土木施工管理技士

土木施工管理技士のメリットは?将来性ややりがいについて解説!

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土木施工管理技士は、私たちの生活に欠かすことのできないライフラインの基盤を整備する職業です。

近年は、地震や台風による災害復旧工事や老朽化した建物の建て直しといった業務も多く、生活に密着した仕事ができるため、とてもやりがいのある仕事です。

この記事では、国家資格である土木施工管理技士資格の概要や取得することによるメリット、将来性について詳しく紹介します。

土木施工管理技士とはどんな資格か

まずは土木施工管理技士の資格概要、特徴についてわかりやすく解説します。

土木施工管理技士とは

土木施工管理技士は、河川や道路工事といった公共工事において、主任技術者・監理技術者といった現場責任者として仕事を行います。

土木工事の施工管理と一言で表しても、仕事内容は多岐にわたりますし担当現場も河川整備や道路、ダムなど都度変わります。

土木施工管理技士の仕事を大まかに説明すると他の施工管理技士資格と同様に「安全管理」、「工程管理」、「品質管理」、「原価管理」の4項目を主に担当します。

土木施工管理技士 主な仕事の流れ

  • 担当現場の環境や図面、仕様書、予算を確認・理解したうえで、施工計画(スケジュール)を作成
  • 施工品質の低下や作業の不備が出ないための、作業工程の調整や品質管理
  • 納期に間に合わせるために、予定の確認や日程調整
  • 作業場が間違った方法で作業環境を構築していないかの確認や改善
  • 作業員の健康管理

このように作業員の安全確保と現場の仕事がスムーズに動くよう、現場全体の管理を任されているのが特徴です。

土木施工管理技士の1級と2級について

土木施工管理技士の資格については、1級と2級に分かれています。1級は「監理技術者」も担うことができ、2級は「主任技術者」のみ資格要件を認めています。

そして1級・2級取得者は、仕事内容や工事規模などによって活躍できる現場が変わります。

例えば、請負金額が合計4,500万円以上(建築一式の場合は7,000万円以上)の場合、1級取得者のみ担当できる「監理技術者」を配置しなければいけません。逆にいえば、土木施工管理技士1級を取得していれば担当することができます。

それ以外の工事では「主任技術者」の配置を認めているので、1級もしくは2級取得者も対応できます。

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つまり、大規模な土木工事を行う場合は、1級土木施工管理技士の資格が必要ということになります。

土木施工管理技士が活躍できる場所

土木施工管理技士となり活躍できる場所は皆さんの身近な生活に関わるものばかりで、たくさんの種類があります。例をいくつかあげましょう。

土木施工管理技士が活躍できる場所(一例)
道路橋梁河川
鉄筋トンネル区画整理
ダム災害復旧

土木施工管理技士は発注者から依頼された仕事を、現場作業員たちと打ち合わせをしながら竣工まで監督します。

近年では災害時の緊急対応や復興工事といった現場での役割も増えてきたので、活躍できる場所はさらに広がっています。今後も需要の高い仕事といえるでしょう。

土木施工管理技士の需要が高まっている

土木施工管理技士が必要な建設業界も、少子高齢化の影響を受けているため人手不足といった問題が生じています。

さらに現場管理業務を担う土木施工管理技士は、1級もしくは2級の資格取得が必要のため、すぐに人材を確保できません。

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このような背景もあり、土木施工管理技士の有資格者は各建設会社で需要の高い人材として考えられています。

具体的にはゼネコンや工務店、リフォーム関係の会社などさまざまな規模・種類の企業で重宝されています。さらに大きな現場も担当できる1級土木施工管理技士を取得済みであれば、自治体からの工事依頼などにも対応できます。

他にも資格取得により社内評価や昇給も期待できますし、若手や未経験でも転職に有利です。ただし、現場経験を積まなければ、適切な安全管理・工程管理ができない難しい仕事ですので、時間をかけて少しずつ技術と知識を深める必要もあるでしょう。

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すでに建設業界で働いている方の中で管理職を目指している方、これから建設業界で長く働きたいと考えている方は、土木施工管理技士の資格取得を検討してください。

