建築施工管理技士

建築施工管理技士試験の難易度はどのくらい?合格するための勉強方法は?

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建築施工管理技士は建築現場に携わる方にとっては、取得しておきたい資格の筆頭ではないでしょうか。合格率の低さから、受験のタイミングを考えている方は、今がおすすめです。

建設業法の改正や有資格者の高齢化により、制度の見直しが検討されています。今回は、建築施工管理技士の試験概要から、効率よく学習するためのコツまで解説をしていきます。

1級建築施工管理技士の難易度

合格率は40%前後

難しいというイメージをお持ちの方が多い「1級建築施工管理技士」ですが、実際のところはどうなのでしょうか。

第一次検定(旧学科試験)と第二次検定(旧実地試験)に分けて、ここ数年の合格率の動向をみてみましょう。

1級建築施工管理技士の合格率

【第一次検定(旧学科試験)】

実施年度合格率
2018年度36.6%
2019年度42.7%
2020年度51.1%
2021年度36.0%
2022年度46.8%

【第二次検定(旧実地試験)】

実施年度合格率
2018年度37.1%
2019年度46.5%
2020年度40.7%
2021年度52.4%
2022年度45.2%

第一次検定、第二次検定ともに合格率は約40%前後と考えられます。

合格率は半分を切っていますから、やはり簡単な試験というわけではありません。

出題範囲が広い

出題範囲が広いことが、1級建築施工管理技士試験の難易度を上げている理由の1つと言えるでしょう。1級建築施工管理技士の試験科目は以下のとおりです。

【第一次検定(旧学科試験)】(午前2時間30分)

No科目区分出題数必須解答数
建築学選択科目15問12問
共通必須科目5問5問
躯体施工選択科目13問5問
仕上げ施工選択科目12問5問
施工管理法必須科目5問5問

【第一次検定(旧学科試験)】(午後3時間)

No分野科目出題数必須解答数
施工管理法必須科目20問20問
法規選択科目12問8問
合計82問60問

【第二次検定(旧実地試験)】(3時間)

No試験範囲
1施工経験記述
2安全管理
3躯体施工
4仕上げ施工
5施工管理
6 法規

※第二次検定に選択科目はなく、出題・解答数ともに各科目1問ずつとなっています。

このように出題範囲が広いので、全ての科目について満点を取ろうとする必要はありません。全体の7~8割を狙う勉強が合格への近道です。

また、2018年度の試験ではこれまでなかった換気や消防設備に関する出題がありました。建築工事に関する学習だけでは十分ではありませんので、注意が必要です。

2級建築施工管理技士の難易度

第一次検定(学科)の合格率は40%前後

1級と2級では仕事内容に大きな違いはありませんが、取り扱える建物・工事現場の規模に違いがあります。

将来的には1級の取得を希望している方も、まずは2級からと考える方が多いのではないでしょうか。

2級建築施工管理技士の試験は、試験年度に満17歳以上であれば学歴に関係なく第一次検定だけは受けることができます。

第二次検定も含めると実務年数が必要になり、最終学歴によって年数が変わります。詳細は一般財団法人 建設業復興基金のホームページを参照してください。

また、前期(第一次検定のみ)と後期(第一次検定のみ、第一次・第二次検定、第二次検定のみ)にわかれているのも特徴です。

ここ数年の2級の合格率は以下のとおりです。

2級建築施工管理技士の合格率

【第一次検定(旧学科試験)】

実施年度合格率
2018年度25.9%
2019年度31.6%
2020年度35.0%
2021年度49.0%
2022年度42.3%

ここ数年間では、平均して約40%になります。しっかりと勉強すれば十分に合格が狙える範囲でしょう。

第二次検定(実地)の合格率は1級よりも低い

一方で第二次検定の合格率は平均30%に届かない程度と、1級よりも低くなっています。

【第二次検定(旧実地試験)】

実施年度合格率
2018年度25.2%
2019年度27.1%
2020年度28.2%
2021年度52.9%
2022年度53.1%

第二次検定は1.2級ともに記述式となっていますので、2級の方が特別に難しいということはありませんが、2級の受験者は実務経験が少ない方が多いため、合格率が低くなっていると推測できます。

