建築施工管理技士

【2024年度】建築施工管理技士試験の難易度や出題範囲を紹介

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建築施工管理技士は建築現場に携わる方にとっては、取得しておきたい資格の筆頭ではないでしょうか。一夜漬けの勉強では合格不可能な試験ですので、受験のタイミングを考えている方は、今がおすすめです。

建設業法の改正や有資格者の高齢化により、資格者の需要はとても高い状態にあります。今回は、建築施工管理技士の試験概要から、効率よく学習するためのコツまで解説をしていきます。

1級建築施工管理技士の難易度

合格率は40%前後

1級建築施工管理技士主任技術者だけでなく監理技術者になることができますが、実際のところはどうなのでしょうか。

第一次検定と第二次検定に分けて、ここ数年の合格率の動向をみてみましょう。

1級建築施工管理技士の合格率

【第一次検定】

実施年度合格率
2018年度36.6%
2019年度42.7%
2020年度51.1%
2021年度36.0%
2022年度46.8%
2023年度41.6%
2024年度36.2%

【第二次検定】

実施年度合格率
2018年度37.1%
2019年度46.5%
2020年度40.7%
2021年度52.4%
2022年度45.2%
2023年度45.5%

第一次検定、第二次検定ともに合格率は約40%前後と考えられます。

年度によっては合格率は半分を切っていますから、やはり簡単な試験というわけではありません。

出題範囲が広い

出題範囲が広いことが、1級建築施工管理技士試験の難易度を上げている理由の1つと言えるでしょう。令和5年度の1級建築施工管理技士の試験科目は以下のとおりでした。

【第一次検定】(午前:2時間30分)

No科目区分出題数必須解答数
建築学選択科目15問12問
共通必須科目5問5問
躯体施工選択科目10問7問
仕上げ施工選択科目9問7問
施工管理法必須科目5問5問

【第一次検定】(午後:3時間)

No分野科目出題数必須解答数
施工管理法必須科目10問10問
施工管理法(応用能力)必須科目6問6問
法規選択科目12問8問
合計(午前・午後)72問60問

【第二次検定】(3時間)

No試験範囲解答方法
1施工経験記述記述式
2安全管理記述式
3施工管理法記述式
4躯体施工記述式
5仕上げ施工五肢択一式
6法規五肢択一式

※第二次検定に選択科目はなく、出題・解答数ともに各科目1問ずつとなっています。

このように出題範囲が広いので、全ての科目について満点を取ろうとする必要はありません。全体の7~8割を狙う勉強が合格への近道です。

そして第二次検定にある施工経験記述はその名の通り記述式の試験で、文章力も問われます。

2級建築施工管理技士の難易度

第一次検定(学科)の合格率は40%前後

1級と2級では仕事内容に大きな違いはありませんが、取り扱える建物・工事現場の規模に違いがあります。

将来的には1級の取得を希望している方も、まずは2級からと考える方が多いのではないでしょうか。

2級建築施工管理技士の試験は、試験年度に満17歳以上であれば学歴に関係なく第一次検定だけは受けることができます。

第二次検定も含めると実務年数が必要になり、最終学歴によって年数が変わります。詳細は一般財団法人 建設業復興基金の公式ホームページを参照してください。

また、前期(第一次検定のみ)と後期(第一次検定のみ、第一次・第二次検定、第二次検定のみ)にわかれているのも特徴です。

ここ数年の2級の合格率は以下のとおりです。

2級建築施工管理技士の合格率

【第一次検定】

実施年度合格率
2019年度【前期】33.3%
【後期】25.3%
2020年度【前期】実施せず(※)
【後期】35.9%
2021年度【前期】37.9%
【後期】48.8%
2022年度【前期】50.7%
【後期】42.5%
2023年度【前期】37.7%
【後期】49.4%

※新型コロナウイルス感染拡大の影響のため実施せず

ここ数年間では、おおよそ約40%前後になります。しっかりと勉強すれば十分に合格が狙える範囲でしょう。

第二次検定の合格率は1級よりも低い

一方で第二次検定の合格率は平均30%に届かない程度と、1級よりも低くなっています。

【第二次検定】

実施年度合格率
2019年度27.1%
2020年度28.2%
2021年度35.1%
2022年度53.1%
2023年度32.0%

第二次検定は1.2級ともに記述式となっていますので、2級の方が特別に難しいということはありません。

しかし、2級の第二次検定に関しては受験者は実務経験が少ない方が多いため、合格率が低くなっていると推測できます。

ポイントは、試験科目の「施工経験記述」をいかに具体的にわかりやすく解答できるかです。

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独学で難しい方は、通信教育などを利用するとその道のプロに質問できますし、押さえるべきポイントを教えてもらえるので活用するのも一つの方法です。

