雑用水の水質検査とは? 必要項目を詳しく解説!

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私たちの暮らしには、飲用水以外にも大量の水が使われています。たとえば、公園の噴水・トイレの洗浄水・清掃用水などです。こうした雑用水の水質検査は、一定の水質を維持するために行います。定期的に検査をしてきちんと管理することで、悪臭や雑菌・害虫の発生を防ぎ、快適に使用できるのです。今回は、雑用水の水質検査について詳しく解説します。

  1. 雑用水とは?
  2. 雑用水の水質検査とは?
  3. 雑用水の水質検査を詳しく学ぼう
  4. 雑用水の水質検査に関するよくある質問

この記事を読むことで、雑用水の水質検査に関する基本を理解することができます。まずは、記事をじっくり読んでみてください。


1.雑用水とは?

雑用水とは、飲料目的以外で使われる水の総称です。一例をあげると、散水・清掃・水洗トイレの水があります。これらの水は上水道を使うこともできますが、不特定多数が使用する施設では多額の水道料金がかかるため、雨水や下水処理水などを利用するのが一般的です。ただし、どんな水でもよいというわけではなく、以下のような基準を満たさなければなりません。

  • pH値:5.8以上8.6以下
  • 臭気:ほとんど臭わないこと
  • 外観:ほとんど無色透明であること
  • 大腸菌:検出されないこと
  • 濁度:2度以下(水洗トイレ用には適用されない)

この基準を満たさない場合は、すぐに使用を中止する必要があります。

2.雑用水の水質検査とは?

雑用水は、飲用目的ではありません。しかし、雑菌や薬品などの汚染を受けた水では、環境衛生に大きな影響を及ぼします。そのため、水質検査を定期的に行って、一定の基準を満たす状態を維持する必要があるのです。

2-3.雑用水の水質検査の必要性・重要性

雑用水は、人体に直接触れず、飲用でもありません。しかし、一定の基準を設置しておくことで、雑菌や病原菌による汚染・悪臭や害虫の発生を抑えることができ、清潔な環境を保つことができます。環境保全のためにも、水質検査を定期的に行い、管理することは重要です。

3.雑用水の水質検査を詳しく学ぼう

雑用水の水質検査について、基準・内容や項目・決まりごとなど詳しく解説します。

3-1.雑用水の水質検査の基準

2003年(平成15年)4月に改正された「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」では、以下の見直しが行われました。

3-1-1.特定建築物の範囲

これまでの法律では、不特定多数が利用する建物など、特定用途に供される床面積が3,000平米以上の建物のうち、特定用途以外の用途に供される部分の延べ面積が特定用途が10%未満のものが、「特定建築物」と定義されていました。しかし、法改正によって、特定用途以外の用途に供される部分が10%を超える物件でも、床面積3,000平米以上の建物ならば、特定建築物と定義されます。

3-1-2.建築物環境衛生管理基準

これまでの法律では、建物の空気環境調整を行わなければならない空気調和設備及び機械換気設備を、中央管理方式の設備に限定していました。しかし、法改正によって中央管理方式以外の設備でも可ということに改められます。

3-1-3.給水装置の維持管理基準

法律改正により、「飲用以外の生活用の目的で水を供給する場合も、水道法の水質基準に適合させること」となりました。今までは、飲用水に限り水道法の水質基準に適合させることという決まりでしたが、法律改正以降は炊事用や浴用・手洗い用などにも水道法の水質基準が適用されます。

上記のうち、給水装置の維持管理基準の見直しにより、飲料水以外の雑用水にも、水質検査の義務が発生したのです。

3-2.雑用水の水質検査の内容や項目

雑用水の水質検査では、以下の内容を検査し各基準を満たすことが求められます。なお、水洗便所の洗浄水用に限り、濁度は検査不要です。

  • pH値:5.8以上8.6以下
  • 臭気:異常でないこと
  • 外観:ほとんど無色透明であること
  • 遊離残留塩素:0.1mg/L以上であること
  • 大腸菌:検出されないこと
  • 濁度:2度以下

3-3.雑用水の水質検査の決まりごと

雑用水の水質検査は、項目ごとに検査頻度が決まっています。

  • pH値・臭気・外観・遊離残留塩素:7日以内ごとに1回
  • 大腸菌・濁度:2か月以内ごとに1回

4.雑用水の水質検査に関するよくある質問

最後に、雑用水の水質検査に関するよくある質問に回答します。ビル管理士の資格についても不明な点をなくしておきましょう。

Q.トイレの手洗い用の水も雑用水ですか?
A.トイレの手洗い用の水は、人体に触れることになります。そのため、雑用水扱いではなく飲用水として扱われることを覚えておきましょう。水質検査においても、飲用水としての基準を満たす必要があります。

Q.雑用水の水質検査の結果は何年保存するべきですか?
A.雑用水の水質検査は、5年間保存することが義務です。また、すぐに過去の検査状況を確認できるように整理・記入する必要があります。ビル管理士は、水質検査記録の管理も職務のひとつです。なお、5年以上経過した記録に関しては、廃棄・処分しても構いません。

Q.雑用水の水質検査を怠った場合の影響は?
A.雑用水は、直接人体に触れることがないために、水質検査においても飲用水より軽視されがちです。しかし、水質検査を怠っていいということではありません。異常が発生した場合、放置してしまうと汚染が進み、悪臭・害虫の発生をはじめ、環境に悪影響を与えます。雑用水の水質検査は、常に衛生的で安全な環境を維持するためのものであることを忘れないでください。

まとめ

いかがでしたか? 今回は雑用水の水質検査についていろいろと解説しました。飲用水以外にも、不特定多数が利用する施設ではいろいろな用途で水が使われています。これらの水は直接人の口には入りませんが、空気中で細かい飛沫になった結果、人体の中に入る可能性は十分にあるでしょう。ですから、万が一口に入っても健康に害がないものでなければなりません。ですから、検査は定期的に行うことが大切です。