電気通信工事施工管理技士

電気通信工事施工管理技士を取得するメリットは?試験の概要も押さえよう

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電気通信工事施工管理技士は、新しい国家資格です。インターネットの普及により注目されているとともに、社会から有資格者が求められています。

本記事では電気通信工事施工管理技士の概要やメリットを、仕事内容や受験資格、試験内容とともに解説します。

電気通信工事施工管理技士とは?

まずは、電気通信工事施工管理技士の仕事内容について解説します。

電気通信工事施工管理技士の資格概要

電気通信工事施工管理技士は、令和元年からスタートした新しい国家資格です。試験は全国建設研修センターが実施しており、以下の2種類があります。

試験の特徴
1級年1回実施。第一次検定合格後、第二次検定を受験する。2級合格は必須とされない
2級第一次検定と第二次検定を同日に受験できる。第一次検定のみ年2回実施。

第一次検定はマークシート方式、第二次検定は記述式で行われますから、実技試験はありません。試験範囲はどちらも同じですが、1級のほうが2級よりもより深い知識を求められます。

どちらも受験資格があるため、実務経験者でないと受験できません。このため、プロの能力を裏付けることができる試験といえるでしょう。

電気通信工事施工管理技士になると行える業務

電気通信工事施工管理技士は電気通信工事において、専任技術者や主任技術者、監理技術者として従事できます。

職場で重要な役割を任されやすくなり、貴重な人材として扱われることは大きなメリットです。
工事の一例として、以下のものがあげられます。

No.工事名
1有線LANの設置工事
2無線LAN(Wi-Fiなど)の設置工事
3防犯カメラや入退室管理システムの設備工事
4CATVやテレビ共同受信設備工事
5モバイル通信用の設備工事

なお専任技術者や主任技術者、監理技術者については、この後で解説します。

電気通信工事施工管理技士の資格を取得するメリット

電気通信工事施工管理技士を取得することで、以下にあげる3つのメリットが得られます。それぞれのメリットについて、順に解説します。

専任の技術者として仕事に従事できる

電気通信工事業を営む際には、軽微な工事を除き、国土交通省大臣または都道府県知事より建設業の許可が必要です。

そして、建設業の許可を受けた事業所は営業所ごとに「専任の技術者」を配置することが義務づけられています。この「専任の技術者」に含まれるのが電気通信工事施工管理技士です。

「専任の技術者」は、国家資格の保有者または一定期間の実務経験年数を積んだ者に限られるため、多くは存在しません。

このため職場において、貴重な人材として活躍できることが第1のメリットです。

監理技術者・主任技術者など重要な立場で仕事ができる

電気通信工事施工管理技士を取得すると、該当する工事の「監理技術者」または「主任技術者」として従事できます。

「監理技術者」は、元請けの特定建設業者が総額4,000万円以上(建築一式の場合は6,000万円以上)の下請契約を行った場合の工事現場に配置が義務づけられています。

「主任技術者」は、元請け・下請けに関わらず監理技術者が必要な工事以外の全ての工事現場に配置が義務づけられています。

このように重要な立場で仕事ができることも、電気通信工事施工管理技士を取得するメリットです。

インターネット時代の世の中において需要が増している

近年、生活や仕事を含めた社会全体において、インターネット環境が必要不可欠な存在となりました。

IT技術の進化に伴い、電気通信工事の種類や件数は増加傾向です。
その一方、電気通信工事の監督ができる技術者は圧倒的に不足しています。

電気通信工事施工管理技士が新資格として登場したのもこのためです。

電気通信工事の需要はこれからも増え続けることが見込まれるため、電気通信工事施工管理技士の取得は仕事の安定につながります。

電気通信工事施工管理技士の試験はどんなもの?

続いて、電気通信工事施工管理技士の試験がどういったものか解説します。試験の詳細や難易度、受験資格について見ていきましょう。

試験概要

電気通信工事施工管理技士には「第一次検定」と「第二次検定」があります。第一次検定はマークシート方式、第二次検定は記述式で行われます。

以下、試験日程や科目、受験費用を示します。令和3年度の試験日程は以下のとおりです。
※感染症対応のため延期になる可能性があります。必ず公式サイトで確認しましょう。

1級電気通信工事施工管理技士
第一次検定令和3年9月12日(日)
第二次検定令和3年12月5日(日)
2級電気通信工事施工管理技士
前期試験第一次検定のみ令和3年6月6日(日)
後期試験第一次検定のみ
第二次検定のみ
第一次・第二次検定
令和3年11月21日(日)

