電気通信工事施工管理技士講座

電気通信工事施工管理技士とは?この資格と将来性について

  1. 電気通信工事施工管理技士とは
  2. 年収・仕事内容
  3. 就職と独立
  4. 1日の内容

電気通信工事施工管理技士とは 電気通信工事施工管理技士は電気通信工事の上級技術者!

電気通信工事施工管理技士とは、2019年度に30年ぶりに新設された施工管理技士資格で、電気通信工事の施工計画を作成したり、工事の工程管理、品質・安全管理をしたりする資格です。

電気通信工事とは、電気通信線路、電気通信機械、TV電波障害防除設備、情報制御設備、放送機械、防犯カメラ、火災報知器、情報通信設備などの設備に関わる工事です。簡単に言うと「固定電話」「携帯電話」「インターネット」「TV・ラジオ」を使えるようにするために基地局の設置や通信網を整備するための設備工事や、事業所内での有線・無線のLANを整備するための工事も含まれます。

扱える内容が似ている国家資格で「電気通信主任技術者」がありますが、この資格は電波関係の免許権限を持つ総務省が所轄しています。
ですから今後、工事関係は国土交通省管轄の電気通信工事施工管理技士が扱うことになると思われます。
電気工事と同じく電気通信工事においても施工管理技士が工事において不可欠な資格と言えるでしょう。

通信技術が日々進化とそれに伴う設備の更新が切り離せない現状を考えると、今後ますます必要とされる資格です。電気工事施工管理技士と同じく通信の分野もなくなることはないので、通信工事に携わる方には目指していただきたい資格です。

電気通信工事施工管理技士には一級・二級がある

どちらも電気通信工事の施工管理・監督が主な仕事で仕事内容に違いはありません。一級と二級の違いは、資格取得者がいる会社の請け負える仕事の規模になります。

一級電気通信工事施工管理技士とは

一級の資格取得者は次の仕事も行えます。
「一般建設業の営業所ごとに置く専任技術者」、「現場ごとに置く主任技術者」、「特定建設業の営業所ごとに置く専任技術者」、「監理技術者(別途資格者証の取得が必要)」です。

特定建設業とは、簡単に言うと発注者から直接工事を受注できる元請けになれる許可がある建設業です。
一級があればゼネコンなどの規模の大きな建設会社で専任技術者として働くことができるので高収入も見込めるでしょう。

監理技術者は特定建設業者が元請けとなった合計4,000万円(建築一式工事の場合は6,000万円)以上の下請契約を締結した工事で現場の指導監督を行えます。大きな現場での監督ができるということです。

つまり、一級を取得するなら、どんな規模の電気通信工事でも管理・監督ができるということです。そして大規模な工事を請け負う建設業の会社には不可欠な存在なのです。
大きな仕事をしたい、キャリアや収入をアップしたいという方は、ぜひ一級の取得を目指しましょう。

二級電気通信工事施工管理技士とは

電気工事の施工管理に加え、二級ができる仕事の内容は次のとおりです。
「一般建設業の営業所ごとに置く専任技術者」、「現場ごとに置く主任技術者」です。

二級では特定建設業での専任技術者や監理技術者になることはできません。
これが一級と二級の唯一で大きな違いといえます。
受験資格があれば、初めから一級を取得した方が有利でしょう。しかし、一級の受験資格はないが二級ならあるという方は、一級の受験資格が得られるまで待たずに、まず二級を取得して実務経験を積みましょう。
新設の資格ですから、二級とはいえ取得しているならキャリア面でも収入面でもメリットは大きいと考えられます。

年収・仕事内容 電気通信工事施工管理技士が行う主な仕事内容は3つ!

施工管理技士は、設計図通りに工事が実施され予算内に安全に進めるために、施工計画・工程管理・安全管理・品質管理を行うのが主な業務です。
つまり電気通信工事施工管理技士が行う主な仕事内容は次の3つが主となるでしょう。

  1. 電気通信工事の施工計画作成
  2. 電気通信工事の工程管理
  3. 電気通信工事の品質・安全管理
仕事
01

電気通信工事の施工計画作成

  • 発注者との連絡調整
  • 役所等への申請書類の作成、申請業務
  • 工事を行う社内技術者や下請け業者の選定、工事日程や内容の指示
  • 現場やその周辺の調査
  • 施工図の作成
  • 工事の見積

施工計画を立てるときには、いざ工事が始まった時に余分な工事が発生して予算オーバーや工程の遅れがでないよう、事前に発注者との間で設置機器などのスペックの確認や不明な点の確認を念入りにすることが重要です。

仕事
02

工事の工程管理

  • 工程作成
  • 工程管理
  • 電気資材の発注

基地局の設置の場合などは自分たちの作業をメインに工程を組むことができますが、事業所内の通信設備の工事はお客様の都合で工程が左右されることもあります。
途中で調整する必要があっても柔軟に対応できる工程の作成と管理が必要です。かなり大変ですが、ここが施工管理技士の腕の見せどころ、この仕事の醍醐味とも言えるでしょう。

