施工安全管理資格
建築施工管理技士

建築施工管理技士とは?仕事内容や難易度、合格率、受験資格を徹底解説

建築施工管理技士とは?仕事内容や難易度、合格率、受験資格を徹底解説

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建築施工管理技士は、建設現場において建築物全体の施工管理を担う非常に重要な国家資格です。工事の計画から、工程・品質・原価・安全の管理まで、現場の指揮をとる役割を果たします。資格は1級と2級に分かれており、取得することで従事できる工事の規模が変わります。

近年、建設業界の働き方改革や人材確保を背景に、令和6(2024)年度から建築施工管理技士の受験資格が大幅に見直されました。とくに第一次検定は実務経験を問わず「年齢制限のみ」で挑戦できるようになったため、学生や他業種からでもキャリアアップを目指しやすい環境が整っています。

この記事では、建築施工管理技士の具体的な仕事内容や資格を取得するメリット、最新の受験資格の変更点、直近の試験概要・合格率、そして効率的な勉強法までを分かりやすく解説します。

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建築施工管理技士とは

建築施工管理技士の仕事は、数多くの専門工事から成り立つ建設工事を総合的にまとめ、現場を監督することです。

現場作業において、多くの専門業者を統括するため、関係者の人数が多くなる傾向にあります。そのため、建築施工管理技士が上手くコミュニケーションを取りながら指示を出し、建物を完成に近づけていきます。

付随する空調や電気、土木工事の業者とも連携する場合もあるため、非常にやりがいのある資格といえます。 また建築業界は慢性的な人手不足ということもあり、キャリアアップや転職をするにあたって有利になる資格といえます。

建築施工管理技士の仕事内容

建築施工管理技士の主な役割は、工事現場全体の監督・指揮です。工事が計画通り安全に進むよう管理する、いわゆる「4大管理(工程・品質・原価・安全)」が中心業務となります。

工程管理

工事が定められた工期(締め切り)通りに完了するよう、スケジュールを細かく調整・管理する仕事です。建設現場には大工、左官、電気、水道など多くの専門業者が入るため、それぞれの作業順序や進捗を見極め、全体の遅れが出ないよう日々の工程をコントロールします。天候の悪化やトラブルが発生した際にも、迅速にリカバリープランを立てることが求められます。

品質管理

設計図書や仕様書に示された通りの強度、寸法、材質、機能を持った建築物が作られているかをチェックする仕事です。適切な材料が使われているかを確認し、各施工段階(鉄筋の組み立てやコンクリートの打設など)で強度試験や写真撮影を行い、品質の証明となる記録を蓄積します。長期にわたり安心して利用できる建物を作るための最重要ラインです。

原価管理

工事全体の予算(実行予算)を管理し、決定された利益を確保しながら工事を進める仕事です。人件費や材料費、重機のリース代などのコストを常に把握し、無駄な支出がないかをチェックします。予算オーバーを防ぐために、資材の発注数量の最適化や効率的な人員配置を行い、利益を最大化する経営的な視点も必要となります。

安全管理

現場で働く作業員が事故や怪我なく、安全に働ける環境を整える仕事です。手すりの設置や高所作業時の安全帯(フルハーネス)の使用徹底、整理整頓(5S活動)など、危険因子の排除に努めます。毎朝の安全朝礼や危険予知(KY)活動を通じて現場全体の安全意識を高め、労働災害を未然に防ぐことが建築施工管理技士の大きな責務です。

建築施工管理技士になるには?

建築施工管理技士になるためには、国土交通大臣が指定する試験機関が実施する国家試験「建築施工管理技術検定」を受験し、合格する必要があります。
試験は「第一次検定」と「第二次検定」の2段階で構成されています。まず第一次検定に合格すると「建築施工管理技士補」という国家資格を得ることができ、続いて第二次検定に合格することで最終的に「建築施工管理技士」の資格を取得できます。

受験にあたっては、これまで学歴等に応じた一定の実務経験が細かく求められていました。しかし、令和6年度の制度改正により、第一次検定は「年齢制限のみ(1級は実施年度末時点で19歳以上、2級は17歳以上)」で受験できるようになりました。これにより、学生や他業種からの転職者など、建設現場での実務経験がない方でも、まずは知識の証明として技士補の取得を目指しやすくなっています。

