土木施工管理技士

土木施工管理技士試験【経験記述】の解答例やポイント総まとめ

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土木施工技士試験で多くの人が悩まされる経験記述。筆記試験だけの知識では当然、この経験記述の試験に合格することはできません。今まで自分が経験してきた現場での経験を、いかに的確に読み手に伝えることができるかということが重要となってきます。

この記事では、土木施工管理技士の経験記述試験はどのような問題が出題されるのか、書き方からポイント及び注意点までを順を追って紹介していきます。

土木施工管理技士【経験記述】の出題項目は?

経験記述の出題項目は、「施工管理」「工程管理」「品質管理」「安全管理」「環境対策」と全部で5項目あります。
この中から、1級の場合は1問、2級の場合は2問から1問選択という形で出題されます。

出題される問題は最近の傾向を見ると、偏りがあることがわかります。ここで、平成25年度から令和元年度までの1級土木施工管理技士試験の出題実績を確認してみましょう。

令和01年度 「品質管理」
平成30年度 「品質管理」
平成29年度 「安全管理」
平成28年度 「安全管理」
平成27年度 「品質管理」
平成26年度 「安全管理」
平成25年度 「品質管理」

このように近年では、「品質管理」か「安全管理」の2通りのみを繰り返して出題されているだけです。他の出題項目を勉強することも大切ですが、どうしても限られた時間で効率の良い勉強方法を行いたいのであれば、過去の出題傾向を知り、特定の出題項目だけを勉強する方が良いかと思います。

2級土木施工管理技士試験の出題も同様の傾向となっており、「品質管理」「安全管理」が頻出しています。加えて、「工程管理」の項目も比較的出題されやすい傾向があります。

どのような形式で出題されるかというと、あなたが経験した工事についての「工事概要」「技術的課題」「検討内容」「対応処置」という順序で文章を組み立てていくことになります。

最初は難しいと感じるかもしれませんが、自分が経験したことをひとつひとつ思い出しながら、記述していけばそれほど難しいことではありません。詳しい書き方について、それぞれ説明していきましょう。

土木施工管理技士【経験記述】の書き方

経験記述の問題は2問で構成されており、「設問1」が「工事概要」、「設問2」が「工事についての詳細」を記述する問題となっています。「工事概要」についてはすべての問題で共通となりますので、必ず正確に記載するようにしましょう。

工事概要

工事概要として記載する項目は以下の7項目があります。それぞれ詳細を説明していきます。

①工事名
当たり前のことかもしれませんが、土木工事に該当しない工事は記入してはいけません。例えば、建築工事や造園工事などです。

例えば、学校やビルの新築工事は「建築工事」に該当します。ですが、ここで気を付けたいのは基礎工事なら大丈夫かということです。基礎であれば、土木工事に該当しますので、(基礎工事)と記載すれば、読み手に伝わるでしょう。

②発注者名
○○市、○○県、などと記載しましょう。ただし、下請けの場合は○○建設(元請け業者)となるので注意が必要です。自分の会社が発注者となる場合は、自分の会社名を記載しても問題はありません。

③工事場所
工事場所については、正確な住所を番地まで記載するようにしましょう。
例:○○県○○市○○町○○番地

④工期
工期は契約書に記載されているものを記載します。
和暦でも西暦でもどちらでも良いようですが、必ずどちらか一方に統一するようにしましょう。
例:平成〇〇年〇〇月〇〇日~平成〇〇年〇〇月〇〇日

⑤主な工種
次の例題2で自分が記述できるような工種を選択して書きましょう。
例:コンクリート工、路盤工、舗装工、暗渠工

⑥施工量
工事で発生した施工量を記述します。
例:掘削○○㎥、盛土○○㎥、コンクリート打設量○○㎥、ひび割れ補修○○m

⑦工事現場における施工管理上のあなたの立場
工事であなたが携わった立場を記述します。会社での役職や肩書まで書く必要はありません。
例:現場監督、現場代理人、主任技術者、現場主任

工程管理

工程管理は、基本的に○○をして工期が短縮できたという内容を記載すれば間違いありません。例えば、現場打ちの擁壁コンクリート施工を想定とした例を挙げます。

○技術的な課題
「現場打ちのコンクリート打設となるので工期を4週間ほど要することを課題とした」
この課題では具体的な数値を記入して、なぜ工期を短縮する必要があったのかを記載します。

