衛生管理者とは、さまざまな事業場で衛生管理に携わることができる資格です。衛生管理者は国家資格ということもあり、試験の難易度が高いのかどうか気になる方も多いでしょう。こちらでは、衛生管理者試験の合格率と難易度、必要な勉強時間と勉強法について解説します。
目次
衛生管理者試験の合格率と難易度
衛生管理者という資格の基礎知識、合格率について見ていきましょう。
衛生管理者はどんな資格?
衛生管理者とは労働安全衛生法で定められる国家資格で、労働者の健康被害や労働災害の防止を目的とするものです。衛生管理者の職務は、健康被害防止のための作業環境や健康面の管理、労働衛生教育の実施、健康保持の措置など多岐にわたります。労働者が50人以上いる事業所は衛生管理者を選任する義務があるため、会社からの命令で資格を取得する方も少なくありません。
衛生管理者資格は第一種と第二種があり、対応できる業種が異なります。第一種ではすべての業種、第二種では情報通信業や金融業、保険業、小売業など、有害物に関わりが少ない業種のみに限られます。
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衛生管理者とは?仕事内容と年収、第一種・第二種の違いを解説
衛生管理者の合格率
2021年度における第一種の合格率は42.7%、第二種では49.7%と、国家試験の中でも比較的高い数字です。
また、試験の合格基準は、各科目で40%、全体で60%が目安とされています。合格者の定員数が定められていないため、合格基準を上回ることさえできれば合格できる試験です。
衛生管理者の難易度
合格率が50%前後と、衛生管理者試験の難易度は決して高くありません。衛生管理者の資格は労働安全衛生法で配置が義務化されているため、落とす試験ではなく「合格させるため」の試験です。
衛生管理者の資格取得に必要な勉強時間と勉強方法
衛生管理者試験に合格するために、必要な勉強時間と勉強方法を紹介します。会社から資格取得を命ぜられた方は、より効率的で効果的な以下の勉強法を実践しましょう。
合格に必要な勉強時間
書籍による独学で衛生管理者試験に合格するためには、1日1~2時間の学習で2~6か月の学習が必要です。とはいえ、衛生管理者試験は月1~4回あるという珍しい試験なので、勉強の進み具合で受験のタイミングを調整することも可能です。
衛生管理者の資格は国家資格ですが、先にお伝えしたように難易度は低めです。ただし、合格基準の各科目40%を得点しても、総得点60%に満たない場合があるという注意点があります。合格させるための試験だからこそ、全科目をまんべんなく勉強することが大切です。
衛生管理者の試験に合格できる勉強方法
衛生管理者の試験は、基本的な問題が出題されるうえ、似たような問題がくり返し出題される傾向があります。そのため、基本的な内容をしっかり覚えること、過去問をくり返し解くことが基本的な勉強方法といえるでしょう。
参考書と過去問集を購入したら、まずは参考書を一通り読み、問題の傾向をおおまかに把握することからはじめます。その次に過去問を解いてみて、分からない問題は参考書の解説を読んで理解する、というパターンをくり返しましょう。また、参考書と問題集の勉強をすべて終えたら、予想問題で知識が身に付いているかを確認すると効果的です。
通信講座で勉強する方法もおすすめ
参考書と過去問題集を使って独学で勉強する場合、解説を読んでも理解できなかったり、分からない問題を質問できる人が周囲に見当たらなかったりすることがあります。勉強のモチベーション低下につながるため、このような悩みを持つ方は通信講座で勉強する方法がおすすめです。
SAT通信講座は講師の分かりやすい解説動画を視聴し、専用のテキストを使って勉強します。解説を本で読むよりも理解しやすくなるため、独学よりも早く知識が身に付きます。また、テキストは試験問題に直結する重要なポイントを押さえているので、参考書と問題集をすべて勉強するよりも効率的です。
また、分からない問題がある場合、スマホで撮影して質問できるシステムが備わっている講座もあります。独学の場合は資格を取得した人に聞く必要がありますが、周りに有資格者がいるとは限りません。そのため、独学よりも理解のスピードが速くなり、1日3時間の学習で最短7日間で合格レベルに達することも可能になります。
衛生管理者の通信講座は、厚生労働大臣が指定する講座の受講に対し、学費の20%を給付する「教育訓練給付制度」の対象です。講座の費用は約20,000円なので、実質16,000円で受講できます。独学よりも早い合格が可能になることを考えると、費用を出してでも受講するメリットは大きいといえるでしょう。
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SAT-衛生管理者講座-教材について
衛生管理者試験対策は通信講座で効率的な勉強を
衛生管理者は、健康被害や労働災害防止を目的とした国家資格で、50人以上の事業所に配置する義務があります。事業所の運営に欠かせない資格なので、難易度は決して高くない合格させるための試験です。問題は基本的な内容、かつ過去問と似た問題が中心で、参考書と問題集を使った独学で1~2か月くらいの勉強時間が必要です。
ただし、会社の命令で資格を取得する場合、より早い合格が求められるはずです。通信講座は効率よい勉強ができるうえに、質問できる環境があるので、最短での合格も夢ではありません。衛生管理者資格を早く取得する必要がある方は、通信講座の受講を視野に入れてみてはいかがでしょうか?