土木施工管理技士

難関って本当?1級土木施工管理技士の合格率とは

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河川や道路、橋梁やトンネルなど、日本では日々あらゆる場所でインフラ設備を整える工事が行われています。

これらは一般的に土木工事とよばれ、その土木工事には工事ごとに「土木施工管理技士」という資格を保有した、現場監督となる人材が必要なのです。

今回はその土木施工管理技士について、資格に関する説明のほか気になる合格率などを紹介します。建設業界で働きたいと考えている人は必見です。

土木施工管理技士とはどんな資格?

自然災害からの復興事業や再開発事業などが進むなか、建設会社では土木施工管理技士の有資格者の確保が急務と言われています。ここではまず土木施工管理技士の資格について詳しく解説します。

土木施工管理技士とは

土木施工管理技士とは、建設業法で定められた国家資格者です。この資格を持つことで、土木工事が計画通りに進むように現場全体を統括・管理する「施工管理」に携わることができます。

また建設業を営むにあたり、設置が義務付けられている専任技術者の仕事にも携わることが可能です。

このほか建設工事現場においては、監理技術者や主任技術者といった役割で工事の工程管理や作業員の配置などを行うこともできます。

土木施工管理技士には1級と2級の種別があり、専任技術者や監理技術者として選任されるのは1級取得者に限ります。

土木施工管理技士の資格を取得し、ゼネコンなどへ転職希望をする場合は1級土木施工管理技士の資格が望ましいとされています。

建設工事には欠かせない資格

土木施工管理技士は工事の数だけ有資格者の配置が必要となるので、建設業界では引く手あまたの資格といえるでしょう。

特に、1級土木施工管理技士の有資格者は、専任技術者として届け出ることで土木工事の業種において建設業の許可を受ける要件が満たされます。

そういった現場では、土木施工管理技士は拠点長就任といった昇進の可能性もある資格です。

気になる1級土木施工管理技士の合格率

ここからは、土木施工管理技士の資格取得についてお伝えします。受験資格や試験内容などもまとめて確認していきましょう。

土木施工管理技士の受験資格

土木施工管理技士の受験資格は実務経験が問われます。

1級を例にとると、土木や工学系の大学などを卒業した場合は3年以上、それ以外の大学を卒業した場合は4年6ヶ月以上の実務経験が必要になります。

土木を履修科目としない普通科高校を卒業の場合は11年6ヶ月以上の実務経験が必要です。

いずれの場合も実務経験の年数には指導監督的実務経験(4,500万円以上の元請工事について、工事の設計から施工などにおいて現場監督者、現場主任者などの立場で、指導監督した経験)が1年間含まれなければいけません。

このとおり、最終学歴と実務経験が受験資格のメインとなります。

資格取得の近道は土木や工学系といった指定学科を卒業し実務経験を重ねる方法や、2級土木施工管理技士を取得後、実務経験を重ねる方法があります。

このように受験に至るまでのハードルもあり、年齢が高い受験者もみられます。

また、2021年度の4月より受験資格が緩和されます。2級の第二次検定合格者が1級の第一次検定を受験する場合に限って受験資格は不要です。

第二次検定に受験する場合は、2級の第二次検定合格後5年以上の実務経験が必要となりますが、2級の第二次検定合格の翌年から1級の第一次検定は受験できます。

ちなみに、今までは学科試験と実地試験の2つの構成で試験が実施されていましたが、学科試験の名称が「第一次検定」、実地試験の名称が「第二次検定」に変わります。

加えて、第一次検定の合格者には新しい資格である「技士補」が付与されます。技士補が付与されると第一次検定が免除されて第二次検定を何度でも受験できるとのことです。

技士補の存在によって監理技術者の配置義務が緩和されるので、仕事でも役立つことがわかります。施工管理技士を目指す方にとっては、大きなチャンスといえるでしょう。

試験は第一次検定(学科)と第二次検定(実地)の2段階

土木施工管理技士になるには、第一次検定と第二次検定のいずれにも合格する必要があります。第一次検定は1級が年1回で2級が年2回、第二次検定は年1回の開催です。

全国主要都市で開催され、最寄りの受験地にて受験することができます。第一次検定の合格者のみが第二次検定を受験できるシステムです。

第一次検定は四者択一方式によるマークシート記述になります。必須問題35問と選択問題30問が出題され、合格ラインは60%以上の正答となります。

第二次検定は文章記述がメインとなります。こちらも60%以上の正答が合格ラインです。第一次検定では専門用語の要点把握のほか、法令や計算など広く知識を掘り下げることが求められます。

また、第二次検定はこれまでの実務経験の蓄積が問われます。過去業務実績の振り返りはもちろん、過去問題を数多く解いていくことが大切です。

1級土木施工管理技士の合格率は?

気になる1級土木施工管理技士の合格率ですが、とある専門学校の統計によると、第一次検定(学科)では平成30年度は56.5%、令和元年度は54.7%でした。

第一次検定(学科)の合格率は過去10年間をさかのぼっても平均して55%程度の合格率を誇っており、難易度はそう高くないといえます。

しかし、第二次検定(実地)では平成30年度は34.5%、令和元年度は45.3%です。最終的な資格取得の場面では狭き門となることがわかります。

受験には実務経験が求められるため、最終学歴によって受験年齢が大きく左右されやすいデメリットがあります。

試験全体の難易度は高くないと考えられますが、特定の学科を履修していない人が土木施工管理技士の資格を取得するには、実務経験以上に勉強をしなければ合格は難しいといえます。

1級土木施工管理技士と2級土木施工管理技士の合格率の比較

1級土木施工管理技士の資格取得を考えている方にとって合格率と難易度は重要な指標ですよね。

一般的には、1級土木施工管理技士は難関資格と思われていますが、実際の合格率は、第一次検定(学科)が約50%、第二次検定(実地)は約30%です。 グラフでみるとわかりやすいのですが、これは2級土木施工管理技士とほぼ同じ合格率です。

<第一次検定(学科) 合格率の比較>

年度 1級 2級
平成27年 54.6% 66.5%
平成28年 55.0% 48.3%
平成29年 66.2% 前期:58.4%
後期:71.6%
平成30年 56.5% 前期:50.3%
後期:63.4%
令和元年 54.7% 前期:61.9%
後期:67.1%

<第二次検定(実地)  合格率の比較>

年度 1級 2級
平成27年 37.3% 35.7%
平成28年 36.7% 29.9%
平成29年 30.0% 34.3%
平成30年 34.5% 35.0%
令和元年 45.3% 39.7%

上記の表を見るとわかるように、1級と2級では合格率はほぼ変わりませんが、1級のほうが専門性が高いため、試験内容の難易度は1級のほうが高いといえるでしょう。

しかし、2級よりも1級のほうがより現場での需要が高くなります。そのため、もし1級の受験資格をお持ちなら、最初から1級の試験を受けたほうが効率よいでしょう。

土木施工管理技士は引く手あまた!勉強を重ねて合格しよう!

建設業界に欠かせない土木施工管理技士の資格保有者は、今や引く手あまたの状態です。

資格があることで、昇進などの可能性も生まれます。

しかし、そこまでたどり着くまでにはまず受験資格のハードルがあるため、最終学歴と実務経験の積み重ねによっては難関の資格となってしまう可能性もあります。

先ほどお伝えしたとおり、試験自体の難易度はさほど高くはないと考えられますが、勉強を重ねなければ合格は難しいといえるでしょう。早いうちからしっかりと計画を立てて対策をしましょう。

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