消防設備士

この資格について・将来性

消防設備士とは 消防設備士の仕事は独占業務!企業ニーズは高い!

消防設備士とは、消火器や火災報知器などの消防設備を取り扱うために必要な国家資格です。

消防設備士の仕事は、有資格者のみが行える法律で定められた独占業務です。
無資格者では行えない業務であるため、有資格者は、全国各地で求められる人材となっています。

商業施設やホテル、病院など大規模になるほど消防法による消防設備の設置や定期検査が厳密に定められているため、消防設備士の仕事は至るところにあります。

ビルや大型施設、個人住宅なども含め、建築物が存在する限り、消防設備士の需要は絶えることはありません。

仕事内容について 乙種4類と乙種6類の主な業務は、火災報知器や消火器の点検業務!

消防設備士の仕事は、有資格者のみが行える法律で定められた独占業務です。
主な消防設備士の仕事内容は以下の通りです。

仕事
01

点検業務

火災警報設備や消火器の点検をすることが日々の仕事の大部分を占めます。
点検内容は、どの就業場所でもほぼ変わることはありません。

ビル管理会社に就職しひとつの施設に常駐し業務するとともに、消防設備会社に就職し複数の施設を担当することもあります。その場合、
比較的、他の仕事よりも移動時間が多くなる傾向にあります。

仕事
02

打ち合わせや申請業務

点検する施設のオーナーや管理会社との間で、事前に検査の打ち合わせをすることも消防設備士がおこないます。

一般家庭以外の施設では、定期的な消防設備の点検が義務づけられており、定められた周期で消防設備士が消防設備の検査点検をおこなう必要があります。

検査結果は、報告書にまとめ、ビルオーナーなどに提出します。

仕事
03

不具合発生時の対応

消防設備の点検で、不具合が見つかれば、軽微なものであれば即時対応をします。
乙種4類と乙種6類は、消防設備の整備と点検をすることが業務範囲となるので、工事が必要な作業はできませんが、一部の軽微な作業を除いて、工事を伴うものは甲種の消防設備士が行わなければなりません。
工事が必要な場合は、状況を報告することにとどめ、工事担当者へと引き継ぐことになります。

消防設備士の種類 乙種は7種類、甲種は6種類。取り扱える消防設備ごとに資格の種類がある。

消防設備士は、乙種には1類~7類までの7種類、甲種には特類~5類までの6種類があり、それぞれで扱うことのできる消防設備が定められています。

乙種と甲種の違いは、業務範囲にあり、乙種は整備と点検、甲種は整備と点検の他に、工事をすることができます。

中でも、乙種4類は、自動火災報知設備やガス漏れ火災警報設備等、乙種6類は消火器の整備と点検ができるようになるため、乙種4類と乙種6類に人気が集中しています。

乙種 1類~7類
免状の種類 工事整備対象設備等
第1類 屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、水噴霧消火設備、屋外消火栓設備、パッケージ型消火設備、パッケージ型自動消火設備、共同住宅用スプリンクラー設備
第2類 泡消火設備、パッケージ型消火設備、パッケージ型自動消火設備
第3類 不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備
パッケージ型消火設備、パッケージ型自動消火設備
第4類 自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、消防機関へ通報する火災報知設備、共同住宅用自動火災報知設備、住戸用自動火災報知設備、特定小規模施設用自動火災報知設備、複合型居住施設用自動火災報知設備
第5類 金属製避難はしご、救助袋、緩降機
第6類 消火器
第7類 漏電火災警報器
甲種 特類~5類
免状の種類 工事整備対象設備等
特類 特殊消防用設備等(従来の消防用設備等に代わり、総務大臣が当該消防用設備等と同等以上の性能があると認定した設備等)
第1類 屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、水噴霧消火設備、屋外消火栓設備、パッケージ型消火設備、パッケージ型自動消火設備、共同住宅用スプリンクラー設備
第2類 泡消火設備、パッケージ型消火設備、パッケージ型自動消火設備
第3類 不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備
パッケージ型消火設備、パッケージ型自動消火設備
第4類 自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、消防機関へ通報する火災報知設備、共同住宅用自動火災報知設備、住戸用自動火災報知設備、特定小規模施設用自動火災報知設備、複合型居住施設用自動火災報知設備
第5類 金属製避難はしご、救助袋、緩降機

資格取得のメリット 年齢・性別関係なく活躍できる業界!企業ニーズも高い!

