電気通信工事施工管理技士は、令和元年より新たな施工管理技士資格として新設された新しい国家資格です。そのため、予想問題集にない問題が多く出題され難易度が高いといわれています。
今回の記事では、一発で合格点を狙える、おすすめの問題集と勉強法に関して紹介いたします。
まずは、電気通信工事管理技士の試験がどのようなものかについて見ていきましょう。
目次
電気通信施工管理技士の試験内容
電気通信施工管理技士の試験は「電気通信工事施工管理技術検定試験」といい、第一次検定(学科)と第二次検定(実地)の試験があります。
また、1級と2級の2種類があります。1級、2級とも試験の範囲は同じで、2級は概略の知識、1級はよりレベルの高い知識が求められます。
次に、電気通信工事施工管理技士試験の科目を紹介します。
試験区分 | 試験科目 | 詳細 |
---|---|---|
第一次検定 | 電気通信工学など | ・電気通信工学、電気工学、土木工学、機械工学および建築学に関する一般的知識 ・有線電気通信設備、無線電気通信設備、放送機械設備などに関する一般的な知識 ・設計図書に関する一般的な知識 |
施工管理法 | 施工計画の作成方法および工程管理、品質管理、安全管理など工事の施工の管理方法に関する知識 | |
法規 | 建設工事の施工に必要な法令に関する一般的な知識 | |
第二次検定 | 施工管理法 | ・設計図書を正確に理解し電気通信設備の施工図を適正に作成できる能力 ・必要な機材の選定、配置などを適切に行うことができる高度の応用能力 |
2021年度の4月より適用される受験資格の緩和について
2021年度の4月より施工管理技士全般の受験資格が緩和されました。2級の第二次検定合格者が1級の第一次検定を受験する場合に限って受験資格が不要となりました。
第二次検定を受験する際には合格後5年以上の実務経験が必要ですが、2級の第二次検定合格の翌年から、1級の第一次検定は受験可能です。
また、第一次検定の合格者には新しい資格である「技士補」が付与されます。技士補が付与されると第一次検定が免除されて第二次検定を何度でも受験できます。
技士補になると監理技術者の配置義務が緩和されるといったメリットもあるため、電気通信工事施工管理技士を目指す方にとっては、大きなチャンスといえるでしょう。
電気通信工事施工管理技士の問題集
次に、電気通信工事施工管理技士に関するおすすめの問題集を紹介します。
直前突破! 電気通信工事施工管理 予想問題集 (国家・資格シリーズ 424)
著者:不動 弘幸 出版社:弘文社
URL:直前突破! 電気通信工事施工管理 予想問題集 (国家・資格シリーズ 424)
この問題集は第1回の試験直前の2019年8月21日に発売されており、考え込まれた構成になっていると受験経験者にも評判の良書です。
基礎的な勉強は他でも行ったうえで、この問題集を加えると万全な試験対策ができます。
2019年の試験合格者からの口コミでは、試験の1/4は出ていたという感想も見られました。
問題を解くだけでなく、全体をしっかり読み込んでおくと、消去法で答えがわかる出題も多くあったと評判です。
ただ、新しい資格なので的中率は高くなく、基礎的な勉強と多くの問題集を解くことが合格への近道です。
模擬試験のような形でこの問題集を解くと、出題の雰囲気やポイントが絞れるのでおすすめです。繰り返し解くことで合格が狙える本の1つです。
プロが教える 電気通信工事施工管理 要点解説と予想問題 (国家・資格シリーズ 419)
著者:濱田 吉也・大石 嘉昭 出版社:弘文社
URL:プロが教える 電気通信工事施工管理 要点解説と予想問題 (国家・資格シリーズ 419)
施工管理技士資格取得のプロが編集した問題集です。電気通信工学、施工管理法、法規の3科目を中心に網羅されています。合格基準の6割正解をクリアできるように作られています。
国土交通省発表の電気通信工事施工管理技士に求められる知識と能力と比較したうえで作られ、頻出問題を中心にまとめられています。詳細な解説付きの予想問題集です。
電気通信工事施工管理技士の1級・2級の受験生どちらにも対応できる内容です。