一方で、第二次検定を受験するためには、第一次検定合格後に所定の実務経験(1級の場合は特定実務経験を含む年数など)を現場で積む必要があります。つまり、資格取得には「試験による知識の証明」と「実際の現場での実務経験」の両方が不可欠です。まずは制限の緩和された第一次検定の突破を目指し、その後に必要な実務経験を積みながら第二次検定へステップアップしていくのが、これから建築施工管理技士を目指す方の王道ルートとなります。

参考情報源:国土交通省「施工管理技術検定の令和6年度以降の受検資格について」

建築施工管理技士の資格を取得するメリット

建築施工管理技士を取得した場合、取得者の給与が上がりやすくなるだけでなく、建設業界で一定の評価を得ることが可能です。

給与が上がりやすくなる

建築施工管理技士は、1級と2級に分かれるものの、建設業界ではどちらの取得者であっても資格手当を支給している企業が非常に多いといえます。

月々の給料が数万円異なるだけでも年間では数十万円単位の違いが発生することでしょう。

資格は生涯にわたって有効なため、生涯賃金を考えると、資格の取得によるメリットは非常に大きいといえます。

規模の大きい工事ができるようになる

1級の建築施工管理技士は、建築に関わるどのような規模の施工管理も行うことが可能です。

法令に基づく監理技術者の配置基準として、下請契約の合計金額が5,000万円(建築一式工事の場合は8,000万円)以上となる建設現場には、1級資格保有者の監理技術者を設置する必要があります。

また、現場にて専任の1級技士補がいる場合には、監理技術者は2つの現場を兼任できます。このとき、1級技士補は主任技術者(2級建築施工管理技士)の資格を保有していなければいけません。

つまり、1級建築施工管理技士はより多くの工事にも関われるようになります。

2級でも主任技術者として対応可能な工事はありますが、主に比較的規模の小さい工事が中心となります。

高年齢でも他社から評価(転職)されやすい

建築施工管理技士として長年活躍している場合、他社からも評価を得やすくなるため、転職需要も大きいです。

現場で作業するのではなく、あくまでも管理監督をするのが仕事ですので、比較的高年齢でも大いに需要があります。また、一定規模の工事には有資格者の配置が法律で義務付けられており、企業側が工事を受注するために資格保有者は現場で非常に重宝されます。

このように、多くの業界では年齢がネックとなるものの、建設業界においては資格の保有者に対して幅広く採用していることが多いため、50代以降であっても転職できるチャンスは非常に多い状況にあります。

【2026年度版】建築施工管理技士の試験概要と試験日時

続いては、最新の建築施工管理技士試験の概要と試験日程についてみていきましょう。

建築施工管理技士の試験は、第一次検定と第二次検定に分かれます。第一次検定と第二次検定の出題科目は以下のとおりです。

試験区分 試験科目
第一次検定 建築学等、施工管理法、法規
第二次検定 施工管理法

試験形式については、第一次検定は択一式(四肢択一)で出題され、第二次検定は記述式および択一式で出題されます。最新の情報は、試験実施団体の公式Webサイト等でも随時公開されています。

また、2026(令和8)年度の1級建築施工管理技士の試験の実施概要は以下のとおりです。

項目 詳細
1級建築施工管理技士 第一次検定
申込受付期間 2026年2月13日(金)~2月27日(金)
試験日 2026年7月19日(日)
合格発表 2026年8月25日(火)
実施団体 一般財団法人 建設業振興基金
項目 詳細
1級建築施工管理技士 第二次検定
申込受付期間 2026年2月13日(金)~2月27日(金)
試験日 2026年10月18日(日)
合格発表 2027年1月8日(金)
実施団体 一般財団法人 建設業振興基金

