試験という本が刊行中です。絵や図で理解する方が簡単という方は、利用してみましょう。二級ならば過去問題から同じような問題が出されることが多いので、過去問題をくり返し解いておけば合格できる可能性が高いのです。また、ボイラー取扱者の講習で学んだことも役に立つでしょう。

通信教材を利用する場合は、SATの教材がおすすめです。ブック形式の参考書だけでなく、専門の講師が解説を行う映像を収めたDVDも付いているので、合格に必要な知識を短期間で習得できます。二級の場合は毎月試験が行われているので、一か月前から勉強をしても間に合うでしょう。

4.ボイラーの資格に関するよくある質問

Q.ボイラー技士の監督下でしたら、無資格でもボイラーを取り扱えますか?
A.扱えません。ボイラー取扱者の講習を受講してください。

Q.ボイラー技士の試験に年齢制限はありますか?
A.ありません。受験資格を満たしていれば大丈夫です。

Q.ボイラー試験の勉強は計算問題はでるのでしょうか?
A.出題されません。試験は暗記が中心です。

Q.女性でもボイラー技士の需要はありますか?
A.女性しか利用できない施設のボイラーの整備などに需要があるでしょう。

Q.ボイラー技士の仕事は危険ですか?
A.整備されたボイラーを正しく取り扱っている限り、事故が起こることはほとんどありません。

5.おわりに

いかがでしたか? 今回はボイラーに関する資格についてボイラー技士を中心にご紹介しました。ボイラー設備は建物の目立たないところにありますので、技士の仕事が目にとまることはほとんどありません。しかし、ボイラーを安全に運転するためには、技士の技術と知識が大切です。特級や一級を取得すると有資格者の需要もより高くなるので、まずは二級を取得してさらに実務経験を積み、挑戦してみましょう。