01

転職・就職に役立つ資格

消防設備は、施設ごとに設置が義務付けられており、一定間隔で定期点検を行う必要があります。
仕事自体は数多くありますが、有資格者の独占業務であるため、人材が不足気味です。

経験豊富な人材が優遇されることは、どの仕事でも同じですが、消防設備士は、資格があれば未経験からでも積極的に採用する企業もあります。

02

体力を必要とせず女性も活躍

業務自体が筋力を必要としない点検作業が主な業務なので、女性や年配の方も活躍できる業界です。

女子トイレや更衣室など、男性よりも女性のほうが向いている現場もあるため、他の現場系の資格と比べて、女性の有資格者が重宝される傾向があります。

03

キャリアアップがしやすい

消防設備士の資格を一つ取れば、他の区分の消防設備士の学習は、類似するところもあり取得しやすくなります。

消防設備士のキャリアアップは、業務の対応範囲は広げることが近道です。
需要の高い乙種4類・乙種6類を取得した後は、点検以外に工事もできる甲種を取得することや、乙種の別類を取得していくことで、企業内の評価を高めることができます。

順調に経験を積み、業務の幅を広げると、資格手当などで優遇される傾向があります。

04

活躍できる場所はどこにでもある

消防設備がある施設のすべてが消防設備士の活躍する場所です。
建物のほぼすべてが該当するので、就業場所はどこにでもあり、全国各地でニーズがあります。

防災会社や工場、ビル管理会社、施工管理会社など数多くの業界で求められ、中小企業から大企業まで幅広く活躍する場所が存在しています。

受験方式 消防設備士の受験方式

筆記試験は四肢択一のマークシート式、実技試験は記述式で行われます。
※実技試験は消防設備に関する作業を実際に行うような試験ではなく、写真や図面を見て記述式で答える試験(鑑別などと呼ばれます)です。

それぞれの試験科目は以下の通りです。

甲種特類の試験科目
  • 消防関係法令
  • 工事設備対象設備等の構造・機能・工事・設備
  • 火災および防火
甲種(特類を除く)、乙種の試験科目
  • 消防関係法令
  • 基礎知識
  • 消防用設備などの構造・機能・工事・整備

受験資格

消防設備士の受験資格は、種類によって異なります。

乙種では受験資格を設けておりません。誰もが資格に挑戦し取得することができます。
対して、甲種を受験する際には、受験資格を得る必要があります。詳しくは、消防試験研究センターにて確認をしてください。

申し込みから免状申請までの流れ

消防設備士は試験日の1,2か月前が申込期限となっています。実際の試験日程については必ず、消防試験研究センターにて必ず確認してください。申し込み方法は書面申請、電子申請の2種類あります。
そして試験の約1ヶ月に結果発表が行われます。試験に合格したら、免状申請をしましょう。

科目免除

消防設備士の資格や技術士等の資格を有していれば、申請することにより試験の一部が免除となる、科目免除を受けることができます。詳細は一般財団法人 消防試験研究センターのページをご確認ください。

合格率 消防設備士の合格率

消防設備士の合格率は乙種7類を除いて30%前後となっており、比較的難易度の高い試験となっています。消防設備士の中で一番人気の乙種6類の合格率も30~40%で、それほど大差はありません。

消防設備士甲種特類合格率平均データ

 

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消防設備士甲種特類の 過去5年の合格率

27.3%
年度 総受験者数 合格者数 合格率
2023年度 1,018 296 29.1%
2022年度 1,165 338 29.0%
2021年度 1,262 382 30.3%
2020年度 918 248 27.0%
2019年度 1,087 232 21.3%

消防設備士甲種1類合格率平均データ

 

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消防設備士甲種1類の 過去5年の合格率

26.2%
年度 総受験者数 合格者数 合格率
2023年度 9,931 2,121 21.4%
2022年度 11,482 2,719 23.7%
2021年度 12,126 3,436 28.3%
2020年度 9,949 3,104 31.2%
2019年度 10,036 2,641 26.3%

消防設備士甲種2類合格率平均データ

 

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消防設備士甲種2類の 過去5年の合格率

32.8%
年度 総受験者数 合格者数 合格率
2023年度 3,440 1,037 30.1%
2022年度 3,636 1,034 28.4%
2021年度 3,791 1,370 36.1%
2020年度 2,895 960 33.2%
2019年度 3,023 1,095 36.2%