続いて、2026(令和8)年度の2級建築施工管理技士の試験の実施概要は以下のとおりです。

項目 詳細
2級建築施工管理技士 第一次検定(前期)
申込受付期間 2026年2月6日(金)~2月27日(金)
試験日 2026年6月14日(日)
合格発表 2026年7月13日(月)
実施団体 一般財団法人 建設業振興基金
項目 詳細
2級建築施工管理技士 第一次検定(後期)
申込受付期間 書面申込:2026年7月13日(月)~7月27日(月)
インターネット申込:2026年6月29日(月)~7月27日(月)
試験日 2026年11月8日(日)
合格発表 2026年12月21日(月)
実施団体 一般財団法人 建設業振興基金
項目 詳細
2級建築施工管理技士 第一次・第二次同時 第二次検定のみ
申込受付期間 書面申込:2026年7月13日(月)~7月27日(月)
インターネット申込:2026年6月29日(月)~7月27日(月)
試験日 2026年11月8日(日)
合格発表 第一次:2026年12月21日(月)
第二次:2027年2月5日(金)
実施団体 一般財団法人 建設業振興基金

令和6(2024)年度から建築施工管理技士の受験資格が変更

建築施工管理技士は、取得している級によって行える工事の規模が異なります。また、受験資格もそれぞれ異なるため、受験前に確認しておく必要があります。

ただし、受験資格を確認する上で必要なことがあります。それは令和6(2024)年度から受験資格が大幅に変更されたということです。

ここでは、最新の受験資格を紹介します。

1級建築施工管理技士の受験資格(令和6年度以降)

第一次検定 第二次検定
19歳以上
(試験実施年度末において)

1級一次検定合格後
実務経験5年以上
特定実務経験1年以上を含む実務経験を3年以上
監理技術者補佐の実務経験1年以上

2級二次検定合格後(1級一次合格者、1級第一次検定受検予定者に限る)
実務経験5年以上
特定実務経験1年以上を含む実務経験を3年以上

一級建築士試験合格後
実務経験5年以上
特定実務経験1年以上を含む実務経験を3年以上

参照:国土交通省

上記が令和6(2024)年度以降の1級建築施工管理技士の受験資格になります。これまでは、1級一次試験を受験する際には実務経験が必要で、学歴によって実務経験の年数も定められていました。

今回の改正により、1級の第一次試験に関しては年齢制限のみでの受験が可能となりました。

また、第一次検定の合格者には「技士補」が付与されます。1級の建築施工管理技士補を取得すると、監理技術者の補助的な業務を行うことが可能になります。

吹き出し左側用のアイコン

近年、キャリアアップを積極的に狙える環境が整備されてきています。施工管理技士を目指す方にとっては、大きなチャンスといえるでしょう。

なお、受験資格の特定実務経験とは、請負金額4,500万円(建築一式工事は7,000万円)以上の建設工事において、監理技術者・主任技術者(当該業種の監理技術者資格者証を有する者に限る)の指導の下、または自ら監理技術者・主任技術者として行った経験のことを言います。

2級建築施工管理技士の受験資格(令和6年度以降)

次に2級の受験資格をみていきましょう。

第一次検定 第二次検定
17歳以上
(試験実施年度末において)

① 2級一次検定合格後、実務経験3年以上

② 1級一次検定合格後、実務経験1年以上

③ 一級建築士試験合格後、実務経験1年以上

(①~③のいずれか)

参照:国土交通省

2級建築施工管理技士の第一次検定は、17歳以上(実施年度末時点)であれば、学歴や実務経験を問わず受験可能です。

ただし、2級の第一次検定に関しては令和6年度以前に関しても同様の受験資格でしたので、変更点はありません。

一方、第二次検定に関しては大きく変更がありました。以前までは学歴によって実務経験の年数が定められていましたが、今回の改正により、一次検定合格後の実務経験年数が必要となっています。

旧受験資格でも令和10年度までは受験可能

ここまで令和6(2024)年度以降の新しい受験資格を紹介しましたが、制度の移行期間として令和10(2028)年度の試験までは旧受験資格も有効です。旧受験資格では、学歴によって実務経験の年数が定められていることが特徴です。

詳細は、試験実施機関である一般財団法人 建設業振興基金のHPをご確認ください。

建築施工管理技士試験の合格率

建築施工管理技士試験の難易度を知る上で、合格率の推移を確認することは非常に重要です。1級・2級ともに、近年は試験形式や受験資格の改定が行われていますが、全体の傾向を把握しておきましょう。

