ビルの空調にはどんな種類があるの?役割とともにご説明します。

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ビル必要な設備はいろいろありますが、空調もそのひとつです。
特に、ビルの規模が大きくなるほど、空調の重要性は増してくるでしょう。
そこで、今回はビルに設置される空調の種類についてご紹介します。
また、空調は取りつければそれでおわりというものでもありません。
必ずメンテナンスが必要です。
今回はそのメンテナンスのやり方についてもご紹介しましょう。
建築物環境衛生管理技術者の方やビルのオーナーの方は、ぜひこの記事を読んで参考にしてみてください。

目次

  1. ビルにはなぜ空調が必要なの?
  2. ビルに設置されている空調の役割とは?
  3. ビルに設置されている空調の種類とは?
  4. 空調はどのように管理するの?
  5. 建築物環境衛生管理技術者の役割とは?
  6. おわりに

1.ビルにはなぜ空調が必要なの?

一般住宅ならば、窓を開ければ部屋の空気は入れ替えられます。
しかし、ビルは一般住宅より何倍も大きく、気密性もより高くなっているのです。
ですから、空調システムを使って換気をしなければ、中の空気がよどんでしまうでしょう。
[出入り口から換気できないのか?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、大規模なビルになるほど、出入り口からの換気だけでは不十分です。
また、ビルは階数がありますからいくら入り口から空気の出入りがあったとしても、上階までは届かないでしょう。
ですから、空調は絶対に必要な設備なのです。

2.ビルに設置されている空調の役割とは?

では、ビルに設置されている空調にはどのような役割があるのでしょうか?
この項では、具体的にご紹介します。

2-1.換気

前述したように、換気は空調の大切な役割です。
私たちは酸素を吸って二酸化炭素を吐きだして生きています。
ですから、空気を定期的に入れ替えないと空気中の二酸化炭素の濃度が高くなり、体調に支障が出るでしょう。
換気は私たちが思っている以上に重要です。
たとえば、空気の流れが悪い場所で作業をしていると、酸素不足で意識を失ってしまう可能性があります。
現在でも、そのような事故で犠牲者が出ることもあるのです。
ですから、ビルでも空調の故障が事故につながることもあります。

2-2.空気の清浄化

私たちの体には、ほこりをはじめとするさまざまな汚れが付着しています。
目には見えなくても、空気中には体から離れた汚れが浮かんでいるでしょう。
空気が循環している場所ならば、汚れも時間がたてばどこかへ行きます。
しかし、ビル内では空調が作動していないと、時間がたつほど空気が汚れていくでしょう。
ただし、空調の内部が汚れていては逆にビル内の空気を汚してしまいます。
ですから、空調内も定期的な清掃が必要です。

2-3.消臭

空気中にはいろいろなにおいの元も漂っています。
特に、テナントにレストランが入っているビルはにおいが強くなるでしょう。
また、季節によっては汗のにおいなど私たちの体から発せられるにおいも強くなります。
そんなにおいも空調は消してくれるのです。

2-4.冷房と暖房

ビル内では、冷房も暖房も空調システムで行われることが大半です。
ビル内は法律によって温度と湿度が決められています。
ですから、商業施設などのビルは中央で冷暖房を管理しているところも多いでしょう。
逆に、オフィスビルなど始業時間と終業時間がまちまちな場合は、各フロアにコントロールパネルが設置されており、スイッチのオンオフや温度の調整をより細かく行えるようになっています。

3.ビルに設置されている空調の種類とは?

では、ビルに設置されている空調の種類はどんなものがあるのでしょうか?
この項では、具体的にご紹介していきます。

3-1.個別空調

各フロアをそれぞれ別の会社に貸している、雑居ビルなどに多い空調システムです。
前述したように、テナントによって空調が必要な時間がまちまちな場合は、各フロアにスイッチをつけた方が光熱費に無駄がなくなります。
ですから、各フロアや部屋に空調をオンオフにするスイッチがあり、テナントの従業員が管理しているところが多いでしょう。
また、ビルによっては管理人室などで使用状況が確認できるところもあります。

3-2.セントラル空調

こちらは、中央(制御室)で、空調を管理するシステムです。
百貨店など商業施設では、全フロアに絶え間なく人が出入りします。
また、空調が必要な時間が決まっているため、中央で温度や湿度を管理した方が都合がよいのです。
この場合は、管理人が空調の管理をしていることもありますし、専門の業者が遠隔で捜査をしていることもあります。

4.空調はどのように管理するの?

さて、ビルの空調は設置して終わりというわけではありません。
一般家庭のエアコンも、年月とともに内部が汚れてきます。
ですから、ビルの空調も定期的なメンテナンスが欠かせません。
建築物における衛生的環境の確保に関する法律(東京都ではビル管理法とも呼ぶ)では、ビルの空気内に含まれる一酸化炭素の量、二酸化炭素の量、粉塵(ふんじん)の量がそれぞれ決められています。
ですから、建築物環境衛生管理技術者は、定期的に業者に依頼して空気中の成分をチェックして保管しておかなければなりません。
何か事故があった場合は、警察から検査結果の提示を求められることがあります。

5.建築物環境衛生管理技術者の役割とは?

建物環境衛生管理技術者は、ビルを安全に衛生的に運営していくために選任される資格です。
職務の中にはもちろん、ビルの空調の管理も含まれています。
といっても、建物環境衛生管理技術者が、直接空調のメンテナンスや空気の成分調査をするわけではありません。
空調設備をメンテナンスする業者や、空気を調査してくれる業者に管理や検査を依頼したり、検査結果を保管しておいたりすることが仕事になります。
今は、依頼をすれば遠隔操作で空調を最適な状態にコントロールしてくれる業者もあるのです。
真新しい商業ビルなどは、そのようなシステムを使っているところもあるでしょう。
しかし、築年数がたったビルは、今でも中央やフロアごとにこまめに管理をしないと不具合が起きやすいところもあります。
ですから、管理するビルによって空調のメンテナンスの方法は大きく変わってくるでしょう。
また、万が一空調に不具合が起きた場合は、すぐにビルの内部にいる人を避難させる必要があります。
ビルが大きいほど、空調システムが故障すれば内部の空気が汚れやすく、事故が発生しやすくなるのです。
ですから、空調システムの調子が悪ければ、すぐにメンテナンスをしなければなりません。

6.おわりに

いかがでしたか?
今回はビルに設置されている空調の種類などについてご紹介しました。
まとめると

  • ビルの空調システムには個別空調とセントラル空調がある。
  • 雑居ビルなどフロアごとに空調を使う時間が異なる場合は、個別空調の方が都合がよい。
  • 百貨店など空調を使う時間が決まっているビルは、セントラル空調のところが多い。
  • 空調に不具合が発生すると大事故につながる可能性があるため、こまめなメンテナンスが必要。
  • 建物環境衛生管理技術者は、定期的にビル内の空気成分をチェックして結果を保管しておく必要がある。

ということです。
空調はビル設備の中では地味な存在ですが、万が一不具合が起きた場合は大変なことになります。
また、空調のメンテナンスが不十分だと、においなどが発生してビルの使用にも支障が出る可能性があるのです。
ですから、建物環境衛生管理技術者は、水道と同じかそれ以上に気を配って管理しましょう。

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