消防設備士甲種3類合格率平均データ

 

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消防設備士甲種3類の 過去5年の合格率

34.3%
年度 総受験者数 合格者数 合格率
2023年度 3,450 854 24.8%
2022年度 3,923 1,197 30.5%
2021年度 4,018 1,522 37.9%
2020年度 2,893 1,150 39.8%
2019年度 3,072 1,177 38.3%

消防設備士甲種4類合格率平均データ

 

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消防設備士甲種4類の 過去5年の合格率

35.0%
年度 総受験者数 合格者数 合格率
2023年度 16,432 5,238 31.9%
2022年度 19,899 6,848 34.4%
2021年度 20,877 1,522 37.9%
2020年度 16,554 6,159 37.2%
2019年度 17,361 5,831 33.6%

消防設備士甲種5類合格率平均データ

 

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消防設備士甲種5類の 過去5年の合格率

35.1%
年度 総受験者数 合格者数 合格率
2023年度 3,196 1,074 33.6%
2022年度 3,746 1,315 35.1%
2021年度 3,720 1,407 37.8%
2020年度 2,888 1,103 35.2%
2019年度 3.205 5,831 33.6%

消防設備士乙種1類合格率平均データ

 

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消防設備士乙種1類の 過去5年の合格率

30.7%
年度 総受験者数 合格者数 合格率
2023年度 1,807 503 27.8%
2022年度 2,114 601 28.4%
2021年度 2,143 761 35.5%
2020年度 1,917 647 33.8%
2019年度 2,169 571 26.3%

消防設備士乙種2類合格率平均データ

 

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消防設備士乙種2類の 過去5年の合格率

34.6%
年度 総受験者数 合格者数 合格率
2023年度 578 156 27.0%
2022年度 691 237 34.3%
2021年度 706 261 37.0%
2020年度 517 194 37.5%
2019年度 660 246 37.3%

消防設備士乙種3類合格率平均データ

 

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消防設備士乙種3類の 過去5年の合格率

29.4%
年度 総受験者数 合格者数 合格率
2023年度 954 221 23.2%
2022年度 1,135 328 28.9%
2021年度 1,304 435 33.4%
2020年度 707 241 34.1%
2019年度 799 220 27.5%

消防設備士乙種4類合格率平均データ

 

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消防設備士乙種4類の 過去5年の合格率

34.2%
年度 総受験者数 合格者数 合格率
2023年度 7,404 2,573 34.8%
2022年度 8,449 2,773 32.8%
2021年度 8,958 3,138 35.0%
2020年度 8,492 3,007 35.4%
2019年度 8,849 2,923 33.0%

消防設備士乙種5類合格率平均データ

 

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消防設備士乙種5類の 過去5年の合格率

37.6%
年度 総受験者数 合格者数 合格率
2023年度 1,025 347 33.9%
2022年度 1,112 407 36.6%
2021年度 1,136 437 38.5%
2020年度 882 378 42.9%
2019年度 988 355 35.9%

消防設備士乙種6類合格率平均データ

 

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消防設備士乙種6類の 過去5年の合格率

39.5%
年度 総受験者数 合格者数 合格率
2023年度 21,239 8,038 37.8%
2022年度 25,023 9,712 38.8%
2021年度 25,634 10,240 39.9%
2020年度 20,955 8,944 42.7%
2019年度 21,333 8,176 38.3%

消防設備士乙種7類合格率平均データ

 

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消防設備士乙種7類の 過去5年の合格率

58.4%
年度 総受験者数 合格者数 合格率
2023年度 4,888 2,980 61.0%
2022年度 5,759 3,425 59.5%
2021年度 6,151 3,506 57.0%
2020年度 4,926 2,809 57.0%
2019年度 5,135 2,949 57.4%

将来性 独占業務であるため、転職に有利!

消防設備士には、消防設備士でなければ行えない業務が存在します。
また、取得している級が多いほど、様々な業務に対応できます。

なので消防設備士を取得していると、転職に有利であると言えるでしょう。

また、第二種電気工事士、危険物取扱者乙種第4類、2級ボイラー技士、第三種冷凍機械責任者、消防設備士は、ビルメンテナンスに関する多岐にわたる業務をする上で、重要な資格であるため、ビルメン5点セットと呼ばれています。合わせて取得することを検討しましょう。