水中溶接の仕事がしたい人必見! 必要な技術や資格とは?

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水中溶接とは、文字どおり水中で行う溶接作業のことです。橋げたなど水中で建築を行ったり、水中の建造物を修理・補強するために行われます。水中溶接は溶接作業の中でも、最も技術が必要なものの1つで、技術者は引っ張りだこです。また、溶接を一生の仕事としたい場合は、水中溶接の技術を身につけておくと、転職にも大変有利になります。
そこで、今回は水中溶接に必要な資格について解説しましょう。

  1. 水中溶接の基礎知識
  2. 水中溶接に必要な資格
  3. 溶接の資格取得方法
  4. 潜水士の資格取得の方法
  5. 水中溶接に関するよくある質問
  6. おわりに

この記事を読めば、水中溶接ができる技術者を求めている職場や年収などもよく分かることでしょう。溶接工としてスキルアップを目指している人や、潜水士の資格を取得したいと考えている人はぜひ読んでみてくださいね。


1.水中溶接の基礎知識

はじめに、水中溶接のやり方や水中溶接に必要な資格などを解説します。一般的な溶接との違いはなんでしょうか?

1-1.水中溶接とは何か

前述したように、水中溶接とは水中で行う溶接作業のことです。アーク放電を利用したアーク溶接を行います。水中での作業は視野が狭くなるうえ、行動が制限されるので、高所溶接や高圧溶接・ボイラー溶接に匹敵する高度技術が要求される仕事です。そのため、水中溶接の経験豊富な技術者はどこの建設会社でも大変重宝されます。

1-2.水中溶接を行う職場

水中溶接は、主に建設会社で必要とされています。また、海底ケーブルなどのインフラを設置・維持管理する会社も水中溶接ができる技術者を求めているのです。水中溶接を行う仕事の求人は常に一定数あり、求人サイトでも探すことができます。
なお、水中溶接を行える技術者の年収は、1,000万~1,500万円とかなり高額です。一般的な溶接工の年収が300万~400万円ですから、実に4倍以上の年収になります。

2.水中溶接に必要な資格

水中溶接を行うには、以下のような資格が必要です。

  • アーク溶接の特別教育を受けた「アーク溶接技術者」という資格
  • 潜水士

ただし、その2つの資格を持っていれば、水中溶接の仕事がすぐに行えるわけではありません。前述したように、水中溶接は視界が悪くなるうえ、爆発や感電・潜水事故などの危険と隣り合わせです。ですから、アーク溶接の実務経験を積み、「手溶接技能者」の資格などもしゅとくしておきましょう。ちなみに、手溶接技能者とは溶接技能の技術を証明する資格試験です。基本級と専門級があり、水中溶接を行うためには専門級を取得しておくと有利になります。
潜水士は、潜水用具を使用して作業をすることができる国家資格です。水中溶接の技術者の中にはまずアーク溶接工としての技術を磨き、潜水士の資格を取得してから水中溶接の仕事をする人もいます。

3.溶接の資格取得方法

3-1.アーク溶接技術者

前述したように、アーク溶接技術者は労働技能講習協会が、主催している講習を受講すれば取得できます。講習は全国で随時行われているので、取得は簡単です。溶接工として働きたい場合は、会社が「講習を受けてくるように」と指示を出すこともあるでしょう。

3-2.手溶接技能者

手溶接技能者は、日本溶接協会が主催しています。基本級は1か月以上の実務経験があれば受験できますので、まず、基本級からチャレンジしてみましょう。試験は学科試験と実技試験ですが、合格率は80%以上と高いため、独学でも十分合格可能です。

4.潜水士の資格取得方法

この項では、潜水士の資格取得方法や勉強のコツを解説します。ぜひ、参考にしてください。

4-1.潜水士の資格取得方法

潜水士の資格を取得するには、安全衛生技術試験協会が主催する試験を受け、合格する必要があります。受験資格は設けられていませんが、免許の交付は18歳以上に限られているため、17歳で試験に合格した場合、免許の交付は18歳になってからです。なお、潜水士の資格試験は、

  • 潜水業務
  • 送気、潜降(せんこう)及び浮上
  • 高気圧障害
  • 関係法令

以上のような学科試験のみとなっています。試験は午前2時間、午後2時間の4時間かけて行われ、実技試験はありません。ですから、一度も潜水をしたことがない人でも、資格を取得することは可能です。

4-2.潜水の技術を磨く方法

潜水の技術を身につけるには、ダイビングスクールに通うことが一般的です。泳げる人ならば、潜水の技術を身につけるのはそう難しくはありません。しかし、健康状態が良好であることが大切です。また、水中でパニックにならない方法や、潜水病(気圧の急激な変化により生じる症状。最悪の場合死に至る)を予防する方法などもしっかりと学んでおきましょう。潜水士の資格を取得してからダイビングスクールに通い、技術を身につけてもかまいません。

4-3.潜水士試験の勉強などについて

潜水士の試験は、1・4・7・10月に各地の安全技術試験センターで開催されます。センターの場所は、安全衛生技術試験協会のホームページに記されているので、まずは確認してください。このほかにも年1回程度、全国各地で出張試験が行われています。1年に何回試験を受けてもかまいません。潜水士の試験は合格率が80%とかなり高めです。勉強さえしっかりとしていれば、独学でも十分に合格できるでしょう。
なお、潜水士試験の効率のよい勉強方法などは、こちらの記事にも詳しく記載されています。ぜひ併せて読んでみてください。

5.水中溶接に関するよくある質問

Q.水中溶接は何歳くらいから行うことができるでしょうか?
A.潜水士の免許は18歳以上、アーク溶接技術者の免許は15歳以上で交付されます。ですから、20代で水中溶接の技術者になることは、十分に可能です。

Q.水中溶接のアルバイトなどはありませんか?
A.水中溶接の作業は高い技術が必要です。アルバイトに任せる会社はほとんどないでしょう。

Q.水中溶接の技術で独立することはできますか?
A.可能ではありますが、ほとんどの技術者は会社に所属して水中溶接を行っているのです。

Q.水中溶接の技術を教えてくれる学校などはありますか?
A.現在のところ、水中溶接だけを教えてくれる学校などはありません。

6.おわりに

いかがでしたか? 今回は水中溶接を行う方法や求人・資格取得の方法などを解説しました。溶接工を一生の仕事とした場合、水中溶接の技術はぜひ身につけたいものです。アーク溶接の実務経験を積んだら、手溶接技能者や潜水士の資格にチャレンジしてみましょう。