冷凍機械責任者の需要や求人はどのくらい? 資格取得方法と共に解説

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転職や就職に備えて、資格を取得しようと思う人は多いことでしょう。「就職に役立つ」と言われる資格はたくさんあり、冷凍機械責任者もその1つです。しかし、「技術の進歩により、有資格者には以前ほど企業からの需要がなくなった」という意見もあります。そのため、がんばって資格を取得しようかどうか悩んでいる人もいるでしょう。
今回は、冷凍機械責任者の需要や求人の現状・資格取得の方法などを紹介します。

  1. 冷凍機械責任者の基礎知識
  2. 冷凍機械責任者の需要について
  3. 冷凍機械責任者の資格取得方法
  4. 冷凍機械責任者に関するよくある質問

この記事を読めば、効率のよい勉強方法などもよく分かるでしょう。冷凍機械責任者の資格取得を考えている人は、ぜひ読んでみてください。


1.冷凍機械責任者の基礎知識

はじめに、冷凍機械責任者の定義や資格区分などを紹介します。

1-1.冷凍機械責任者とはどのような資格?

冷凍機械責任者とは、高圧ガス製造保安責任者という資格区分の一種です。冷凍機械には高圧ガスが使われています。冷凍機械が大きいほど使われるガスの量も膨大になるため、保守管理を行うには高圧ガスに関する知識が不可欠です。そのため、資格が設けられています。なお、空調にも高圧ガスが使われているので、業務用の大型な空調は冷凍機械の一種です。

1-2.冷凍機械責任者の資格区分

冷凍機械責任者は、以下のような3つの資格区分があります。

  • 第一種:すべての冷凍機械で保安業務が可能
  • 第二種:1日の冷凍能力が300t未満の冷凍機械で保安業務が可能
  • 第三種:1日の冷凍能力が100t未満の冷凍機械の保安業務が可能

1-3.冷凍機械責任者の職務

冷凍機械責任者の資格を活用して仕事をする場合、主に冷凍機械のメンテナンスや保守管理が職務になります。ただし、第一種冷凍機械責任者の有資格者は、冷凍機械を製造する際の材料試験・耐圧試験・気密試験の検査員になることが可能です。そのため、冷凍機械の製造会社へ転職する際も有利になるでしょう。また、一定以上の冷凍設備を有する事業所は、冷凍機械責任者の有資格者を冷凍保安責任者に選任し、都道府県知事へ届け出ることが義務づけられています。
なお、近年の冷凍機械は小型化が進み、有資格者による保守管理が必要なところは減少傾向です。しかし、冷凍機械(空調含む)を設置してある施設では、万が一に備えて有資格者を雇っておきたいというところも多いでしょう。

2.冷凍機械責任者の需要について

この項では、冷凍機械責任者の需要や求人について紹介します。

2-1.冷凍機械責任者の需要はどのくらい?

冷凍機械責任者の需要は、常に一定数あります。冷凍機械の性能が向上しても大規模な冷凍・冷蔵倉庫やアイスクリーム工場の冷凍庫などは、冷凍保安責任者の選任が必要です。また、ビルメン(ビルメンテナンス業務)でも、冷凍機械責任者の有資格者を優遇して採用する傾向があります。

2-2.冷凍機械責任者を求めている職場とは?

冷凍機械責任者の有資格者を求めている職場は、大規模な冷凍・冷蔵倉庫やアイスクリーム工場のほか、オフィスビルなど不特定多数の人が利用する施設です。このほか、冷蔵ケース・冷凍ケースを複数所有しているスーパーなどからの求人もあるでしょう。また、スーパーや百貨店から依頼を受け、冷凍・冷蔵ケースの保守点検を請け負う業者も有資格者を求めています。

2-3.需要が多い資格区分

冷凍機械責任者の資格を活用して働く場合、最も有利な資格区分は第二種です。前述したように、冷凍機械の技術の進歩により、現在の冷凍機械は「1日の冷凍能力が300t未満」のものが多くなっています。ですから、第二種を取得していれば、資格を活用して就職することは、十分に可能です。なお、空調の保守管理の場合は、第三種でもできます。そのため、ビルメンは「第三種を取得している人優遇」という条件で、求人を行っていることが多いでしょう。

2-4.ほかの資格も取得しておくとより有利

冷凍機械責任者は、電気工事士やボイラー技士などの資格を併せ持っておくと、就職により有利です。特に、電気工事士の資格を取得していれば、冷凍機械の電気系統が故障した場合、自分で修理をすることもできます。冷凍機械責任者の資格を取得したら、電気工事士の資格も目指してみましょう。

