土木施工管理技士

土木施工管理技士とは?資格試験概要や仕事内容を徹底解説!

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土地の造成や河川整備、建物などの建設工事を行う場合、施工管理技士が必要とされます。その中でも土木工事に関するものは、土木施工管理技士が主体となって行うものです。では、土木施工管理技士はどういった職業であり、何をどこまで扱えるのでしょうか。この記事では、土木施工管理技士の仕事内容や取得条件について詳しくみていきます。

1.土木施工管理技士とはどんなものか

土木施工管理技士は、土木工事と呼ばれる全ての工事を取り扱い、河川やトンネル、道路などの現場で指示・監督を行います。また、工事の規模の大きさによって扱える金額が異なってくることから、施工管理技士は国家試験に合格しなければなることができません。また、現場に施工管理技士が求められる理由は、主任技術者や監理技術者が現場ごとに必要なためです。主任・監理技術者は、他の営業所と兼任することができないことから、そういった面でも土木施工管理技士は需要があるといえます。

加えて、2008年以降では経営事項審査を公共性のある建物や工事では受ける必要があり、この点数がある程度高くなければ工事を請け負うことができないと判断されます。経営事項審査は、公共性を有する国や行政からの直接の請負を可能にするための経営状況を点数化する審査のことです。

そのため、各事業者は場合によっては工事現場に土木施工管理技士の1級や2級を保有する資格者を配置し、点数をあげることが必要となりました。1級は5点、2級は2点ほどの点数が付与されます。

そして、施工管理技士の仕事内容は多岐にわたります。例えば、施工計画の作成だけでなく、設計や市役所との打ち合わせ、工程や安全の管理・などの業務を行い、工事を竣工まで導く必要があります。

また、土木工事における区分も定められており、以下のように分かれます。

  • 道路
  • 橋梁
  • 河川
  • 鉄筋
  • 復旧
  • トンネル
  • 区画整理
  • ダム

などの工事を全て含めて土木工事と呼んでおり、土木施工管理技士はこれらの工事の監督役となれる存在といえるものでしょう。

2.土木施工管理技士資格を取得するメリット

名実ともに 工事の監督者になれるだけでなく、資格を取得することによって能力のアピールに繋がります。また、実務経験に基づき、資格を取得していることから技術者として非常に頼りになる存在として社内外からも評価されるといったメリットがあるといえるでしょう。

また、工事に関しては2級なら主任技術者、1級なら監理・専任技術者となれることから業務の幅が広がることに加えて、工事における企業の評価である経営事項審査においても加点要素となります。そのため、工事現場に必須の存在となるだけでなく、企業としても保有している人物をそれなりに評価すると考えられることから昇給や昇進につながります。

土木施工管理技士の資格を取得することで、個人だけでなく会社にもプラスの影響があるため、工事を担当する全ての会社で資格の取得が求められています。

3.土木施工管理技士になるために必要なものとは

土木施工管理技士になるためには、経験年数が必要となります。施工管理技士は1級と2級に分かれており、土木施工管理技士も1級と2級ではそれぞれ必要とされる経験年数が異なり、経験年数を満たしていなければ、そもそも受験ができないこと注意が必要です。

では、それぞれの受験要件を見ていきましょう。

  • 土木施工管理技士1級の受験要件
学歴 必要実務経験年数
大学卒か専門学校を卒業している者(高度専門士)
  • 指定学科:3年
  • それ以外では4年6ヶ月

この年数のうち、1年以上の指導監督的実務経験年数が含まれていること。

短期大学か高等専門学校卒業、専門学校を卒業している者(専門士)
  • 指定学科:5年
  • それ以外では7年6ヶ月

この年数のうち、1年以上の指導監督的実務経験年数が含まれていること。

高等学校や専門学校を卒業

  • 指定学科:10年
  • それ以外では10年6ヶ月

この年数のうち、1年以上の指導監督的実務経験年数が含まれていること。

その他の学歴しかない場合

実務経験15年

この年数のうち、1年以上の指導監督的実務経験年数が含まれていること。

 

  • 土木施工管理技士2級の受験要件

 

学歴 必要実務経験年数
大学卒
  • 指定学科:1年 
  • それ以外では1年6ヶ月
短期大学・高等専門学校
  • 指定学科:2年
  • それ以外では3年
高等学校
  • 指定学科:3年
  • それ以外では4年6ヶ月
その他の学歴しかない場合  実務経験8年

