作業主任者の選任義務がある職場はどこ? 選任を受けるための条件は?

はてなブックマークに追加 Twitterでシェア Facebookでシェア Google+でシェア

作業主任者とは、主に危険を伴う仕事を行う現場で、労働災害を防止するために選任が義務づけられている制度です。作業主任者にはいろいろな種類があり、資格試験を受けて免許取得が必要なものもあれば、講習を受ければ取得ができるものもあります。

そこで、今回は作業主任者の職務や取得する方法などを解説しましょう。

  1. 作業主任者の基礎知識
  2. 作業主任者になる方法
  3. 作業主任者に対するよくある質問

この記事を読めば、作業主任者の選任が必要な職場や取得できる条件なども分かりますよ。作業主任者になりたい方は、ぜひ読んでみてくださいね。


1.作業主任者の基礎知識

はじめに、作業主任者の選任が必要な仕事や、関連する法律などを解説します。どのような仕事に選任が必要なのでしょうか?

1-1.作業主任者って何?

作業主任者とは、労働安全衛生法第14条に基づいて、労働災害を防止するために、特定の仕事を行う職場で選任が義務づけられているものです。
もう少し具体的に説明をしましょう。私たちが行う仕事の中には、どうしても危険を伴うものがあります。そのような仕事は、労働災害が発生する危険性も高くなるため、仕事について専門的な知識を持つ人を作業主任者に選任し、労働災害を防止するための職務を行う必要があるのです。

1-2.作業主任者の選任が必要な職場とは?

作業主任者の選任が必要な職場は、現在のところ31か所です。一例をあげると、高圧室内作業・放射線業務に係る作業・石綿等を取りあつかう作業などがあります。もっと詳しく知りたい方は、厚生労働省の「職場のあんぜんサイト」の該当ページを確認してください。

1-3.作業主任者の職務とは?

作業主任者は、労働安全衛生規則に基づいて、作業の指揮・仕事に使う道具や機械の点検・仕事に使う安全装置の点検・異常が起こった場合、必要な措置を取ること、などの仕事を行います。
また、安全管理者と協力して安全教育などを行ったり、労働災害を防止するために職場環境を整えたりする職場もあるでしょう。

1-4.作業主任者を選任したらどうするの?

作業主任者は、安全管理者や衛生管理者のように、労働基準監督署等に選任の届出をする義務はありません。その代わり、新たな作業主任者を選任した場合は、すぐに従業員へ告知しましょう。また、仕事中は腕章をつけたり専用の帽子をかぶったりするなど、一目で作業主任者と分かる格好をしてもらってもいいですね。

なお、作業主任者の選任が必要な職場で選任の義務を怠り、労働災害が発生した場合は、経営者が罰則を受けるほか、労働基準監督署から指導が入ることもあります。

1-5.勤務形態と作業主任者

作業主任者の選任が必要な職場では、3交代制で勤務しているところもあります。このような職場のうち、ボイラー取扱作業主任者・第一種圧力容器取扱作業主任・乾燥設備作業主任者については、すべての時間帯に作業主任者を選任するは必要ありません。しかし、これ以外の職場では、各勤務時間帯に作業主任者の選任が必要です。つまり、24時間体制の職場の多くは、作業主任者も複数人選任しなければなりません。

2.作業主任者になる方法

この項では、作業主任者になる方法を解説します。どのような方法があるのでしょうか?

2-1.免許取得が必要なもの

以下にあげる作業主任者は、資格試験を受けて免許を取得する必要があります。受験資格が必要なものもありますので、作業主任者の資格を取得する前に、まずはその仕事に関する技士などの資格を取得しておきましょう。

  • 高圧室内作業主任者
  • ガス溶接作業主任者
  • 林業架線作業主任者
  • ボイラー取扱作業主任者(特定のボイラー技士の免許を取得し、講習を受ける)
  • エックス線作業主任者
  • ガンマ線透過写真撮影作業主任者
  • 第一種圧力容器取扱作業主任者(ボイラー技士の免許が必要)

このうち、ボイラー取扱作業主任者と第一種圧力容器取扱作業主任者は、ボイラー技士など特定の免許を取得したうえで、技能講習会を修了して取得します。

2-2.技能講習修了が必要なもの

以下に紹介するのは、定められた技能講習を修了すれば、作業主任者として選任を受けることができるものの一例です。

  • 木材加工用機械作業主任者
  • プレス機械作業主任者
  • 乾燥設備作業主任者
  • コンクリート破砕器作業主任者
  • 地山の掘削作業主任者
  • 有機溶剤作業主任者
  • 石綿作業主任者

2-3.作業主任者になるための注意点

作業主任者は、仕事に対する経験と知識が必要とされる職務です。ですから、全く無関係の仕事に就いている方が、いきなり作業主任者になることはできません。ボイラー技士など資格の免許を持っていても、作業主任者になるためには、一定の実務経験が必要というケースがほとんどです。また、技能講習を受けるためには実務経験が必要というものがほとんどですから、まずは取得しようとしている主任技術者の選任条件を調べましょう。

2-4.作業主任者になるメリット

作業主任者になれば、手当てがつくという職場が多いでしょう。給与が数千円ほどアップする可能性があります。また、作業主任者をしていたという経歴は、転職の際にも役立つことでしょう。昇進や昇給を望む方は、作業主任者の選任条件を満たしておけば、なにかと便利です。特に、技能講習は職場から受講をすすめられるケースもあるので、ぜひ受けておきましょう。

3.作業主任者に対するよくある質問

Q.作業主任者の選任義務は経営者にありますか?
A.はい。経営者が責任を持って選任しなければなりません。違反すれば労働安全衛生法に基づいて罰金刑などの刑罰を受けます。

Q.作業主任者は、何歳くらいから選任を受けることができるでしょうか?
A.年齢制限はありません。条件を満たしていれば20代前半でも選任を受けることができます。

Q.作業主任者の権限はどのようなものでしょうか?
A.従業員が危険な作業を行った場合は、すぐに作業をやめさせて指導する権限があります。

Q.作業主任者は女性でも選任を受けられるのでしょうか?
A.もちろんです。

Q.作業主任者の監督下で労働災害が発生した場合、何らかの責任を取らなければなりませんか?
A.責任を取る必要はありませんが、安全管理者と共に労働災害の原因を調べ、再発防止に努める義務はあります。

4.おわりに

いかがでしたか? 今回は作業主任者の役割や選任義務について解説しました。作業主任者は、安全管理者の指示で労働災害医を防止する職務をすることも多いため、一定期間の実務経験を積んで講習を修了すれば、安全管理者の選任を受けることもできるでしょう。