出題範囲は広いが浅い内容

2級建築施工管理技士試験の科目は以下のとおりです。なお、下記データは令和5年度2級建築施工管理技士後期試験のデータです。

【第一次検定】(2時間30分)

NO科目区分出題数必須解答数
建築学等選択科目14問9問
設備その他必須科目3問3問
施工選択科目11問8問
施工管理法必須科目10問10問
施工管理法
(能力問題)
選択科目4問4問
法規選択科目8問6問
合計50問40問

【第二次検定】(3時間)

No試験範囲解答方法
1施工経験記述記述式
2施工管理記述式
3工程管理記述式
4法規四肢択一式
5施工(受験種別による選択式)四肢択一式

※試験に選択科目はなく、出題・解答数ともに各科目1問ずつとなっています。

1級も出題範囲が広いですが、2級ではさらに広いのが特徴です。ただし、建設業法の改正後に問題の出題数が65問から50問に減ったので、それぞれの範囲は浅い勉強でも対応できます。

とはいえ、やはり不慣れな語句もたくさん出てきますので、一部に偏ることなくバランスよく勉強することが大切です。

建築施工管理技士に合格するための勉強方法

答えを覚えるだけでなく理解する

何度試験を受けても合格できない人にはいくつか共通する特徴があります。

その1つが、問題を解いては回答だけを見て暗記していることです。試験は範囲が同じであってもそっくり同じ問題が出ることはありません。

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解説を読んで理解し「どうしてこの回答になるのか」がわかると、問題が変化球であっても対応することができます。

動画教材+過去問題で効率よく覚える

人間は五感を組み合わせて覚えた記憶は定着しやすいです。通信教育の動画教材は視覚と聴覚に訴えかけてくれるので、短期間で基礎知識を得るのに向いています。

ただし、建築施工管理技士の第一次検定は出題範囲がたいへん広いので、学習期間が数か月にわたります。

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基礎知識を動画教材でインプットしてから、過去問題を繰り返し解いて、理解できるまで解説をしっかり読みましょう。この順序での学習が一番効率のよい方法です。

第二次検定の施工経験記述対策をしっかり行う

第二次検定の施工経験記述は暗記だけすれば良いという科目ではありません。問題に対する解答をしっかりとまとめて、他人に文章で伝えなければなりません。

どれだけ熱意をもって文章を書いても、問題の主旨に沿った解答でなければ正答とは認められません。施工経験記述の効率的な学習方法は以下がとても重要です。

  • 「第三者に添削をしてもらう」
  • 「添削の実例集を参考にする」
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普段から文章を書きなれていないと、自分で思うよりも必要なことだけを簡潔にまとめるのは難しいものです。
添削の実例集を見て学ぶことも多いので、ぜひ参考にしてください。

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建築施工管理技士の難易度まとめ

1級建築施工管理技士の難易度は?

1級施工管理技士の合格率から考えると、国家資格の中では「普通」程度の難易度です。

しかし、一夜漬けで合格できるほど甘くありません。特に1級は出題範囲が広いので、計画的に勉強して行きましょう。

1日30分でも勉強する習慣を付けることが大切です。週末まとめて勉強するより、毎日勉強した方が力はつきます。

1級建築施工管理技士の出題範囲は?

1級の第一次検定では建築学等や施工管理法、法令などの分野が出題されます。第二次検定は施工経験記述を中心とした問題です。2021年度より今まで第二次検定に含まれていた問題の一部が第一次検定に移行されました。

2級建築施工管理技士の難易度は?

2級建築施工管理技士の合格率から考えると、1級同様「普通~やや易しい」くらいの難易度です。しかし、1級同様一夜漬けで合格できるほど甘くありません。

ただし、1級に比べると出題範囲が狭いので、まだ短い期間で合格に必要な力が身に付きやすいでしょう。

2級建築施工管理技士の出題範囲は?

2級の第一次検定も、建築学等や施工管理法、法令です。

しかし1級より範囲はせまめです。第二次検定は、施工経験記述工程管理、法規などが出題されます。

出題内容は1級と2級で大きな差はないと考えていいでしょう。違いは範囲です。

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