試験科目は1級・2級とも共通で、以下のとおりです。

試験区分試験科目
第一次検定電気通信工学など、施工管理法、法規
第二次検定施工管理法

ただし1級と2級の試験基準は、以下のとおり異なります。1級のほうがより高度なレベルを求められます。

 試験科目1級2級
第一次検定電気通信工学など電気通信工事の施工に必要な電気通信工学、電気工学、土木工学、機械工学および建築学に関する一般的な知識を有すること。
有線電気通信設備、無線電気通信設備、放送機械設備など(以下「電気通信設備」という。)に関する一般的な知識を有すること。
設計図書に関する一般的な知識を有すること。
電気通信工事の施工に必要な電気通信工学、電気工学、土木工学、機械工学および建築学に関する概略の知識を有すること。
有線電気通信設備、無線電気通信設備、放送機械設備など(以下「電気通信設備」という。)に関する概略の知識を有すること。
設計図書を正確に読みとるための知識を有すること。
施工管理法電気通信工事の施工計画の作成方法および工程管理、品質管理、安全管理など工事の施工の管理方法に関する一般的な知識を有すること。電気通信工事の施工計画の作成方法および工程管理、品質管理、安全管理など工事の施工の管理方法に関する概略の知識を有すること。
法規建設工事の施工に必要な法令に関する一般的な知識を有すること。建設工事の施工に必要な法令に関する概略の知識を有すること。
第二次検定施工管理法設計図書で要求される電気通信設備の性能を確保するために設計図書を正確に理解し、電気通信設備の施工図を適正に作成し、および必要な機材の選定、配置などを適切に行うことができる高度の応用能力を有すること。設計図書で要求される電気通信設備の性能を確保するために設計図書を正確に理解し、電気通信設備の施工図を適正に作成し、および必要な機材の選定、配置などを適切に行うことができる一応の応用能力を有すること。

引用元: 全国建設研修センター「1級電気通信工事施工管理技術検定試験」 「2級電気通信工事施工管理技術検定試験」

受験費用は1級と2級で異なります。また第一次検定・第二次検定それぞれ受験料が必要です。

受験手数料
1級第一次検定・第二次検定とも、それぞれ13,000円
2級第一次検定・第二次検定両方とも受験:13,000円
第一次検定・第二次検定どちらかを受験:6,500円

難易度

電気通信工事施工管理技士試験は、令和元年から始まった試験です。初年度の合格率は、以下のとおりです。

 1級第一次(学科)1級第二次(実地)2級第一次(学科)2級第二次(実地)
合格率43.1%49.5%57.7%57.1%
受験者数13,538人5,781人7,015人3,514人
合格者数5,838人2,860人4,045人2,007人

引用元:工事士.com

一見すると、難易度は高くない試験と思うかもしれません。しかしこの試験は後で示すとおり、電気通信工事の実務経験者だけが受けられる試験です。

この点を踏まえると、決して簡単な試験ではありません。
このため合格するには、入念な準備が求められます。

受験資格

電気通信工事施工管理技士には1級・2級ともに受験資格があります。  

以下、1級電気通信工事施工管理技士の受験資格を示します。受験には以下に示す実務経験年数のうち、1年以上の指導監督的実務経験年数が含まれている必要があります。

学歴または資格電気通信工事に関する実務経験年数
指定学科※指定学科以外
大学
専門学校「高度専門士」
卒業後3年以上卒業後4年6ヶ月以上
短期大学
高等専門学校
専門学校「専門士」
卒業後5年以上卒業後7年6ヶ月以上
高等学校
中等教育学校
専門学校(専門士以外)
卒業後10年以上卒業11年6ヶ月以上
2級電気通信工事施工管理技士の取得者合格後5年以上
2級電気通信工事施工管理技士取得後5年未満高卒卒業後9年以上卒業後10年6ヶ月以上
その他卒業後14年以上
電気通信主任技術者資格者証の有資格者通算6年以上
その他15年以上

引用:全国建設研修センター「令和2年度 1級電気通信工事施工管理技術検定 学科試験・実地試験 受験の手引」

次に、2級電気通信工事施工管理技士の受験資格を示します。

学歴など電気通信工事に関する実務経験年数
指定学科※指定学科以外
大学
専門学校「高度専門士」
卒業後1年以上卒業後1年6ヶ月以上
短期大学
高等専門学校
専門学校「専門士」
卒業後2年以上卒業後3年以上
高等学校
中等教育学校
専門学校(専門士以外)
卒業後3年以上卒業後4年6ヶ月以上
電気通信主任技術者資格者証の有資格者通算1年以上
その他卒業後8年以上

引用元:全国建設研修センター「令和2年度 2級電気通信工事施工管理技術検定 学科試験・実地試験 受験の手引」

指定学科とは1級・2級ともに、電気通信工学、電気工学、土木工学、都市工学、機械工学、建築学に関する学科のことです。

また、2021年度の4月より施工管理技士全般の受験資格が緩和されます。2級の第二次検定合格者が1級の第一次検定を受験する場合に限って受験資格が不要です。

第二次検定を受験する際には合格後5年以上の実務経験が必要ですが、2級の第二次検定合格の翌年から、1級の第一次検定は受験できます。

ちなみに、今までは学科試験と実地試験の2種類で施工管理技士試験は実施されていましたが、学科試験が「第一次検定」、実地試験が「第二次検定」に名称が変わります。

加えて、第一次検定の合格者には新規資格である「技士補」が付与されます。技士補が付与されると第一次検定が免除されて第二次検定を何度でも受験できるとのことです。

技士補になると監理技術者の配置義務が緩和されるといったメリットもあるため、電気通信工事施工管理技士を目指す方にとっては、大きなチャンスといえるでしょう。

まとめ

今回の記事では、電気通信工事施工管理技士を取得するメリットと試験の概要について解説しました。電気通信工事施工管理技士を取得するメリットは、以下のとおりです。

No.メリット
1受験できる方が限定されるため、資格の取得により実力を証明できる
2監理技術者・主任技術者として現場の責任者になれる
3インターネットの普及により、有資格者の需要が増加している

電気通信工事施工管理技士試験の受験には実務経験が必要です。そのため、仕事をしながら知識と経験を身につけ、試験対策を進めることが近道です。

これからの時代に求められる資格ですから、興味を持った方は積極的に挑戦することをおすすめします。

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