宅建とビル管は両方取得した方が有利? その理由や取得方法を解説

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転職や就職のために資格を取得してキャリアアップをしたいと考えている人は多いことでしょう。世の中に資格はたくさんありますが、取得していることで有利になる資格というのは限られています。その中でも知名度が高いのが、宅地建物取引士(以下、宅建)と建築物環境衛生管理技術者(通称ビル管理士、以下、ビル管)です。どちらも建物に関係ある資格なので、両方取得したいとがんばっている人もいるでしょう。
そこで今回は、宅建とビル管の資格概要や取得方法、両方取得するメリットなどを紹介します。

  1. 宅建とビル管の基礎知識
  2. 宅建の資格取得方法
  3. ビル管の取得方法
  4. 宅建やビル管に関するよくある質問

この記事を読めば、効率よく勉強する方法もよく分かるでしょう。資格取得に興味がある人は、ぜひ読んでみてくださいね。


1.宅建とビル管の基礎知識

はじめに、宅建とビル管がそれぞれどのような資格かということを解説します。

1-1.宅地建物取引士(宅建士)とはどのような資格?

宅建とは、不動産の売買や貸借に関して土地の状況や権利関係の調査を行い、その内容を取引相手に説明して契約を締結するまでの行為ができる国家資格です。かつては宅地建物取引主任者と言いましたが、2015年に宅地建物取引業法が改正され、名称が宅地建物取引士に改められました。不動産の売買契約や賃貸物件の賃借契約を結ぶ際、重要な説明は有資格者が行うことが義務づけられています。そのため、マンションの管理会社や不動産会社は従業員5人対し、1人以上の割合で有資格者を置くことも義務づけられているのです。

1-2.建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)とはどのような資格?

建築物環境衛生管理技術者は、建築物の維持管理や衛生管理の監督業務を行うことのできる国家資格です。百貨店や事務所・旅館・学校などの特定建築物のうち、床面積が3,000㎡(学校の場合は8,000㎡)以上ある建築物に、有資格者の選任が義務づけられています。不特定多数の人が利用する商業ビルやオフィスビルを、安全かつ衛生的に運営するための維持管理業務(ビルメン・ビルメンテナンス業務)を統括管理する仕事ができる資格と言ってもいいでしょう。

1-3.2つの資格を持つメリット

建築物環境衛生管理技術者は、ビル管理の責任者的な立場を任されることが多く、建物の種類によってはテナントとの折衝や賃貸契約を結ぶことも仕事になります。前述したように、物件の賃貸契約を結ぶ際には、宅建の有資格者が重要事項の説明をしなければなりません。そのため、2つの資格を持っていれば1人で賃貸契約を結ぶことが可能です。テナントが入るタイプの建物を数多く管理している会社に就職する場合、非常に重宝されるでしょう。

1-4.昇給や昇進も期待できる

宅建とビル管は、不動産取引やビル管理を行う職場で有資格者の選任が義務づけられています。そのため、取得すれば資格手当が出されたり、管理職に抜てきされたりする会社もあるでしょう。つまり、昇給や昇進も期待できます。もちろん転職にも大変有利になるはずです。

2.宅建の資格取得方法

この項では、宅建の資格取得方法を紹介します。

2-1.資格取得方法

宅建は、不動産適正取引推進機構が主催する試験を受けて合格すれば取得できます。受験資格は定められていません。性別・年齢・国籍などに関係なく誰でも受験ができます。試験は、毎年10月に全国各地で行われ、申し込みは7月から可能です。

2-2.試験内容

宅建は、民法や宅建業法など法律に関する問題を中心に50問が出題されるマークシート方式の試験です。なお、宅地建物取引業に従事している人を対象にした登録講習を事前に受けると、試験の一部が免除されます。不動産会社に就職して、キャリアアップのために資格取得を考えている人は、登録講習を事前に受講しておくといいでしょう。受講についての詳しいことは、不動産適正取引推進機構のサイトを確認してください。なお、50問中31~36問正解していれば合格点に達します。合格率は15~17%と、国家試験の中では高めです。

