2級土木施工管理技士に合格するためにはどのような勉強が必要なのでしょうか。今回は、2級土木施工管理技士の効率的な勉強方法について解説します。
目次
2級土木施工管理技士の試験概要
最初に2級土木施工管理技士の試験概要をご紹介します。
出題科目
出題科目は全部で5科目です。内訳は、土木一般、専門土木、法規、共通工学、施工管理法です。出題数と解答数は以下のとおりです。
項目 | 出題数 | 解答数 |
---|---|---|
土木一般 | 11問 | 9問 |
専門土木 | 20問 | 6問 |
法規 | 11問 | 6問 |
共通工学 | 4問 | 4問 |
施工管理法 | 15問 | 15問 |
合計 | 61問 | 必要解答数:40問 |
土木一般、専門土木、法規の3科目は選択問題です。
出題された問題のうち、必要解答数を解答します。共通工学と施工管理法の2科目は必須問題なので、出題された問題のうち全てを解答する必要があります。
受験資格
2級土木施工管理技士の受験資格は3パターンに分かれています。いずれにしても、無条件に誰でも受けられるわけではありません。
また3パターンは、
- 【第一次検定のみを受験する場合】
- 【第一次検定および第二次検定を同時に受験する場合】
- 【第二次検定のみを受験する場合】
の3パターンです。
1.第一次検定のみを受験する場合
受検年度の年齢が17歳以上
2.第一次検定および第二次検定を同時に受験する場合
第一次検定および第二次検定を同時に受験する場合、区分は4つに分けられます。
学歴 | 実務経験年数 |
---|---|
1.大学・専門学校「高度専門士」 | 指定学科卒業後1年以上 指定学科以外卒業後1年6ヶ月以上 |
2.短期大学、高等専門学校、専門学校「専門士」 | 指定学科卒業後2年以上 指定学科以外卒業後3年以上 |
3.高等学校、中等教育学校、専門学校(「高度専門士」「専門士」を除く) | 指定学科卒業後3年以上 指定学科以外卒業後4年6ヶ月以上 |
4.その他 | 指定学科卒業後8年以上 指定学科以外卒業後8年以上 |
3.第二次検定のみを受験する場合
第二次検定のみを受験する場合には、当年度の2級土木施工管理技術検定・第一次検定の受験者(ただし、「第一次検定のみ受験者」を除く。)、第一次検定の免除者、の2パターンがあります。
いずれの場合も第二次検定資格は同様なのですが、かなり条件が細かくなります。詳しくは以下のページをご確認ください。
2021年度に受験資格が緩和された
2021年度の4月より施工管理技士全般の受験資格が緩和されました。
今までは学科試験と実地試験の2種類で施工管理技士試験は実施されていましたが、学科試験が「第一次検定」、実地試験が「第二次検定」に名称が変わりました。
また、2級の第二次検定に合格すると翌年から1級の第一次検定も受験可能になりました。
第二次検定を受験する際には合格後5年以上の実務経験が必要ですが、2級に合格することで多くのメリットを得られます。
これにより、2級の受験者にとっては大きなチャンスともいえるでしょう。
加えて、第一次検定の合格者には新規資格である「技士補」が付与されます。技士補が付与されると第一次検定が免除されて第二次検定を何度でも受験できます。
合格率
2級土木施工管理技士の第一次検定の合格率は60%~70%程度で、第二次検定の合格率は30%~40%程度です。
第二次検定は第一次検定に比べると合格率が低くなっています。
受験資格を満たしている、ある程度勉強している人であってもこの数字なので、難関資格とはいかないまでも、比較的難易度の高い資格試験といえます。
2級土木施工管理技士の【第一次検定】の勉強方法
2級土木施工管理技士を取得するには、まず第一次検定をパスすることが重要です。がむしゃらに勉強しても効率が悪いので、ポイントを押さえて勉強しましょう。
とはいえ勉強方法はいたってシンプルなので、不安になることはありません。
2級土木施工管理技士の試験対策の基本は過去問です。過去問を解くために最初にテキストを読み込みたい気持ちになるかもしれません。
もしくは、テキストから入るのが一般的だと思われるかもしれません。
しかし、どのような問題が出題されるかも把握しないままテキストを読み込むのは非効率的です。まずは、過去問を一通り最初に把握すべきでしょう。