○検討内容
①「普通ポルトランドセメントから早強セメントへの変更提言」
②「型枠解体の手間を省くため、ラス型枠を使用することを検討」
例年10行程度の文字を記述するような問題が出題されていますので、検討内容は2つほど用意しておいて分けて記述することをお勧めします。

○対応処置
①早強セメントを用いることにより、養生期間を10日間ほど短縮できた
②擁壁背面型枠をラス型枠にすることによって、型枠解体期間5日間ほど短縮できた
検討内容について、どのような対応をしたのか、具体的な数字などを用いて記述します。

品質管理

品質管理はコンクリートを使用した工種について考えると、比較的スムーズに文章を記述することができます。例えば、コンクリートダム施工時の品質管理についての例を挙げます。

○技術的な課題
「梅雨時の施工だった為、降雨時のコンクリートの品質管理を課題とした。」
コンクリートですと、気温や構造物損傷、スランプ値なども課題として記述することもできます。

○検討内容
①「降雨量による中止基準」 ②「異種配合によるコンクリート境界の施工」

○対応処置
①降雨量1時間当たり2ミリ以上の場合は、施工中止とする。
②ダム表面と内部のコンクリート配合の異なる境界は一体化させるように十分に転圧する。

安全管理

品質管理や工程管理と比べると抽象的で記述し難いかもしれませんが、事故防止などを基に記述していくことを考えれば、比較的簡単に書けるでしょう。

○技術的な課題
「通行人が多い鋼橋塗装工事での第三者・飛来物落下事故防止対策」
工事での安全管理は非常に重要です。特に人の命に関わることが多いので、労働災害の対策事例として調べるとたくさん案が浮かんでくると思います。

○検討内容
①「工具に落下防止のロープを取り付け」
②「監視員による日常点検チェックシートを用意」

○対応処置
①作業員の安全帯に工具落下防止用のロープを取り付け
②監視員に点検してらいたい重要項目の点検シートを作成し、点検回数を増やした

上記で記載した解答例のみでは文章として成り立ちませんので、この文章を踏まえたうえで、自分なりにアレンジしていくことが大切となってきます。

土木施工管理技士【経験記述】のポイントと注意点

語尾を統一する

経験記述は読み手がいかに読みやすい文章を記述できるかというのも大きな加点のポイントとなります。特に、語尾の「ですます調」と「である調」がごちゃまぜにならないように注意しましょう。
わかりやすい例をひとつ挙げます。

改善前:「現場では安全を守ることが大切です。」
改善後:「現場では安全を守ることが大切である。」

経験記述では、上記のように「ですます調」ではなく「である調」で統一するのが一般的です。

そのため、語尾は全て「である調」で統一するようにしましょう。

字は丁寧に書き、誤字脱字が無いようにする

経験記述は手書きでの作成となります。パソコンやスマートフォンを利用した生活に依存していると手で書く習慣を忘れてしまいそうになります。その為、今まで書けた漢字が記述できないなど、誤字脱字も増えてきます。普段から、手書きで書く習慣を身に付け、同時に丁寧に書くという意識を持ちましょう。

読み手はコンピューターではなくて人間ですので、当然、字が綺麗な方が相手も読みやすいです。文字が汚い、上手いで合否の判定は無いと思いますが、汚すぎて読めないということは避けたいものです。

自分自身の実体験を具体的に記述する

土木施工管理技士試験を受験されるからには、現場を一つ又は二つと経験していることと思います。金額の大きな工事を記入する必要もありません。自分が担当した工事が一番、真剣に記述できるし、心を込めて書くことができると思います。

参考書に記載されている解答例を丸写ししてしまうと、採点者には分かってしまいますし、最悪の場合は失格になる可能性が有ります。必ず実体験を具体的に記述するようにしましょう。

まとめ

土木施工管理技士試験は1年に1度しかありません。働きながら勉強するということは大変だと思います。大切な時間を無駄にしない為にも、解答例や記述する際のポイントを参考にして自分だけの経験記述が作成できるようになりましょう。

合否を判定する人も同じ人間ですので、できるだけ人間味のある文章を作れるようにするのが、合格への近道です。

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