土木施工管理技士の資格を取得するメリット

資格を取得することは自分自身への成長にもつながりますが、企業からの評価を高められるのも大きなメリットといえます。

さらに建設業は工事現場の大小に関わらず、技術者を配置しなくてはいけないという法令があるため、土木施工管理技士の需要が一切なくなることはないでしょう。

特に、1級土木施工管理技士は、施工管理できる現場の大きさに制限がなくなるため、需要の高い資格といえます。

では、代表的なメリットを3つ紹介しましょう。

監理技術者として名乗ることができる

先ほども紹介した通り、1級であれば監理技術者に、2級であれば主任技術者として現場の責任を担うことができます。

現場責任者として法的に資格が必要でもあるのですが、それ以前に1級は4,500万円以上の工事を担当できるので大きなやりがいを感じられるでしょう。

社内での昇給や昇進で有利

職場にもよりますが、建設業界では1級土木施工管理技士の取得は最高位に位置します。そのため、資格取得を条件に昇給、昇進を推進している職場もたくさんあります。

その理由は、資格保持者がいることで国から企業へ、技術評価点が付与されるからです。1級では「5点」、2級では「2点」の点数となります。

また、2021年度の4月より「2級の第二次検定合格者+1級技士補(第一次検定合格者)」には経営事項審査の評価が4点与えられるようになりました。そのため、1級土木施工管理技士であれば、第一次検定を取得するだけでも大きなメリットが得られるのが特徴です。

転職する際に有利

建設業は現在、人手不足といわれています。その理由は団塊世代の大量退職が背景にあり、若い人は仕事がきついと感じて敬遠しているからです。

そのため、資格無しでも募集されている企業もありますが、資格があるだけで転職できる確率は格段に上がります。

若手技術者が不足している建設業では、できるだけ資格を保持している優秀な技術者が欲しいので特に1級を保持していると転職の際も優遇的に評価されるはずです。

土木施工管理技士の将来性や働き方は?

土木施工管理技士は、一定の年収を期待できる仕事です。そして業務経験に応じて昇給などもあるので、長期的に働きやすいと考えられます。

それでは、土木施工管理技士の将来性や働き方について紹介します。

将来性について

土木施工管理技士の平均年収は400〜600万円程度と言われていますが、建設業では経験値に比例して年収が上がる傾向があります。年収をアップさせたいという方は少しでも多くの経験を積むように努力しましょう。

今後、台風や地震による災害リスクが高まる可能性もありますし、高速道路の老朽化対策など需要はますます伸びてくるものと考えられます。

土木施工管理技士のやりがいとは?

現場を管理している立場上、どうしても残業が多くなりがちです。

天候にも左右されるので休みがない場合もあります。体力的にもハードで根気がなければ続けることは難しいといえるでしょう。

ですが、その分やりがいはとても大きいという面を持ち合わせています。人ではなく自然が相手の仕事で、自分が指揮して造った工作物が地図に載るというのは嬉しいものです。

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最近ではITの技術を建設業にも取り入れるようになり、業務の効率化も進んでいます。幅広い知識が必要となってきますが、建設業は今後もなくなる職業ではないのでおすすめです。

土木施工管理技士の試験の魅力

土木施工管理技士の試験は難易度が高く、試験範囲も広いですが、第一次検定は四肢択一のマークシート方式のため、自由記述式の問題よりは解きやすいのではないでしょうか。必要な知識を十分に身につけることを意識しましょう。

また、第二次検定はありますが、実際に配線をつなげたり、機械を扱ったりする内容ではありません。

第二次検定はほとんどの問題が自由記述式のため苦手意識を持つ方がいらっしゃるかもしれませんが、第一次検定の応用で答えられる問題もあります。しっかり対策を行えば、合格を狙えるでしょう。

土木施工管理技士の試験概要

1級、2級で若干試験内容は異なるのですが、共通事項を先に説明します。出題された問題に全て答える必要はなく、各科目に解答数が限られているのが特徴です。

ここでは令和5(2023)年度の試験で実際に出題された試験の問題をみてみましょう。

1級土木施工管理技士 試験概要

■第一次検定(学科)

第一次検定は午前、午後の試験となります。

午前中は土木一般、専門土木、法規の試験で全て選択問題となります。午後は共通工学・施工管理法、施工管理法(応用能力)の問題で出題された問題全てに解答する必要があります。

科目出題数解答数
土木一般15問12問
専門土木34問10問
法規12問8問
共通工学・施工管理法20問20問
施工管理法(応用能力)15問15問

■第二次検定(実地)

第二次検定も必須問題と選択問題があります。必須問題の経験記述は毎年出題項目が変わるので、対策を怠らないようにしておきましょう。

<必須問題>

科目出題数解答数
施工経験記述1問1問
コンクリート1問1問
安全管理1問1問
品質管理・安全管理・法規4問2問
コンクリート・土木・安全管理・工程管理4問2問

2級土木施工管理技士 試験概要

■第一次検定(学科)

