氷蓄熱のしくみや種類とは?どんなところに導入できるの?

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氷蓄熱とは、空調システムの一種で氷やお湯を作って冷暖房に活用するシステムです。
エコな空調として自治体も推奨しており、新しくビルを建てる際にこの空調システムを入れると補助金が出るところもあります。
今回は、氷蓄熱のしくみや種類をご紹介しましょう。
氷蓄熱を利用した空調システムはメリットも大きいですが、デメリットもあるのです。
それをよく理解してビルの空調を選ぶ際に役立ててください。
管工事施工管理技士の資格取得を目指している方も、ぜひこの記事を読んでみましょう。

  1. 氷蓄熱空調システムとは?
  2. 氷蓄熱の種類は?
  3. 氷蓄熱空調システムのメリットとデメリットは?
  4. 氷蓄熱空調システムを導入する際の注意点
  5. おわりに

1.氷蓄熱空調システムとは?

氷蓄熱を利用した空調システムとは、夜間電力の安いときに氷を作っておきそれを昼間冷房に利用するシステムのことです。
ビルは一般の住宅とは違い、窓の開閉をして室温や湿度を調整することはできません。
ビルが大きくなるほど空調システムが重要になってくるでしょう。
かつてビルの冷房といえば水冷式エアコンが一般的でした。
これは、水を利用して空気を冷やすシステムです。
家庭用のエアコンよりも広い面積を効率よく日痩せるのですが、光熱費がかかり排熱が発生するのが欠点でした。
氷蓄熱式の空調システムは、水冷式に比べると氷を使う分光熱費が節約でき、排熱も抑えられます。
さらに、冬は同じ時間に今度はお湯を作り、暖房に活用するのです。
家庭用の給湯器の一種に「深夜電気温水器」というものがありますが、基本的な原理は一緒になります。
現在、氷蓄熱空調システムはビルなどに設置する業務用のものだけが製造されていますが、これから家庭用も開発されるということです。

2.氷蓄熱の種類は?

氷蓄熱は大きく分けて、スタティック型とダイナミック型があります。
スタティック型は、蓄熱槽内のコイルに氷を作る方式です。
ダイナミック型に比べると構造が単純で、小型から大型までいろいろなサイズが製造できるため広く使われています。
しかし、着氷によって氷の厚みが増していくにつれ、熱伝導抵抗が増して氷が作られにくくなるというデメリットがあるのです。
一方、ダイナミック型は製氷場所で氷を作り、蓄熱場所に移動させます。
つまり、氷を作る場所と保管しておく場所のふたつが必要になるのです。
そのため、小型化は難しいですが、熱伝導抵抗が増加しにくいのでより短い時間で氷が作れるでしょう。
さて、氷蓄熱式は水冷式に比べるとどちらの型も冷却装置(蓄熱槽)が小さくて済みます。
ですから、水冷式の空調システムの蓄熱槽を設置するスペースがない場所でも氷蓄熱の蓄熱槽なら置ける、ということもあるでしょう。

3.氷蓄熱空調システムのメリットとデメリットは?

この項では、氷蓄熱を利用した空調システムのメリットとデメリットをご紹介しましょう。
電気代が安くなることも大きなメリットですが、それ以外にどんなものがあるのでしょうか?

3-1.氷蓄熱のメリット

氷蓄熱の最大のメリットは、前述したように光熱費が安くなることです。
ビルのオーナーやテナントの借り主にとって、夏場と冬場の光熱費の増加は頭の痛い問題ですから、それだけでも導入する価値はあるでしょう。
また、氷蓄熱空調システムを利用すれば、電力の使用量が平準化されます。
特に、夏場は気温が高くなると皆が一斉に冷房を使い始めるでしょう。
すると、電力の使用量が1日のうちで大きく変化しますので、電力会社もピーク時に合わせて発電施設を増設しなければならなくなるケースもあります。
氷蓄熱式空調システムの導入率がアップすれば、電力の使用量の変化がそれだけ少なくなるでしょう。
さらに、排熱量も少なくなれば、エアコンの排熱によって外気温が上がるヒートアイランド現象も起きにくくなります。
氷蓄熱空調システムは国が導入を勧めていますので、新たにビルを建築する際に導入すれば補助金が出るのです。
詳しくはメーカーにお問い合わせください。

