安全衛生管理計画とはどんなもの? 作成方法や提出の仕方を解説します。

はてなブックマークに追加 Twitterでシェア Facebookでシェア Google+でシェア

安全衛生管理計画とは、労働災害を防ぐために職場で行う安全衛生管理活動の計画のことです。厚生労働省や、各都道府県の労働局が作成と提出を推奨しています。

今回は安全衛生管理計画の立て方や計画書の提出方法などをご紹介しましょう。

  1. 安全衛生管理計画の目的や必要性
  2. 安全衛生管理計画書の提出について
  3. 安全衛生管理計画に関連する資格について
  4. 安全衛生管理計画に関するよくある質問

この記事を読めば、安全衛生管理計画を立てる大切さも分かりますよ。職場で安全衛生に関わる仕事をしている方は、ぜひ読んでみてくださいね。


1.安全衛生管理計画の目的や必要性

はじめに、安全衛生管理計画を立てる目的や必要性をご紹介します。なぜ、作成する必要があるのでしょうか?

1-1.安全衛生管理計画とは?

安全衛生管理計画とは、労働安全衛生法などに基づいて労働災害を防止し、労働者の安全と衛生を守るために実施する安全管理・衛生管理の計画です。1年単位で立て、定期的に行う活動や災害時の対策方法、今年度の目標や重点政策を盛り込んで制作します。前年度行った活動の評価と見直しを盛り込むこともあるでしょう。
安全衛生管理計画を立てることにより、重点施策や目標が明確となり、安全管理・衛生管理の重要性も従業員に理解してもらえます。
また、毎月行われる安全衛生委員会で話し合った結果を記し、来年度の計画の参考にすることもできるでしょう。

1-2.計画を立てるメリットや目的

安全管理・衛生管理は労働災害を防ぐためには重要なことです。週に1度の職場巡視や、健康診断・仕事に使う器具などの点検・安全教育などを行うことが法律で定められています。しかし、仕事が忙しいとついおざなりになってしまうこともあるでしょう。安全衛生管理計画を事前に立てていれば、「この時期にこのようなことをする」ということが事前に分かります。そうすれば、仕事と安全管理・衛生管理の両立も行いやすいでしょう。

また、安全衛生委員会で話し合った内容は、時間がたつにつれてどうしても忘れられてしまいます。議事録に残してあったとしても、読み返すことはほとんどないでしょう。安全衛生管理計画を立てる際、安全衛生委員会で提案されてことを盛り込んでおけば、話し合ったことが役に立ちます。また、安全衛生管理の課題は仕事内容や仕事を行う人によって変わってきますので、安全衛生委員会で話し合ったことを盛り込んで計画を立てれば、効率的に管理が行えるでしょう。

1-3.安全衛生管理計画を立てる人とは?

安全衛生管理計画は、職場の安全管理者や衛生管理者が中心となって立てるものです。規模が大きい会社の場合は、総括安全衛生管理者などとも話し合って立てることもあります。職場によっては、安全衛生委員会内で作成することもあるでしょう。1人で立てることもありますが、複数で話し合って立てた方がより良いものができます。

1-4.安全衛生管理計画を立てなければならない職場とは?

安全衛生管理計画は、基本的にすべての職場で作成することが推奨されています。各自治体の労働局のホームページには、安全衛生管理計画の立て方を職種ごとにマニュアル化したものが記載されているところもありますので、参考にしてください。

2.安全衛生管理計画書の提出について

この項では、安全衛生管理計画書を提出する方法などをご紹介します。なぜ、提出しなければならないのでしょうか?

2-1.安全衛生管理計画書とは

安全衛生管理計画書とは、安全性成果管理計画を定められた書式に記入した書類です。書式は各自治体によって異なり、労働局のホームページから書式がダウンロードできるようになっているところもあります。

2-2.安全衛生管理計画書の提出について

労働基準監督署では、作成した安全衛生管理計画書を各自治体の労働局(労働基準監督署)に提出することを、推奨しています。
提出義務はありませんが、衛生管理者や安全管理者の選任が義務づけられている職場では、提出をした方がよいでしょう。万が一、労働災害が起きた場合、安全衛生管理計画書が提出されていれば、安全管理や衛生管理が的確に行われているという証明になることもあります。

2-3.提出方法について

安全衛生管理計画書の提出方法は、自治体によって異なります。提出を考えている場合は、まず各都道府県の労働局のホームページを確認してください。不明な点は電話などで問い合わせてみましょう。

3.安全衛生管理計画に関連する資格について

この項では、安全管理・衛生管理を行う資格について説明します。どのような資格なのでしょうか。

3-1.安全管理者

安全管理者は職場の安全管理を行うことができます。従業員が50名以上所属している工場など、危険度が高い仕事をする職場には、選任が義務づけられているのです。安全管理者になるには、安全管理の実務経験を一定期間積んだ後で、厚生労働省が定める講習を受講すれば取得できます。
実務経験の期間は学歴によって異なるので、詳しいことは労働安全衛生法を確認してください。講習会はいろいろなところで行われていますので、通いやすい場所で受講しましょう。

3-2.衛生管理者

衛生管理者は、国家資格です。衛生管理者試験に合格するか、大学の理学部など定められた学部を卒業し、厚生労働省が定めた研修を修了すれば取得できます。衛生管理者は、従業員が50名以上いるすべての職場に選任が義務づけられているのです。この50人は、勤務形態などは関係ありません。社員1人にパート・アルバイトが49人の職場でも選任が必要です。また、従業員のほとんどが職場以外の場所へ派遣されており、普段は職場に1、2人しか従業員がいない場合でも選任が必要になります。

衛生管理者には1種と2種があり、1種はすべての職場の衛生管理が可能です。2種は、危険が少ない小売業などの職場で衛生管理が行えます。

衛生管理者の試験を受けるには、衛生管理の実務経験が必要です。実務経験の長さは学歴によって異なるため、詳しくは、労働安全技術試験協会のホームページを確認してください。試験の申し込みもホームページから行えます。

4.安全衛生管理計画に関するよくある質問

Q.デスクワークが中心の職場では、安全衛生管理計画を立てる必要はありませんか?
A.デスクワークが中心の職場でも、労働災害が起きる可能性はあるでしょう。可能ならば立ててください。

Q.安全衛生管理計画書の書式は、労働基準監督署のホームページからダウンロードできますか?
A.はい。可能です。書式のダウンロードが行えない場合は、電話などで書式について尋ねてみてください。

Q.安全衛生管理計画の保管義務はありますか?
A.ありません。

Q.安全衛生管理計画は、必ず安全管理者や衛生管理者が作成しなければならないのでしょうか?
A.そのような決まりはありません。安全管理・衛生管理を行っている方ならば立てられます。

Q.安全衛生管理計画を一度立てたら、必ず従わなくてはなりませんか?
A.そのようなことはありませんが、立てるだけで活用しなくては意味がないでしょう。活用できるように作成してください。

5.おわりに

いかがでしたか? 今回は、安全衛生管理計画についていろいろとご紹介しました。現在は労働災害も多様化し、ケガや体の病気だけでなく、精神の病気やストレスが原因で発症する心筋梗塞や脳出血も、労働災害と認められるようになってきています。安全管理・衛生管理の重要性はますます高まっていくことでしょう。仕事と衛生管理・安全管理を両立するためには、しっかりと計画を立てることが大切です。