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ステンレス鋼の耐食性、使い方を教えます!|N.Y氏

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皆様、こんにちは。N.Yと申します。

日本にステンレスが出現し、使われ始めてほぼ100年になります。今や、ちょっと見まわしてみると、食品加工機器、ビール貯蔵タンク、化学プラント、電車車両、自動車の排気系部品、船体ケミカルタンカー、高級感を演出する外装カーテンウォール、エレベーター、ビルのエントランス、業務用冷蔵庫、流し台、その他、電化・家庭・レジャー用品などにも多く使われています。

それは、ステンレスの耐食性・加工性・意匠性に魅力があるからなのです。しかし、その魅力は選び方、すなわち、使い方により魔力になり、大きな事故を引き起こします。

皆さん、ステンレスに騙されてはいけません。私は今までの経験を活かし、ステンレスユーザーの立場から、一番大事な耐食性を重視したステンレス選びをお手伝いさせていただきます。

自己紹介&経歴紹介

私は、大手電機メーカーで、自動販売機並びにコールドチェーン事業に39年間携わってきました。その後、技術士事務所を開業し、現在に至っています。

専門分野は、金属材料の腐食防食技術、表面技術、破壊解析です。このように一言で話してもわかりにくいと思いますので、具体例を使いながら説明します。

ステンレスについて

例えば、自動販売機ではいろいろなステンレスが使われています。例えば紙コップでコーヒーが飲めるカップ式自動販売機の場合は、機械の中でコーヒー豆が粉砕されて粉になり、そこにお湯が注がれて紙コップにコーヒーが出来上がります。そこで、お湯を沸かし、溜めておく装置には、ステンレスが使われているのです。

私が入社したころは、これらの材料や加工方法が安定していなく、たまに応力腐食割れというステンレスに代表的な問題を引き起こしていました。そこで、問題解析や材料開発・選定を進め、少し時間はかかりましたが、ほぼクレーム0化を達成しました。これは当時の業界では大きな成果でした。

私の強み:ステンレスのあらゆる事象に対応

私の強みは、材料のユーザーではありましたが、ステンレスの開発~問題解決まで一貫して経験できたことです。すなわち、ステンレスに関しては、研究、開発、品質管理、市場管理(問題解決含む)と、上流から下流までの事象すべてに対応できるという自信だと思います。

また、材料ユーザーだからこそ備わるコスト意識を重視した開発スタイルです。

さらに、業務を通じて、学会や日本技術士会において、非常に多くの研究者や技術者の皆様との交流があり、得意のステンレス分野において、技術のバージョンアップが図れることで、自分の未経験分野でも見解を持てることです。

今までの業績や実績

自動販売機事業時代は研究開発中心だったために、それなりにステンレスの仕事は多くありました。経歴で説明した以外の大きな柱として、“耐食性と被削性を同時に改善したオーステナイト系ステンレスの開発”がありました。

材料メーカーは、耐食性と被削性(加工性の一つ)の対象材料を別々に多品種備えていますから、まず、こんな都合の良いものを造って売るとは思いません。しかし、ユーザーとしては、高くて良いものより、リーズナブルなコストで高耐食性及び被削性を備えた材料が欲しかったのです。

コールドチェーン事業時代は材料の品質保証中心だったので、いろいろやりましたが、SUS304やSUS430代替ステンレス、SUS430LX系など板金関係ですがオリジナル評価を行い採用していました。特に、今世紀に入ってからは、材料メーカーも省資源化などの影響を受け、面白い鋼種を多く出されています。リーン二相ステンレスやSn含有フェライト系ステンレスとか、海外では造れない鋼種もあり、その良さをうまく伝えられるのも私の仕事です。

独立開業してからは、まだ2年ですが、医療機器での強腐食環境向けSUS316L部品の開発トライや、半導体製造装置へ使われるステンレスの表面清浄度最適化、水素社会対応部材へのステンレスの耐食性及び溶接性の最適化などの仕事に携わりました。

また、ステンレスを含めた腐食防食技術のセミナーを多く手がけています。

SAT PROで何をお伝えできるか

私がSAT PROでお伝えできることについて、大きく3つのことについてお話します。

1.ステンレスの初学者向けの基礎から応用までの講座

ステンレスといっても広いです。現在、JIS規格では100種類を超えるものがございます。形態によっても、板、棒、線、帯状とあります。また、ステンレス鋼鋳鋼品という鋳物もあります。

これらのすべてを網羅することは専門家でもなかなか難しいですが、私が手掛けてきた中から特に棒材や板材を中心に、腐食形態と特徴、研究事例、選定評価事例などについて丁寧にお話しできればと思います。

2.ステンレスの高性能化のコンサルティング

ステンレスは、表面が非常に薄い不動態皮膜により覆われており、そのために耐食性を維持できる材料です。不動態皮膜の厚さは、一般に3~5nm程度と言われており、これは、さらに表面を強化するような不動態化処理によって厚くすることができます。

そこで、できればステンレスは不動態化された仕上がり表面のまま使用できれば一番良いです。しかし、いろいろな使い勝手によって、表面や組織を改質する必要性も出てきます。耐摩耗性、装飾性などの付 加の場合もそうですし、耐食性を維持したまま+α(被削性、絞り性、曲げ性などの加工性etc.)を付帯させる場合もそうです。

3.ステンレスの問題解決手法のコンサルティング

これは、初学者対象にするのが最も良いかもしれませんが、わずかでもステンレス導入の仕事に係わった人であればさらに良いと思います。

私は、40年の実務キャリアの中で、種々のクレーム解決を行いました。中にはクレーム解決から研究・開発に繋がった事例も多々あります。もっともこれらは、上記したステンレスの基礎や高性能化とも大きく関係しています。

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