粉じん作業特別教育

粉じん作業特別教育にかかる時間はどのくらい?資格は要るの?

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特定粉じん作業に従事する場合、粉じんの発散防止及び作業場の換気方法、健康管理、保護具の使用方法等について、知識を十分に理解して粉じん障害防止に努める必要があります。

法律によると、「特定粉じん作業」と定められる工事現場では、特別教育を受けた作業者でなければ作業に就いてはならないと義務付けられています。

この記事では、粉じん作業の特別教育とはどういったものなのか、特定粉じんの危険性も併せてわかりやすく解説していきます。

特定粉じんの作業資格は「特別教育」を受けていること

特定粉じんの危険性

粉のように細かく気体中に浮遊する塵(ちり)状の固体粒子を「粉じん」と呼びます。
粉じんを吸入したことにより、肺に繊維性の変化が起きる病気のことを「粉じん肺」と呼び、現在の医学ではこの病変を回復させる有効な治療方策はない状況にあります。

発症まで10年以上の経過をたどることもある上、現在でも根本的な治療方法は確立されておらず、 ひとたび発症すれば悪化させないことが治療の最善策とされています。

粉じんは、粒径が小さいほど空気中に浮遊しやすいという性質がある上に、存在自体が見えにくいです。 吸入した場合には肺の奥の細い気管支まで届くため、じん肺になりやすくなります。

「じん肺」は、肺の組織が線維化し、徐々に硬くなって弾力性を失ってしまうという特徴があります。初期症状としては息切れ・咳・痰が増えるなどですが、進行すると肺の組織が壊され、呼吸困難を引き起こします。さらには、気管支炎、肺がん、気胸などを誘発するので注意が必要です。
有害物質を含んでいない粉じんでも、長時間にわたって吸い込み続けると、肺に粉じんが溜まって「じん肺」にかかる恐れがあります。

特に、粉じん濃度が高くなる発生源や作業を「特定粉じん発生源」、「特定粉じん作業」と呼び、より厳しい措置が規定されています。

粉じん作業特別教育の対象作業

粉じんというのは、細かいホコリのことですので基本的に細かいホコリが発生する場所が対象となります。粉じん作業のうち、石綿(アスベスト)を含むものについては対象となっていません。

石綿等が使用されている建築物、工作物又は船舶の解体等を行う作業については、また別に特別教育が規定されていますのでお間違いのないようにご注意ください。

それでは、粉じん作業に該当する例をいくつか挙げてみます。

  • トンネル坑内において、鉱物等を動力により掘削する箇所
  • 岩石、鉱物、金属を研磨する、又は金属を裁断する箇所
  • 屋内で、セメント、フライアッシュ又は粉状の鉱石や炭素製品、アルミニウムなどを袋詰めする箇所
  • 屋内で、手持式溶射機を用いないで金属を溶射する箇所
  • 鉱物等をコンベヤーへ積み込み、又はコンベヤーから積み卸す箇所
  • ガラス又はホウロウを製造する工程において、原料を混合する場所における作業

他にも該当する箇所はいくつもあります。詳しくは法令で規定されていますので、詳細を知りたい方は下記の参考サイトをご覧ください。

(参考 安全衛生情報センター 粉じん障害防止規則 別表2:
https://www.jaish.gr.jp/horei/hor1-2/hor1-2-37-m-3.html

粉じん作業特別教育の講習内容と時間

「粉じん作業に係る特別教育」は受験資格がありません。性別、学歴、経験、現有資格等に関係なく誰でも粉じん作業特別教育を受講することができます。

粉じん障害防止規則第22条に、「事業者は、常時特定粉じん作業に係る業務に労働者を就かせるときは、当該労働者に対し、次の科目について特別の教育を行わなければならない。」と明記されています。それがこちらのカリキュラムです。

学科 教育時間
粉じんの発散防止及び作業場の換気の方法 1時間
作業場の管理 1時間
呼吸用保護具の使用の方法 0.5時間
粉じんに係る疾病及び健康管理 1時間
関係法令 1時間
合計 4.5時間