土木施工管理技士になるために必要なものとして、試験に合格するだけでなくある程度の学歴や実務経験が必要となります。特に学歴も土木施工管理技士検定を受験する際には非常に重要なものとなるため、将来設計も含めたうえで考慮する必要があるといえるでしょう。また、2級土木施工管理技士の合格者は3年ほど、専任の監理技術者の下で実務経験を積むことにより、1級の土木施工管理を受験することが可能です。

注意点としては、土木施工管理の実務として認められない業務や作業があります。例えば、基本設計や実施設計、積算など業務を行うにあたって土木工事の専門性が低いものは土木施工管理の経験には含まれません。ちなみに、工事種別に関しては建築工事の基礎工事、個人の宅地における造成工事、建物の解体工事なども経験年数に含まれないことに注意する必要があります。

3-1.土木施工管理技士の資格試験の概要について

土木施工管理技士は、業務に従事しているだけでは付与されない国家資格であり、1級・2級どちらも検定試験に合格しなければなりません。そのため、実務経験や学歴など細かい要件を踏まえたうえで申込みを行う必要があります。

ちなみに、実務経験などに関しては受験者の記述だけではなく、会社もその事実や経験年数を証明するために社判を押すなどの手続きが必要です

加えていえば、土木施工管理技士の1級及び2級の配置が請負の条件となる現場では、資格のないものが行うことができず、仮に「資格者が必要な現場に資格者がいない」となった場合には工事を請け負うことができません。このように、土木施工管理技士の資格を取得することは、仕事を継続していくうえで極めて重要なことが分かります。

3-2.土木施工管理技士の受験に必要な書類

土木施工管理技士は、試験に合格することによって得られる資格であるため、受験を行うにあたっては必要な書類をすべて用意しなければなりません。仮に、足りない書類があった場合、試験を受けることが難しいこともあるため注意が必要です。 

すべての受験者は下記の書類が必要となります。

  • 各都道府県で貰える受験申請書
  • 証明写真(パスポートサイズ)
  • 初受験の場合は住民票(住民コードが必要)
  • 受験における払込領収証
  • 各企業による判子のある実務経験証明書 

また、書類を送付する際は簡易書留で送付することを指定されるため、そういった送付の形も順守するようにしましょう。

4.土木施工管理技士の1級と2級の違い

土木施工管理技士は、1級と2級に分かれておりそれぞれ行える業務が異なります。

1級は4,000万円以上の発注金額の工事を行えるだけでなく、監理技術者が必要とされるためその役割を担うことが可能となります。そのため、1級の土木施工管理技術者がいる場合にはどのような工事であっても受けをことが可能です。

2級は4,000万円未満の発注金額の工事を行うことが可能であり、主任技術者になることができます。公共工事の場合は、1級・2級に関係なく請負金額が3,500万円以上であり建築一式工事の場合なら7,000万円以上で監理技術者が必要です。

4-1.土木施工管理技士1級の仕事内容

1級の土木施工管理技士は、あらゆる土木工事に対応することが可能であり、技術者の監理や施工計画、工程管理などを行います。また、監理技術者となることができ、安全や品質の管理なども行う工事の最高責任者といえます。そして、1級の土木施工管理技術者は、舗装工事や塗装工事の監理技術者となることも可能です。

4-2土木施工管理技士2級の仕事内容

2級の土木施工管理技士は、現場において主任技術者となることが可能です。しかし、監理技術者となることができないことから、4,000万円以上の大規模な工事を行うことができず、活躍できる場所に限りがあるといえます。そのため、大規模な工事現場であれば、2級の土木施工管理技士は1級の土木施工管理技士のサポートを行うことが非常に多い状況です。

4−3.合格ラインと合格率

土木施工管理技士は1級・2級に分けられるものの、どちらも合格ラインは、各科目で60%以上の正解率を獲得することが必要です。選択問題などもあることから自分の得意な分野を勉強することが必須であり、1級と2級では出題範囲が異なるため、過去問などを駆使して学習していく必要があります。

また、合格率に関しては、1級土木施工管理技士であれば学科試験は50~60%前後であるものの、実地試験にいたっては30%であることから学習せずに取得できる資格ではないといえるでしょう。また、2級土木施工管理技士の合格率も1級と同様であるため、どちらも決して難易度の低い資格ではありません。

5.まとめ

土木施工管理技士の業務内容は、非常に多岐にわたりますが、1級の施工管理技士であれば、あらゆる土木工事の現場代理人となることが可能です。1級と2級では、扱える工事の規模の大きさや行える業務に違いがあることに注意が必要です。そして、1級及び2級の土木施工管理技士の業務内容や受験要件を知ったうえで取得を目指していきましょう。

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