電気通信工事施工管理技士には1級と2級があり、それぞれで受験資格や実務経験が必要です。
初めて受験する方は、実務経験の年数も短い2級電気通信工事施工管理技士から受験するのがオススメです。
ただし、試験は誰にでも合格できる簡単な試験ではありません。それぞれで専門的な知識を問われるため、計画を立てて勉強することが大切です。
そこで今回は、電気通信工事施工管理技士の合格率や難易度について解説します。
目次
電気通信工事施工管理技士の試験内容は難しい?
まず始めに、電気通信工事施工管理技士の試験内容について解説します。
1級電気通信工事施工管理技士と2級電気通信工事施工管理技士の出題科目と出題内容についてそれぞれ見ていきましょう。
1級電気通信工事施工管理技士の出題内容
1級電気通信工事施工管理技士の出題科目と出題内容については、次のとおりです。
第一次検定 | |
---|---|
出題科目 | 出題内容 |
電気通信工学など | 1.電気通信工事の施工に必要な電気通信工学、電気工学、土木工学、機械工学および建築学に関する知識を有すること 2.有線電気通信設備、無線電気通信設備、ネットワーク設備、情報設備、放送機械設備などに関する一般的な知識を有すること 3.設計図書に関する一般的な知識を有すること |
施工管理法 | 電気通信工事の施工計画の作成方法および工程管理、品質管理、安全管理など工事の施工の管理方法に関する一般的な知識を有すること |
法規 | 建築工事の施工に必要な法令に関する一般的な知識を有すること |
第二次検定 | |
出題科目 | 出題内容 |
施工管理法 | 設計図書で要求される電気通信設備の性能を確保するために設計図書を正確に理解し、電気通信設備の施工図を適正に作成し、および必要な機材の選定、配置などが適切に行うことができる高度の応用能力を有していること |
上記が1級電気通信工事施工管理技士の出題科目とその内容です。
専門的な知識を幅広く問われるため、計画を立てて継続的に対策を行う必要があります。
2級電気通信工事施工管理技士の出題内容
2級電気通信工事施工管理技士の出題科目と出題内容については、次のとおりです。
第一次検定 | |
---|---|
出題科目 | 出題内容 |
電気通信工学など | 1.電気通信工事の施工に必要な電気通信工学、電気工学、土木工学、機械工学および建築学に関する概略の知識を有すること 2.有線電気通信設備、無線電気通信設備、放送機械設備などに関する一般的な知識を有すること 3.設計図書を正確に読み取るための知識を有すること |
施工管理法 | 電気通信工事の施工計画の作成方法および工程管理、品質管理、安全管理など工事の施工の管理方法に関する概略の知識を有すること |
法規 | 建設工事の施工に必要な法令に関する概略の知識を有すること |
第二次検定 | |
出題科目 | 出題内容 |
施工管理法 | 設計図書で要求される電気通信設備の性能を確保するために設計図書を正確に理解し、電気通信設備の施工図を適正に作成し、および必要な機材の選定、配置などを適切に行うことができる一応の応用能力を有すること |
上記が2級電気通信工事施工管理技士の出題科目とその内容です。

範囲は広いですが、基礎的な内容を多く問われるため、受験資格を満たすまでの期間で少しずつ知識を身に付けていきましょう。
【2023年版】電気通信工事施工管理技士の最新の合格率!
続いて、電気通信工事施工管理技士の合格率について解説します。
合格率から1級と2級電気通信工事施工管理技士の難易度や、他の資格と比べてどのくらい難しいのかを確認してください。
電気通信工事施工管理技士は、令和元年度に新設された資格なので実施データは多くありませんが、令和4年度における合格率は次のとおりです。
実施年度 | 区分 | 2級電気通信工事施工管理技士 | 1級電気通信工事施工管理技士 |
---|---|---|---|
令和4年 | 第一次検定 | 59.1% | 54.5% |
第二次検定 | 35.6% | 37.4% |
上記が電気通信施工管理技士の実施データです。 1級電気通信施工管理技士のほうが難易度高めと思われがちですが、合格率でいうと1級も2級も大きく変わりません。
実際の仕事では、より大きな現場を扱うことのできる1級電気通信工事施工管理技士のほうが2級よりも重宝されます。
ただ、2級を取得することが無意味といった訳ではありません。 2級からスタートして徐々に上位資格を取得していくといった方法もあるため、自分に合った方法で資格を取得してください。
電気通信工事施工管理技士の受験資格
では、資格を受験するために必要な受験資格はあるのでしょうか?
ここでは、電気通信工事施工管理技士の受験資格と実務経験について解説します。
それぞれで必要な受験資格について確認してください。
1級電気通信工事施工管理技士の受験資格と実務経験
1級電気通信工事施工管理技士の受験資格と実務経験については、次のとおりです。
学歴または資格 | 電気通信工事に関しての実務経験年数 | ||
---|---|---|---|
指定学科※1 | 指定学科以外 | ||
大学 専門学校「高度専門士」 | 卒業後3年以上 | 卒業後4年6ヶ月以上 | |
短期大学 高等専門学校 専門学校「専門士」 | 卒業後5年以上 | 卒業後7年6ヶ月以上 | |
高等学校 中等教育学校 専門学校(専門士以外) | 卒業後10年以上 | 卒業後11年6ヶ月以上 | |
その他 | 卒業後15年以上 | ||
2級第二次検定合格者 | 合格後5年以上 | ||
2級第二次検定合格後5年未満 | 高卒 | 卒業後9年以上 | 卒業後10年6ヶ月以上 |
その他 | 卒業後14年以上 |
※1 指定学科とは、電気通信工学、電気工学、土木工学、都市工学、機械工学、建築学に関する学科のことです。
上記が1級電気通信工事施工管理技士の受験資格と実務経験です。
卒業後の実務経験が長いですが、取得後の需要はとても高いため、実務経験が満了したら資格試験に挑戦しましょう。