仕事
03

工事の品質・安全管理

  • 現場での作業員の監督・指導
  • 安全管理

近年、特に安全管理が重視されています。
現場の巡回を行う時には施工や技術のみにならず作業員の作業方法や安全意識にも注意を向けることが大事な仕事の一つです。

特に屋外での基地局設置や狭所での通信網の整備などでの作業が多い職種ですので現場での安全管理は重視すべき分野です。

このように、施工管理の仕事は工事の発注者、設計者、工事現場に従事する多数の作業員、役場等の検査員…など、とても大勢の人と関る仕事になります。
打合せ業務などもあるので、他業種の人たちとの良好な関係を保てるコミュニケーションスキルを日々磨いておくことも資格を活かすために必須といえるでしょう。

電気通信工事施工管理技士全体の平均年収は400~600万円

電気工事施工管理技士を参考にすると、電気通信工事施工管理技士全体の平均年収は400~600万円です。
ただし一級と二級では差がありますので、電気通信工事施工管理技士もでも同じように差がでると思われます。やはり、会社が請け負える工事の規模の違いは大きいでしょう。

ただし、電気通信工事施工管理技士の具体的な年収や資格手当等の例はこれからです。

電気通信工事施工管理技士の年収例

電気通信工事施工管理の求人による収入例は今後の参考になるかもしれません。

【A社】 360〜560万円/求人内容:電気通信設備施工管理
【B社】 350万円~750万円/求人内容:電気通信設備の設計・施工管理
【C社】 月給37万~50万円/(電気通信施工管理

年収アップのポイント

どんな資格にも共通することですが、

  1. 実務経験を積むこと
  2. 関係する他の資格も取得すること
  3. 転職すること

が年収アップのポイントになるでしょう。

より規模の大きな現場の管理業務をするなら、スキルアップして収入もアップします。
特に新たな資格ですので、実務経験が豊富な方は早いうちにこの資格を取得すると、より高収入の転職をすることも可能になるでしょう。

さらに電気通信主任技術者は工事に加え維持や運用の監督もできるので、工事やその後の運用まで会社が請け負えるの合わせて取得すると収入アップは間違いありません。さらに工事担任者(総合種)や電気工事士、陸上無線技士などの工事資格も監督と工事を行えるので収入アップが見込めるでしょう。

就職と独立 有資格者が人手不足なので就職や転職ではかなり有利!

新設の資格なので業界では有資格者が不足しています。ですから就職や転職ではかなり有利な資格になります。

就職先は大手ゼネコンから電気通信工事会社までと多岐にわたり、これから自分がしてみたい工事を請け負っている会社を選ぶとよいでしょう。CATVなどの工事部門でも必要とされると思われます。

独立は可能?

他の施工管理技士の資格と同じように主任技術者や監理技術者になれる資格ですから、現場で実務経験を積むなら現場監督として独立を考えることもできます。 ただし、会社に雇用されていない場合にはいくつかの制約もでてきます。

  1. 建設業法に基づき監理技術者や現場代理人にはなれない
  2. 公共工事もほぼできない

この資格は建設業許可の申請が可能となるので、他の通信工事の資格も持っていて工事経験もある方は電気通信工事会社を設立することができます。

どちらにしても独立を考えるなら、

  • 施工管理技士としての実務経験
  • コミュニケーションスキル
  • 学習意欲

が不可欠でしょう。

今の会社や取引先からの信頼を得て、良好な関係を築いておくと独立後に仕事の受注に苦労せずに済むでしょう。

通信技術は日々進歩しています。今までは会社にいれば自然と入ってきた情報が入ってこなくなりますので、意欲的に情報を得て学ぶ意欲がないと取り残されてしまいます。
独立前から自分で情報収集と学習をする習慣をつけることをおすすめします。

1日の内容 電気通信工事士の1日の仕事の流れ

電気通信工事士のスケジュール例をいくつか上げてみます。
このスケジュールに施工管理業務が加わると考えるとわかりやすいかもしれません。

CASE1LAN工事

8:00 出勤・朝礼後、現場へ出発
9:00 1つ目の現場にてLAN工事(現場の施工・安全管理)
12:00 休憩
13:00 2つ目の現場へ移動・LAN配線工事(現場の施工・安全管理)
17:00 現場作業終了、帰社・終礼

※()内が施工管理業務として行うこと
※施工管理業務のみで行う場合、半日工事・半日は現場巡回や発注者との打ち合わせとなることもあります。

CASE1テレビ共聴設備工事

8:00 出勤・朝礼後、現場へ出発
8:30 マンションでの地デジの引き込みやBSののアンテナ工事(現場の施工・安全管理)
12:00 休憩
13:00 午前に引き続き工事(現場の施工・安全管理)
17:00 現場作業終了、帰社・書類作成・終礼

※()内が施工管理業務として行うこと
※共聴設備の場合は図面や他の設備への影響の有無を事前に確認しておくこと、マンションであれば他の住人への案内などの準備も行います。