1級・2級 電気通信工事施工管理技士 受験テキスト [技術編] [施工管理・法規編](2冊函入り)
著者(出版社):地域開発研究所
URL:1級・2級 電気通信工事施工管理技士 受験テキスト [技術編] [施工管理・法規編](2冊函入り)
試験実施機関の準公式といえる出版元で施工管理技士資格の過去問解説集を出版している業者なので、信頼できます。
こちらのテキストは、教科書のように幅広く詳しい解説がされていますが、デメリットとしては情報量が多すぎて混乱する方もいるかもしれないといった点です。
また、例題などがないため、試験をイメージしづらいともいえます。すでに知識がある方や、勉強が得意な方には、おすすめのテキストです。
建築土木教科書 1級・2級 電気通信工事施工管理技士 学科・実地 要点整理&過去問解説
著者:石原 鉄郎・毛馬内 洋典 出版社:翔泳社
URL:建築土木教科書 1級・2級 電気通信工事施工管理技士 学科・実地 要点整理&過去問解説
実際に行われた電気通信工事施工管理技士試験の1級第一次検定・第二次検定、2級前期第一次検定・後期第一次検定・第二次検定の要点がまとめられているテキストです。
電気通信工事施工管理技士試験合格のための勉強方法
試験合格の王道の勉強法は、過去問題を中心に繰り返し解いていくのが有効な手段なのですが、電気通信工事施工管理技士に関しては、新しい国家資格のため過去問題が多くありません。
そんな状況の中でも、上記に挙げた問題集やテキストはおすすめできます。
また、勉強が苦手な方はテキストで覚えるより、クイズのような感じで問題を解ける問題集タイプのほうが理解しやすく、記憶に残りやすくなります。
特に、電気通信工事施工管理技士は出題範囲が広く膨大なので、参考書中心に学ぶより、問題を中心に学習するほうが効率がよいでしょう。
過去問題から出題パターンやよく出る項目を暗記する実践型の学習法をおすすめします。そうすることで試験の傾向がつかめ、重要なポイントの把握がしやすくなります。
過去問題を解いて復習の繰り返しが合格への近道
電気通信工事施工管理技士の試験に合格する勉強法は、過去問題を解き、間違った箇所を繰り返し復習することです。これを続けると、理解力が上がり、苦手な問題の把握と克服ができます。
繰り返し問題を解くというと漠然としているので、基準を決めて復習することをおすすめします。同じ問題でも3回は解くようにしましょう。
どうしても忙しかったり、面倒だったりで復習する時間を充分に持てないかもしれませんが、復習を行うとミスを減らすことにもつながりますので、実践してみてください。
通信講座の動画学習がおすすめである理由
電気通信工事施工管理技士は独学で学び合格する方もいらっしゃいますが、その多くは経験者であることが多く、電気工学・電気設備・工事施工・施工管理法・法規といった分野の知見があります。
また、独学は計画通りに試験勉強ができる方、理解力が高い方、学生時代から勉強が得意な方が向いています。
しかし、まったくの未経験者であれば、通信講座を利用するほうが最短で合格に近づけます。
なぜなら、電気通信工事施工管理技士の試験範囲は非常に広く、テキストを読み理解し問題集を解くとなると、時間がいくらあっても足りないからです。
通信講座であれば、自分の都合のいい時間に受講し勉強ができますし、プロがわかりやすく解説してくれるので理解が深まります。時間が短縮でき、早い合格につながるでしょう。
今の動画教材は、スマートフォンやPCで学習することが可能であるため、スキマ時間でも勉強ができるのがメリットです。
本での学習が苦手な方は特に動画で勉強すると、効率的よく知識が入ってきます。
動画教材の会社によっては、基礎だけでなく過去問題に対する解説講義、問題集やテキストも付属していますので自分に合わせて学習することができます。
まとめ
電気通信工事施工管理技士の試験合格には適切な問題集で過去問題を繰り返し解き、復習することが重要です。
ただ、時間がない方や勉強が苦手な方は動画の通信講座のほうが効率よく学ぶことができます。自分の知識量や特徴を踏まえて最適な勉強方法を見つけてください。