2-3.申し込み方法

宅建の申し込みは、毎年7月から始まります。詳しい日時は、不動産適正取引推進機構のサイトを確認してください。なお、サイトから電子申請もできます。受験料は7,000円です。試験は日本全国で行われるので、受験票が到着したら必ず試験会場を確認しておきましょう。

2-4.勉強方法のコツ

宅建は人気の資格なので、参考書や過去問題集がたくさん販売されています。これらを購入して独学で勉強してもいいでしょう。独学で勉強する自信がないという場合は、試験対策講習や通信教材を利用してもいいですね。勉強は暗記が中心なので、週末にまとめて勉強するよりは、毎日30分ずつでも勉強を続けていきましょう。仕事と勉強を両立する場合は、通勤時間や昼休みも勉強にあてるのがおすすめです。

3.ビル管の取得方法

この項では、ビル管の取得方法を紹介します。

3-1.資格取得方法

ビル管の資格を取得するには、ビル管理の実務経験を2年以上積んで日本建築物環境衛生管理教育センターが主催する試験を受けて合格する方法が一般的です。これ以外にも、日本建築物環境衛生管理教育センターが主催する講習を受けて修了試験に合格する方法があります。ただし、医師や薬剤師などの資格を取得するか、大学・高校を卒業した後、環境衛生監視員や建物の衛生管理を指導する実務経験を積むなどの受講資格を満たさないと、受講できません。それに加えて、講習時間は103時間あり、費用が10万円以上かかります。短時間で資格を取得したい場合は、試験を受けるのがおすすめです。

3-2.試験概要

試験は、以下のような7科目の学科試験です。

  • 建築物衛生行政概論
  • 建築物の環境衛生
  • 空気環境の調整
  • 建築物の構造概論
  • 給水及び排水の管理
  • 清掃
  • ねずみ・昆虫等の防除

宅建より試験範囲がかなり広いので、勉強は計画的に行うことが大切になります。試験は毎年10月に行われ、試験会場は全国の主要都市です。試験を受けるには、日本建築物環境衛生管理教育センターで願書を購入して必要事項を記入し、郵送して申し込みましょう。電子申請は受け付けていません。なお、受験料は13,900円です。

3-3.受験勉強のコツ

ビル管の試験勉強は独学でも可能です。ただし、合格率は7%前後とかなり低いので気合いを入れて勉強する必要があります。また、科目数が多く、仕事と試験勉強の両立も難しいでしょう。ですから、短期間で試験に合格する知識を身につけたい場合は、SATの教材を利用するのがおすすめです。教材は、テキストだけでなく専門の講師による講義のDVDやeラーニングもついています。eラーニングはスマートフォンやタブレットでも視聴可能ですので、通勤時間や昼休みも有効に使えることでしょう。

4.宅建やビル管に関するよくある質問

この項では、宅建やビル管に関するよくある質問を紹介します。

Q.宅建とビル管では、どちらを先に取得するのがおすすめですか?
A.ビル管は実務経験がないと受験できないので、まずは宅建から受験すると効率的でしょう。

Q.ビル管の資格ではマンションの管理はできませんか?
A.マンション管理の相談に乗ることができる資格は、マンション管理士です。ビル管と名前は似ていますが行える業務は異なるので、混同しないように気をつけましょう。

Q.宅建は不動産業の知識がなくても合格できますか?
A.はい。試験に必要な知識を丸暗記できていれば問題ありません。

Q.宅建の試験に合格していれば、ビル管もそれほど難しくないでしょうか?
A.いいえ。重複する試験科目がないので、宅建に合格する知識があっても簡単ではないでしょう。しかし、勉強する習慣をつけていれば、すぐに次の試験の勉強に移れます。

Q.2つの試験を同じ年に受けることはできるでしょうか?
A.ビル管の試験も宅建の試験も10月なので、年によっては試験日が重なる可能性があります。2つの試験とも1日がかりなので同じ日に2つの試験を受けることはできません。試験日が重なっていなければ、同じ年に同時受験することができます。

まとめ

いかがでしたか? 今回は宅建とビル管の資格取得方法などを紹介しました。2つの資格を取得すれば、不動産業界とビルメン業界のどちらでも重宝されます。可能ならば、ぜひ両方の資格取得を目指してください。