1級建築施工管理技士試験の合格率

1級建築施工管理技士試験の直近5年間の合格率推移は以下の通りです。

実施年度 第一次検定 合格率 第二次検定 合格率
令和7年度 (2025) 48.5% 39.0%
令和6年度 (2024) 36.2% 40.8%
令和5年度 (2023) 41.6% 45.5%
令和4年度 (2022) 46.8% 45.2%
令和3年度 (2021) 36.0% 52.4%

合格率の目安と出題傾向

1級の合格率は、第一次検定・第二次検定ともに概ね35%〜50%の間で推移しています。令和3年度から新試験制度(第一次・第二次)へ移行しましたが、極端な難化・易化は見られず、安定した難易度を保っています。第一次検定はマークシート方式ですが、専門的な知識が幅広く問われるため、しっかりと過去問対策を行わなければ足切りに遭う可能性が高いです。また、第二次検定は記述式(実務経験記述など)が中心となるため、論理的で正しい文章を作成するスキルが求められ、合格率30〜40%台という数値以上に綿密な事前準備が必要となります。

2級建築施工管理技士試験の合格率

2級建築施工管理技士試験の直近5年間の合格率推移は以下の通りです。

【第一次検定】合格率推移

実施年度 合格率
令和7年度 (2025) 【前期】 48.5%
【後期】 36.3%
令和6年度 (2024) 【前期】 48.2%
【後期】 50.5%
令和5年度 (2023) 【前期】 37.7%
【後期】 49.4%
令和4年度 (2022) 【前期】 50.7%
【後期】 42.5%
令和3年度 (2021) 【前期】 37.9%
【後期】 48.8%

【第二次検定】合格率推移

実施年度 合格率
令和7年度 (2025) 32.7%
令和6年度 (2024) 40.7%
令和5年度 (2023) 32.0%
令和4年度 (2022) 53.1%
令和3年度 (2021) 35.1%

合格率の目安と傾向

2級の合格率は、第一次・第二次ともにおおよそ40%前後が目安となっています。第一次検定は17歳以上であれば誰でも受けられるため受験者層が広いですが、合格率は4割を維持しており、基礎を固めれば十分に一発合格が狙える難易度です。一方で、第二次検定は令和6年度から新しい受験資格(一次合格後の実務経験重視)へとシフトした影響もあり、記述試験の採点基準や実務に即した解答がより厳しく見られる傾向にあります。決して「誰でも簡単に受かる試験」ではないため、記述対策(特に経験記述の添削など)を徹底することが合格への分かれ道となります。

(データ引用・参考情報源:一般財団法人 建設業振興基金 試験統計

建築施工管理技士は通信講座での勉強がおすすめ

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建築施工管理技士の合格率は、試験区分や年度によってばらつきがあるものの、概ね30%~50%の範囲で推移しています。そのため、適切な学習を行っていれば、資格の取得は決して難しくないといえます。

年度によっては合格率が大きく変動することもありますが、出題傾向が大きく変わるといったケースであっても合格することは可能です。

確実な合格を目指す場合は、通信講座やEラーニングを駆使することをおすすめします。

例えば、数ある教材の中でもSATの教材は、テキスト・DVD・動画を使用しているため、自分に合った学習方法を選択することが容易だといえます。効率的に学べる専用のカリキュラムや学習コースが用意されているため、独学よりもはるかにスムーズに知識が身につきます。

また、分からなくなった部分もサポートに聞くことができるため、安心して資格の取得を目指せます。

まとめ

建築施工管理技士は、建設現場の「4大管理」を担う、業界内で極めて需要の高い国家資格です。令和6(2024)年度の受験資格改定により、第一次検定の年齢制限緩和など、若手や経験の浅い方でも格段に挑戦しやすい環境へと生まれ変わりました。

資格を取得すれば、給料アップや大規模工事への参画、年齢に左右されない安定した転職チャンスなど、生涯にわたる大きなメリットを手にすることができます。

合格率は例年40%前後で推移しており、決して一筋縄ではいかない試験ですが、特に対策が難しい「第二次検定の記述問題」などを通信講座(Eラーニング)等で効率的に補うことで、確実に一発合格を目指せます。この大きなチャンスを活かし、ぜひ資格取得への第一歩を踏み出してみましょう。

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