2級の第二次検定の合格者における実務経験についても公式サイトでも詳しく解説されているので、必ず確認しておきましょう。
2級電気通信工事施工管理技士の受験資格と実務経験
2級電気通信工事施工管理技士の受験資格と実務経験については、次のとおりです。
学歴など | 受験に必要な実務経験年数 | |
---|---|---|
指定学科※ | 指定学科以外 | |
大学 専門学校「高度専門士」 | 卒業後1年以上 | 卒業後1年6ヶ月以上 |
短期大学 高等専門学校 専門学校「専門士」 | 卒業後2年以上 | 卒業後3年以上 |
高等学校 中等教育学校 専門学校(専門士以外) | 卒業後3年以上 | 卒業後4年6ヶ月以上 |
その他 | 卒業後8年以上 | |
電気通信事業法による電気通信主任技術者資格者証の交付を受けた者 | 卒業後1年以上 |
※1 指定学科とは、電気通信工学、電気工学、土木工学、都市工学、機械工学、建築学に関する学科のことです。
上記が2級電気通信工事施工管理技士の受験資格と実務経験です。
卒業後の実務経験の年数が、1級電気通信工事施工管理技士よりも短いため、初めて受験する方は、2級電気通信工事施工管理技士から取得しましょう。
取得後に5年間の実務経験を積むことで、1級にも受験できるようになり、通常の実務経験を積んで取得するよりも効率的に受験できます。
電気通信工事施工管理技士の合格率まとめ
今回の記事では、電気通信工事施工管理技士の合格率や難易度について解説しました。
記事の内容について簡単にまとめます。
No | 詳細 |
---|---|
1 | 試験は「第一次検定」と「第二次検定」の2種類がある ⇒一次と二次に両方合格することで、電気通信工事施工管理士になれる |
2 | 第一次検定と第二次検定で出題科目が異なる ⇒第一次検定:電気通信工学など、施工管理法、法規 第二次検定:施工管理法 |
3 | 電気通信工事施工管理技士の合格率は、低くもなく高くもない ⇒簡単に取得できないが、計画的に勉強することで合格は可能 |
4 | 1級と2級では、それぞれで受験資格と実務経験が必要 ⇒2級のほうが実務経験が短いため、2級を取得してから1級を受験すると効率的 |
電気通信工事施工管理技士は、比較的最近登場した資格です。 そのため、他の資格と比較して知名度が低い資格ですが、取得後は非常に重宝されます。
実務経験が必要になるため誰にでも受験はできませんが、実務経験を積める環境に居るのであれば、資格を取得して自身の仕事の幅を広げてください。
電気通信工事施工管理技士は通信講座で試験対策できる
電気通信工事施工管理技士の試験対策方法は様々ありますが、通信講座での試験対策がおすすめです。
先ほども解説した通り、電気通信施工管理技士には実務経験が必要になります。つまり、実務経験を積みながら勉強も進めなければなりません。
例えば、SATのWeb講座なら、分かりやすい講義動画でどこでも手軽に学習できます。講義動画は1講座あたり10分〜20分程度ですので、ちょっとスキマ時間でも勉強することができます。
ですので、通信講座は「実務経験を仕事で積みつつも、ちょっとでも勉強を進めたい」といった場合に適してるでしょう。

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