過去問は年度ごとに解いてもよいのですが、科目ごとにピックアップしながら解く方法もおすすめです。例えば、各年度の土木の問題だけ解いていく方法があります。
年度ごとに解くとどうしてもいろいろな科目をいっぺんに勉強することになり、混乱する可能性があります。
そこで各年度の同じ科目を順番に解いていくことで、混乱せずに確実に押さえていくことができるのです。
特に、前提知識がなくて自力で問題を解けない場合は、科目ごとに過去問を解いていったほうがよいでしょう。
2級土木施工管理技士の【第二次検定】の勉強方法
第二次検定も筆記試験と勉強の流れはそれほど変わりません。
第二次検定の勉強方法も筆記試験と同様で、過去問を解くのが合格への最短ルートです。第二次検定では作文を書く必要がありますが、これについても過去問に解答例が載っています。
解答例を見てどのような文章を書くのが正解かを考え、練習してみましょう。
実地試験の経験記述の書き方のポイント
第一次検定はマーク式のみの解答方法でしたが、第二次検定では記述形式での解答も必要になります。ここでは経験記述の際の書き方のポイントを解説します。
事実を具体的にかつ簡潔に書く
第二次検定の経験記述は、毎年出題されるテーマに沿って自分の経験に基づいて回答していきます。
この際、大切なのは事実を具体的かつ簡潔に書くことです。文字数を増やそうと、無駄な記述や主観は必要ありません。その一方で、「いつ」「どこで」「どのような工事を行ったか」は必ず記載してください。
なお、土木工事以外の工事は記載してはいけません。どのようなテーマがでるかは当日にならないと分からないので、いろいろなテーマに沿って経験記述の練習をしておくのがおすすめです。
また、テーマごとに記載しなければならない事項が異なるので、そこも把握しておきましょう。
数値もしっかりと記入する
経験記述の際、忘れがちなのが数値です。「細かい数値は忘れてしまった」では通りません。
経験記述の際に使う経験は事前に選んでおけるので、数値が必要な経験を選んだ場合は、数値の記入漏れが起こらないように、確認しておきましょう。
もし、試験会場で緊張から数値を忘れてしまった場合、慌てずに他の場所から記述していきましょう。しっかりと勉強しているならば、記載している最中に思い出せる可能性があります。
パニックになって試験を投げ出さないようにだけは気をつけましょう。不安ならば、数値にの記入が少ないものを選ぶことです。
さらに詳しく!
土木施工管理技士試験【経験記述】の解答例やポイント総まとめ
2級土木施工管理技士の勉強におすすめのテキスト
次に、おすすめのテキストをご紹介します。
過去問とその解説が掲載された書籍です。最初に過去問を把握したほうがよいので、最初に取りかかるべき書籍といえるでしょう。
2022年版 2級土木施工 第1次&第2次検定 徹底図解テキスト
過去問の補助教材としてテキストを使うのも一つの選択肢です。ただし隅々まで読み込むものではなく、あくまでも過去問でわからなかった部分を読むのが目的です。
あくまでも試験問題を解くための勉強なので、理解が表面的すぎることも問題ですが、逆に深入りしすぎて時間を無駄にすることも禁物です。
2級土木施工管理技士の勉強は通信講座もおすすめ
2級土木施工管理技士の勉強は通信講座を利用するという選択肢もあります。通信講座なら自宅にいながら学習が可能で、なおかつ勉強する時間も自由です。
基本的に講座のファイルが用意されていて、それをPCやスマートフォン、タブレットなどで受講ができます。
まとめ
2級土木施工管理技士の【第一次検定】の勉強方法は?
一次検定の勉強方法は、過去問を中心に問題を数多く解く方法がおすすめです。
2級は3区分に分かれているため、範囲は狭いので問題も限られています。過去問題は、何回も繰り返せば、合格する可能性も高まります。
模擬問題もあわせて解いていきましょう。応用力もつくはずです。
2級土木施工管理技士の【第二次検定】の勉強方法は?
第二次検定は、記述試験です。
答えを選んでマークシートで塗りつぶすのではなく、自分で言葉を選んで文を組立てなければなりません。特に、経験記述が明確な正解が分かりにくいので、苦手意識を持ちやすいでしょう。
勉強方法はまず一度作成してみて、添削を受けるのがおすすめです。通信教材なら添削も受けられます。
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