2-5.実務経験も大切

冷凍機械責任者は、冷凍機械の保守管理の経験がなくても取得できます。しかし、転職の場合は冷凍機械を保守管理した経験のある人の方が優遇されるケースもあるでしょう。ですから、資格がいらない小規模な冷凍機械の保守管理の仕事を行いながら勉強して資格を取れば、経験と資格を両方活用して転職活動を行えます。

3.冷凍機械責任者の資格取得方法

この項では、冷凍機械責任者の資格取得方法を紹介します。

3-1.資格取得方法

冷凍機械責任者の資格は、高圧ガス保安協会が主催している資格試験を受験し、合格すれば取得できます。受験資格は定められていません。性別や年齢・学歴に関わらず受験できます。

3-2.講習について

試験を受ける前に、高圧ガス保安協会が主催する講習会を受講し、検定試験に合格すれば試験の一部が免除されます。講習は年に3回、全国で行われるので興味がある人は協会のサイトを確認してください。講習は3日間あり、4日目に検定試験が行われます。検定試験の合格率は50%前後ですから、なかなか難しい試験です。講習を受けて試験にのぞみたいという場合は、3日間勉強漬けになる覚悟で受けましょう。費用は15,700~20,500円(電子申請の場合)で、別途テキスト代が数千円かかります。詳しい日程については、協会のサイトを確認してください。

3-3.試験科目

冷凍機械責任者の試験科目は、以下のとおりです。

  • 高圧ガス保安法に係る法令
  • 保安管理技術
  • 学識(応用化学・機械工学):第三種は学識の試験はナシ

なお、講習を受講して検定試験に合格した場合は、保安管理技術と学識が免除になります。そのため、全科目を受験した場合の合格率が30~44%なのに対し、検定試験合格者の合格率は、8~90%です。

3-4.試験の難易度の目安

冷凍機責任者の試験に合格するには、以下のような知識が必要と言われています。

  • 第一種:大学の工学部を修了した程度の知識
  • 第二種:工業高校を修了した程度の知識
  • 第三種:第二種よりやや易しい

工学について全く知識がない場合は、まず講習を受講したうえで三種を取得し、続いて2種合格を目指すのもおすすめです。

3-5.試験の申し込み方法

試験の申し込みは、高圧ガス保安協会のサイトから電子申請ができるほか、郵送でも願書を受け付けています。試験は、毎年11月に実施され、申し込みは7月上旬からスタートするのが恒例です。ですから、7月になったら毎日サイトをチェックしておきましょう。電子申請を行った場合、受験料は受験料は、第一種が12,400円・第二種が8,500円・第三種が7,900円です。

3-6.勉強方法のコツ

高圧ガス保安協会が主催する講習会を受講した場合、購入したテキストを使って勉強をしましょう。講習を受講せずに試験にのぞむ場合は、市販の参考書や過去問題集を利用するのも1つの方法です。第三種ならば、講習を受けずに試験にのぞむ人も多く、参考書も複数出ています。より効率よく合格に必要な知識を身につけたい場合は、SATの教材を利用してみましょう。SATの教材はテキストと一緒に、講師が行った講義を収めたDVDやeラーニングもついてきます。eラーニングはスマートフォンでも視聴可能なので、通勤途中や休み時間でも視聴可能です。「できるだけ空き時間に勉強をしたい」という人にも向いています。

4.冷凍機械責任者に関するよくある質問

この項では、冷凍機械責任者に関するよくある質問を紹介しましょう。

Q.講習を受けたら、同じ年に試験を受けなければ試験科目の免除は取り消されますか?
A.いいえ。講習を受けたらずっと試験科目は免除され続けます。1月に講習を受講し、翌年の11月に試験を受けても問題ありません。

Q.講習は3日間連続ですか?
A.はい。3日間連続です。途中で休んだ場合はまた最初から受け直しになります。

Q.検定試験に落ちた場合、救済措置はあるでしょうか?
A.ありません。もう一度講習を受け直し試験にのぞんでください。

Q.工学に対する知識が全くない状態で、第二種の講習を受けて理解できますか?
A.自分の知識が不安な場合は、参考書を確認してみてください。書かれていることが全く理解できないなら、講習を受けても理解できない可能性があります。この場合は、第三種から挑戦してみましょう。

Q.学生のうちに冷凍機械責任者の資格を取得すれば、就職に役立ちますか?
A.はい。知識の証明になるので、有利になることもあるでしょう。

まとめ

いかがでしたか? 今回は冷凍機械責任者の需要や求人などを中心に、資格取得の方法を解説しました。講習がある分、工学系の資格の中では比較的取得しやすい資格です。チャンスがあれば、ぜひ取得しておきましょう。