ポイントは、試験科目の「施工経験記述」をいかに具体的にわかりやすく解答できるかです。

独学で難しい方は、通信教育などを利用するとその道のプロに質問できますし、押さえるべきポイントを教えてもらえるので活用するのも一つの方法です。

出題範囲は広いが浅い内容

2級建築施工管理技士試験の科目は以下のとおりです。

【第一次検定(旧学科試験)】(午前 2時間30分)

NO科目区分出題数必須解答数
建築学等選択科目17問12問
環境工学、一般構造、構造力学、建築材料から出題14問9問
設備その他から出題3問3問
法規
建築基準法、建設業法、労働基準法、労働安全衛生法、その他法規
選択科目8問6問
施工管理法
施工計画、工程管理、品質管理、安全管理
必須科目10問10問
施工
施工全般
選択科目15問12問
合計50問40問

【第二次検定(旧実地試験)】(3時間)

NO科目出題数解答数
1施工経験記述5問5問
2~5実務経験に応じて、施工用語や法規に関する問題

※試験に選択科目はなく、出題・解答数ともに各科目1問ずつとなっています。

1級も出題範囲が広いですが、2級ではさらに広いのが特徴です。ただし、建設業法の改正後に問題の出題数が65問から50問に減ったので、それぞれの範囲は浅い勉強でも対応できます。

とはいえ、やはり不慣れな語句もたくさん出てきますので、一部に偏ることなくバランスよく勉強することが大切です。

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建築施工管理技士に合格するための勉強方法

答えを覚えるだけでなく理解する

何度試験を受けても合格できない人にはいくつか共通する特徴があります。

その1つが、問題を解いては回答だけを見て暗記していることです。試験は範囲が同じであってもそっくり同じ問題が出ることはありません。

解説を読んで理解し「どうしてこの回答になるのか」がわかると、問題が変化球であっても対応することができます。

動画教材+過去問題で効率よく覚える

人間は五感を組み合わせて覚えた記憶は定着しやすいです。通信教育の動画教材は視覚と聴覚に訴えかけてくれるので、短期間で基礎知識を得るのに向いています。

ただし、建築施工管理技士の第一次検定は出題範囲がたいへん広いので、学習期間が数か月にわたります。

基礎知識を動画教材でインプットしてから、過去問題を繰り返し解いて、理解できるまで解説をしっかり読みましょう。この順序での学習が一番効率のよい方法です。

第二次検定は添削してもらう

第二次検定は記述式なので、問題に対する解答をしっかりとまとめて、他人に文章で伝えなければなりません。

どれだけ熱意をもって文章を書いても、問題の主旨に沿った解答でなければ正答とは認められません。第二次検定の効率的な学習方法はひとつです。

「第三者に添削をしてもらう」

これに尽きます。普段から文章を書きなれていないと、自分で思うよりも必要なことだけを簡潔にまとめるのは難しいものです。

身近な方に添削してもらうのもいいですが、通信教育などを利用して、試験やその分野のプロに添削をしてもらうことが合格への近道です。

まとめ

1級建築施工管理技士の難易度は?

1級施工管理技士の合格率から考えると、「普通」程度の難易度です。

しかし、一夜漬けで合格できるほど甘くありません。特に1級は出題範囲が広いので、計画的に勉強して行きましょう。

1日30分でも勉強する習慣を付けることが大切です。週末まとめて勉強するより、毎日勉強した方が力はつきます。

1級建築施工管理技士の出題範囲は?

1級の第一次では建築学等や施工管理法、法令などの分野が出題されます。第二次試験は施工経験記述を中心とした問題です。

2021年度より今まで実地試験に含まれていた問題の一部が一次試験に移行されました。まだ過去問が十分揃っていない2023年~24年くらいまでは、予想問題を中心に勉強を積みましょう。

2級建築施工管理技士の難易度は?

2級建築施工管理技士の合格率から考えると、1級同様「普通~やや易しい」くらいの難易度です。しかし、1級同様一夜漬けで合格できるほど甘くありません。

ただし、1級に比べると出題範囲が狭いので、まだ短い期間で合格に必要な力が身に付きやすいでしょう。

2級建築施工管理技士の出題範囲は?

2級の第一次も、建築学等や施工管理法、法令です。

しかし1級より範囲はせまめです。第二次試験は、施工経験記述 工程管理、法規などが出題されます。

出題内容は1級と2級で大きな差はないと考えていいでしょう。違いは範囲です。

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