【実技】
学科のみとなります。関係法令にも実技教育実施等の規定はありません。

特別教育ではいかにして粉じんの作業環境から身を守るか、点検方法や呼吸用保護具着用の方法、健康管理、法令について深く学びます。

「作業場の換気の方法」では、換気設備の点検頻度も学習します。例えば、集塵機などの除じん装置は労働安全衛生法において、1年以内毎に1回、定期的に自主検査を行うことが義務付けられています。万が一、吸い込み不良が起きていて、ダクトが破損していると作業中に粉じんの被害にあってしまう恐れがあるからです。

「作業場の管理」では、労働者の為の休憩設備の設置や、出来る限り粉じんから離れておくための工夫が必要となります。清掃時の注意として、真空掃除機または水洗い等の洗浄では粉じんが舞い上がる恐れがあるので、してはいけないと義務付けられています。

「粉じんに係る疾病及び健康管理」では、この記事でも前述した特定粉じんのリスクについて学ぶことになります。さらに新たに常時粉じん作業に従事する者は医療機関によるじん肺検診を受けるということも法令で定められています。

このような知識を各項目で約1時間学習することになります。

粉じん作業特別教育を通信教育で受けるメリット

特別教育は研修センター等で受けることが一般的でしたが、最近では通信教育で受講することが可能となっています。時間や場所に制約されず、スキマ時間を活用して学習できる通信講座のメリットをご紹介しましょう。

時間を選ばない

通信教育の最大のメリットといえば、自分の都合の良い時間に合わせて学べるという点でしょう。通学する時間がとれない方にとっては好条件です。仕事の繁忙期と重なり忙しい人、現場を空けて講習会場に向かうことが厳しい人でも空いた時間を見つけ、ご自身のペースで学んでいきながら特別教育の資格取得を目指すことが可能です。

場所を選ばない

特別教育を受講する為、研修センターに通う場合は、ご自身が通える範囲にその施設がなければ受講が困難となります。特に地方に住んでいる方は講習会場が遠方であるなど不便な場合が多々あります。
一方で通信講座の利用を選択すれば、日本全国どこに住んでいても受講が可能です。自宅や職場などで、インターネットが繋がる環境さえあれば、自分の好きな場所で手軽に学ぶことができます。

十分な復習ができる

通信講座なら、教材の中で分からない箇所が出てきた場合に、講義の内容を何度でも繰り返し視聴することが可能です。さらに教材だけでは解決できない疑問点が出てきても、メールなどで気軽に質問できるので、安心して学習を進めることができます。通学講習では、どうしても不明な点を講師に質問しにくいという方にもオススメです。

SATの粉じん作業特別教育について

SATの通信講座は建設関連の資格に特化しており、テキストや問題集、過去問題、DVDなど最新試験の出題傾向を踏まえて教材が作られています。

粉じん作業特別教育の通信講座では、法令実施要領に基づいたカリキュラムで構成されており、担当講師は、現場の経験が豊富な労働省方式現場監督者安全衛生教育トレーナーが担当しています。

項目ごとに受講ができ、自分のペースで勉強ができます。例えば、聞き逃した場合も再度受講ができます。 仕事をしながら勉強することはとても大変ですが、スキマ時間を活かしながら学べるので、職場を休むことなく、無理なく資格を取得することができます。

まとめ

粉じん作業は有害性が低い粉状の物質であっても、長期間に渡り吸入すれば肺障害の原因となります。吸入により蓄積された粉じんは10年後~20年後に症状が現れ、身体に影響を及ぼします。そのため、換気設備や粉じんマスクなど適切な保護具を身に付けるなど、作業方法にさまざまな対策を講じるように法令で指示されています。

粉じん作業にあたる作業者自身が、特別教育として「粉じん作業特別教育」を受けることにより安心・安全に作業を行うことができます。

講習時間も4.5時間と決まっていますので、一日で気軽に受講することが可能です。自分の身を守る為にも特別教育をしっかりと受講し、適切な作業を心掛けましょう。

SATのWeb講座なら、分かりやすい講義動画で、どこでも手軽に学習できます。

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