工事担任者

工事担任者DD第1種でできることは?種別による違いも紹介

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工事担任者とは、アナログ電話回線やデジタルデータ回線を、端末設備などに接続する工事に必要な資格のことです。工事担任者には7種類の種別があり、扱える回線と工事ができる範囲がそれぞれ異なります。

この記事では、デジタルデータ回線の全ての工事を扱える工事担任者DD第1種と他種別との違いについてのほか、工事担任の全7種別とそれぞれが扱える工事範囲についても解説します。

【工事担任者】資格の種別とは?

工事担任者とは、アナログ電話回線やデジタルデータ回線などの電気通信回路に、パソコンや電話などの端末設備を接続するための資格です。国家資格である工事担任者は、情報通信ネットワークの接続技術者として認められます。

工事担任者の資格には、アナログ電話回線をおもに扱うAI種、デジタルデータ回線を扱うDD種があります。回線の本数やデジタル信号の入出力速度で工事ができる範囲が異なるため、AI種とDD種でさらに第1類~第3類で分類されるのが工事担任者資格の特徴です。そこで、全7種類ある工事担任者の種別と、工事ができる範囲、接続可能な端末設備を紹介します。

No 工事担任者の種別・工事の範囲
1 AI第1種 アナログ伝送路設備(アナログ信号を入出力とする電気通信回線設備をいう。以下同じ。)に端末設備等を接続するための工事及び総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事
2 AI第2種 アナログ伝送路設備に端末設備等を接続するための工事(端末設備等に収容される電気通信回線の数が、50以下であって内線の数が200以下のものに限る。)及び総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事(総合デジタル通信回線の数が毎秒64キロビット換算で50以下のものに限る。)
3 AI第3種 アナログ伝送路設備に端末設備を接続するための工事(端末設備に収容される電気通信回線の数が、1のものに限る。)及び総合デジタル通信用設備に端末設備を接続するための工事(総合デジタル通信回線の数が基本インターフェースで1のものに限る。)
4 DD第1種 デジタル伝送路設備(デジタル信号を入出力とする電気通信回線設備をいう。以下同じ。)に端末設備等を接続するための工事。ただし、総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事を除く。
5 DD第2種 デジタル伝送路設備に端末設備等を接続するための工事(接続点におけるデジタル信号の入出力速度が、毎秒100メガビット(主としてインターネットに接続するための回線にあっては、毎秒1ギガビット)以下のものに限る。)ただし、総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事を除く。
6 DD第3種 デジタル伝送路設備に端末設備等を接続するための工事(接続点におけるデジタル信号の入出力速度が毎秒一ギガビット以下であって、主としてインターネットに接続するための回線に係るものに限る。)ただし、総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事を除く。
7 AI・DD総合種 アナログ伝送路設備又はデジタル伝送路設備に端末設備等を接続するための工事

出典:一般財団法人 日本データ通信協会 電気通信国家試験センター
https://www.shiken.dekyo.or.jp/charge/exam/manual.html

ただし、配線や接続口の移設をせず、プラグジャック方式で端末を接続する場合など、工事担任者の資格が不要な工事もあります。

工事担任者DD第1種でできる工事&他種別の比較


工事担任者DD第1種の具体的な工事の内容を踏まえ、他種別との違いを見ていきましょう。

工事担任者DD第1種は全てのデジタル回線の工事が可能

上記の表からもわかるように、工事担任者DD第1種は全てのデジタルデータ回線工事を扱うことができるDD種の最上位資格です。回線の入出力速度の制限がないため、大型IP-PBXから、企業のTV会議システムまで、あらゆる端末設備を対象にした幅広い工事に携わることができます。
(※IP-PBX:電話回線を利用した従来のビジネスフォンをIP電話化するもの)

工事担任者DD第2種と比較

工事担任者DD第2種は、扱える回線の入出力速度が毎秒100メガビット以下(ただし、インターネットに接続工事に限り、毎秒1ギガビット以下まで可能)という制限があるため、接続可能な端末設備は小型IP-PBX、IP電話機、ブロードバンドルーター、パソコンなどに限られます。ただし、100メガビット以下の範囲であれば、拠点間のネットワークを構築するIP–VPNや、広域イーサネットなどに関する工事を扱うことが可能です。

受験者が多い工事担任者DD第3種と比較

工事担任者DD第3種は全種別のなかで最も受験者数が多く、工事担任者資格のいわば登竜門のような存在です。工事担任者DD第3種で扱えるのは、一般家庭や小規模のオフィスでインターネットが使えるよう、電話やパソコンなどの端末設備を接続する工事に限られます。

AI・DD総合種との比較

AI・DD総合種とは、アナログ・デジタルの両方の回線と端末設備等の接続工事に携われる資格になります。電話回線やインターネット回線を端末設備に接続する工事から、データセンターなどの複雑かつ大規模な工事まで、オールマイティーに活躍できるのがAI・DD総合種の特徴です。AI種とDD種の工事範囲を全て扱うことができ、かつ高度なスキルが求められるAI・DD総合種は、工事担任者資格の最上位の位置づけになります。

AI・DD総合種は、工事担任者DD第1種と工事担任者AI第1種をそれぞれ取得したうえで、所定の申請をすると資格が得られます。

アナログ回線を扱うAI種に需要はある?

インターネットの普及でIP電話が拡大しつつありますが、アナログ回線の固定電話は災害時に強いというメリットがあります。地震などの自然災害が多い日本にとって、アナログの電話回線は災害時の緊急連絡用に役立つのです。

しかし、固定電話の契約数の減少に加え、電話の交換設備の維持が2025年頃に限界を迎えるとことから、2025年1月までにアナログ回線を廃止してIP網に移行することが予定されています。AI種のみで扱えるISDN回線も、アナログ回線の廃止にともないサービスが終了する予定です。工事担任者として今後働くのであれば、AI種よりもDD種、またはAI・DD総合種を取得したほうが賢明といえるでしょう。

工事担任者DD第1種でできる工事の範囲は広い!

工事担任者DD第1種はDD種の最上位資格で、デジタル信号の入出力速度に制限がないため、デジタルデータ回線の全ての工事を扱うことができます。回線と端末設備の接続に加え、インターネットを使うためのネットワーク構築や、IP-PBXなどの大規模な工事に携わることが可能です。

一方、工事担任者資格の最上位資格であるAI・DD総合種は、一般家庭から大規模なデータセンターまでと活躍の場が多いため、AI・DD総合種を目指せばキャリアアップにもつながるでしょう。アナログ回線は2025年1月までに廃止が予定されていることから、工事担任者資格を取得するのであれば、DD第1種またはAI・DD総合種を取得することをおすすめします。

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