2級土木施工管理技士の試験は出題される科目は1級と似ていますが、出題数が違います。1級の施工管理法の必須問題は「応用能力」ですが、2級では「基礎的な能力」となっています。

科目出題数解答数
土木一般11問9問
専門土木20問6問
法規11問6問
施工管理法11問11問
施工管理法(基礎的な能力)8問8問

■第二次検定(実地)

1級と同様に、第二次検定も必須問題と選択問題があります。2級でも経験記述が出題され、必須問題となっています。

科目出題数解答数
施工経験記述1問1問
安全管理1問1問
法規1問1問
品質管理1問1問
コンクリート1問1問
品質管理、コンクリート2問1問
安全管理、工程管理2問1問

受験資格

ここでは、土木施工管理技士の受験資格を紹介します。1級と2級、第一次と第二次検定でそれぞれ違いますので、確認しておいてください。

1級土木施工管理技士 受験資格【令和6年度版】

第一次検定19歳以上(試験実施年度末)
第二次検定1級第一次検定合格後の場合
特定実務経験を含む実務経験3年以上
監理技術補佐の実務経験1年以上
その他実務経験5年以上

2級第二次検定合格後の場合

実務経験5年以上
特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上
(いずれも1級一次合格者に限る)

2級土木施工管理技士 受験資格【令和6年度版】

第一次検定17歳以上(試験実施年度末)
第二次検定2級第一次検定合格後、実務経験3年以上
1級第一次検定合格後、実務経験1年以上

以上が1級ならびに2級の受験資格となります。令和6年度版と記載してありますが、実は施工管理技士の試験の受験資格は令和6年度より新しくなりました。

大きな改正ポイントしてまず挙げられるのが、1級の第一次検定の受験資格に必要であった実務経験が撤廃された点です。新たな受験資格として、19歳以上という年齢制限が設けられました。

なお、以前より2級の第一次検定の受験であれば、試験実施年度中における年齢が17歳以上であれば誰でも受験可能でしたが、こちらに変更はありません。1級と2級との年齢の違いにご注意ください。

第二次検定では、実務経験が設けられています。ただし、実務経験の求められる年数が改正されています。以前までは学歴によって実務経験年数が決められていましたが、今回の改正により第一次検定合格後からの年数となっています。

なお、第二次検定に関しては、制度の移行中の措置として令和10年度までは以前までの受験資格でも出願可能です。

ここまで受験資格について簡単に紹介しましたが、1級と2級の受験要件を見てみると、受験資格改正されたとはいえ、実務経験を必要としていることがわかります。知識だけではなく、現場での経験がこの試験においてとても重要ということです。

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受験する際は、自分が必要な実務経験を満たしているか、会社と確認して申し込むようにしましょう。実務経験年数は前職での土木施工管理の経験も合算できます。

合格率

土木施工管理技士の合格率をまとめましたので、以下をご確認ください。

1級土木施工管理技士 合格率

区分2017年度2018年度2019年度2020年度2021年度2022年度
第一次検定66.2%56.5%54.7%60.1%60.6%54.6%
第二次検定30.0%34.5%45.3%31.0%36.6%28.7%

2級土木施工管理技士 合格率

区分2017年度2018年度2019年度2020年度2021年度2022年度
第一次検定71.6%63.4%67.1%72.6%73.6%65.3%
第二次検定34.3%35.0%39.7%44.2%35.7%37.9%

※ 第一次検定は後期の合格率を掲載

表を見て分かる通り、合格率自体は1級と2級に大きな差はありません。ただし、1級の方がより専門性の高い問題が出題されるので、問題の難易度自体は1級の方が高いです。

そして、第一次検定よりも第二次検定の方が合格率が低い傾向があります。第二次検定は記述式の試験になりますので、特に経験記述試験を中心とした対策が必要になります。

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土木施工管理技技士のメリットや将来性をもう一度確認しよう

土木施工管理技士になるとどんなメリットがある?

土木施工管理技士の仕事は土木工事における施工管理・安全管理・品質管理・原価管理などです。

現場監督の仕事と混同されがちですが、施工管理技士にしかなれない主任技術者・監理技術者は、法律で工事現場への配置が義務づけられています。

需要が高く、有資格者確保のために、昇給や出世のチャンスもアップするでしょう。

土木施工管理技士には将来性がある?

土木施工管理技士だけではなく管理技士全体が現在人手不足です。

管理技士は法律によって主任技術者、監理技術者として工事現場に配置が義務づけられています。

法律が改正されない限り、需要が減ることはありません。人手不足もあいまって、将来性は明るい資格で、取得するメリットは十分にあります。

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