3-2.氷蓄熱のデメリット

氷蓄熱空調システムはほかの空調システムよりも現在のところ、割高です。
ですから、空調システムにあまり予算が回せないという場合は、導入が無理なケースもあります。
さらに、氷蓄熱は夜間に氷やお湯を作るのです。その間はヒートポンプ式の冷暖房を使うため、どうしても冷房や暖房の効きは悪くなるでしょう。
ですから、24時間営業の店がたくさん入っているビルや、24時間操業の工場などでは逆に使いにくいのです。
さらに、すでに建っているビルの空調をほかのシステムから氷蓄熱式のものに変えたいという場合は、大がかりな工事が必要になります。
場合によっては、ビルの配管をほとんど取り換えなければならなくなることもあるでしょう。
ですから、新たにビルを建築する以外には導入が難しいのです。

4.氷蓄熱空調システムを導入する際の注意点

では、最後に氷蓄熱空調システムを導入する際の注意点をご紹介しましょう。
ぜひ参考にしてくださいね。

4-1.蓄熱槽を置く場所の基礎工事をしっかりと行う

蓄熱槽とは、氷を作って蓄えておく場所のことです。
ですから、常に一定量の氷化水が入っています。
建築業にたずさわっている方ならお分かりだと思いますが、水は固体よりも重いため、基礎工事をしっかりとする必要があるのです。
また、ビルのリフォームなどで新たに蓄熱槽を設置する場合は、基礎がしっかりとしているかどうか事前に検査をしましょう。
平常のときは大丈夫でも、災害が起こった際に大きな被害が出る場合もあるのです。

4-2.周囲の環境を確認する

氷蓄熱式空調システムは、夜間も氷やお湯を作るために作動しています。
そのため、どうしても音が出るでしょう。
家庭用の深夜電気温水器も同じしくみですが、規模が違います。
そのため、夜間は静かな住宅街のビルに氷蓄熱式空調システムを設置すると、騒音の苦情がくるかもしれません。
そのため、事前にメーカーとよく打ち合わせをして、必要とあれば防音装置を取りつけましょう。

4-3.シフトピークをどこに持ってくるか確認する

氷蓄熱式空調システムは、冷暖房すべてをお湯と氷で賄えるわけではありません。
ですから、ヒートポンプ式の冷暖房も稼働させます。
そのシフトピークをどこに持ってくるのか、よく確認しましょう。テナントが複数入っているビルの場合、最も冷暖房を使う時間がまちまちならば、シフトピークの計算にも時間がかかります。

5.おわりに

いかがでしたか?今回は、氷蓄熱式空調システムのしくみや種類についてご紹介しました。
電気代の安い時間帯にお湯を作っておいたり、発電をしておいたりというシステム自体は、すでに30年前には家庭用の給湯器で実用化されていたのです。
氷蓄熱は、それを冷暖房に応用した形になります。
エコや、二酸化炭素削減の観点から導入に力が入れられていますが、メリットとデメリットをよく理解したうえで、導入するかどうかを決めましょう。
24時間ひっきりなしに空調を使うという場合は、デメリットの方が大きくなってしまいます。
逆に、オフィスビルのように夜間は無人になるという場合は、導入をすればメリットが大きくなるでしょう。
また、必ず冷暖房のシステムを同時に導入してください。
かつては氷だけ作ってお湯を沸かすシステムはない、という製品もありましたが、それではメリットがほとんどありません。
製品の性能をよく確かめてから導入してください。

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