化学物質管理者講習

化学物質管理者講習のテキストとは?講習を受ける方法と共に解説

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化学物質は、一部の危険物をのぞいて管理は会社の自主性に任されていました。

しかし、労働者の健康を確保、維持することを目的として法改正が行われ、化学物質を取り扱う事業場では管理者の選任が義務付けられることになりました。

本記事では、化学物質管理者講習のテキストを中心に、化学物質管理者の概要や講習受講の方法を紹介します。

化学物質管理者の概要

はじめに、化学物質管理者の概要や選任の基準などを紹介します。対象となっている事業所や工場はすでに対処を進めていることが大半ですが、改めて必要性や選任の方法を解説します。

化学物質管理者とはどのような資格?

化学物質管理者とは、労働安全衛生法57条の3第1項で規程されている「リスクアセスメント対象物」を製造・取扱い・譲渡提供をする事業所において、選任が義務付けられる資格です。

事業所の規模は関係ありません。従業員が数名の小規模な事業所であっても、リスクアセスメント対象物を扱っているなら選任が必要です。

リスクアセスメント対象物以外を製造したり取り扱ったりする事業所には選任が義務付けられていませんが、推奨されています。

なお、リスクアセスメント対象物が含まれた商品を小売りする店舗は、対象外です。あくまでも、リスクアセスメント対象物そのものを製造したり取り扱ったりする事業所が対象です。

化学物質管理者の仕事は、以下のようなものがあります。

化学物質管理者の仕事内容例

  • リスクアセスメント対象物の危険性や安全に扱うための方法の周知徹底
  • リスクアセスメント対象物管理に係る各種記録の作成や管理
  • リスクアセスメント対象物が原因で労働災害が発生した際の対応
  • 化学物質に関するるリスクアセスメントの実施管理

化学物質管理者になるための方法

厚生労働省は、化学物質管理者に選任される条件として、「化学物質管の管理に係る技術的事項を担当するために必要な能力を有すると認められる者」と定めています。

具体的には、厚生労働大臣が示す内容にしたがった専門的講習を受ければ、資格取得が可能です。
なお、危険物取扱者のように試験などはありません。

講習内容は、取扱事業者向けと製造事業場向けの2種類があり、製造事業者向けのほうが講習時間が長めです。

化学物質管理者講習の内容

化学物質管理者の学科科目の講習内容は、以下の表の通りです。

学科講習の項目

学科講習の時間

取扱事業場向け

製造事業場向け

化学物質の危険性及び有害性並びに表示等

1時間30分

2時間30分

化学物質の危険性又は有害性等の調査

2時間

3時間

化学物質の危険性又は有害性等の調査の結果に基づく措置等その他必要な記録等

1時間30分

2時間

化学物質を原因とする災害発生時の対応

30分

30分

関係法令

30分

1時間

合計

6時間

9時間

なお、製造事業者は、講習のほか実習として「化学物質の危険性又は有害性等の調査及びその結果に基づく措置等」を3時間受講する必要があります。

一方で取扱事業場の講習には実習科目はありませんので、学科の講習だけ受ければ資格取得可能です。

実習講習の項目

実習講習の時間

取扱事業場向け

製造事業場向け

化学物質の危険性又は有害性等の調査及びその結果に基づく措置等

なし

3時間

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そのため、化学物質管理者の製造事業者向けの講習は、学科9時間+実習3時間の合計12時間です。

化学物質管理者講習のテキストや受講方法について

ここでは、化学物質管理者講習のテキストや受講方法について紹介します。化学物質管理者について詳しく知りたい方は、参考にしてください。

化学物質管理者講習のテキストとは?

化学物質管理者講習に使われるテキストは原則として講習代金に含まれており、講習会に参加すれば配布されます。

なお、中央労働災害防止協会や日本規格協会では、テキストも販売されていますが、講習を受講する際に自分で購入して持っていく必要はありません。試験ではないので、積極的な予習も不要です。

では実際に受講するためにはどうすればよいでしょうか。ここでは各種団体が実施する講習会を受講する方法、講師を会社に招く方法、オンラインで講習を受ける方法をそれぞれ紹介します。

各種団体が実施する講習会を受講する方法

化学物質管理者の講習会は、全国にある各種団体で行っています。取扱事業場向けの講習は、6時間なので1日、製造事業者向けの講習は実習を含めると12時間なので2日にわたるケースが多いでしょう。

外部団体を利用して受講するメリットは、料金を支払えば後はすべて団体にお任せできることです。まじめに受講すれば、1~2日後には化学物質管理者の資格が取得できます。

なお、2024年4月からの選任義務化に伴い、講習の数も増えています。申し込みは電話などのほか、ネットで行えるところもあるので、まずは公式HPを確認してみてください。

外部団体を利用しての受講のデメリットは、受講できる時間が限られることです。

例えば、繁忙期に社員が1~2日抜けるとサポートが大変、という会社もあるでしょう。また、会社がある地域によっては、実施している団体まで日帰りが難しい場合もあります。その場合、前日や講習後に宿泊が必要となり、負担が増してしまいます。

講師を会社に招いて受講する方法

化学物質管理者講習は、外部から講師を招いて自社で受講も可能です。外部から講師を招いて受講するメリットは、会社の都合の良い日時に講習を行ってもらえることです。受講者の許可があれば、土日に実施してもいいでしょう。

デメリットとしては、一定数の人数が集まらないと講習ができないことです。例えば、講習を受ける人数が1~2名では受講ができないケースも多いでしょう。

したがって、複数の会社が共同で依頼するなど工夫が必要です。それでも、近くに講習を受けられる機関がない場合はおすすめです。

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オンラインで講習を受講する方法

化学物質管理者講習は、オンラインでも受講できます。例えば、通信講座のSATでは製造事業者向け、取扱事業場向けのどちらの講習も実施中です。

オンラインで講習を受講する最大のメリットは、好きな時間に好きなスタイルで視聴が可能なことです。インターネット環境が整った場所であれば、好きな時間に講習が実施できます。

その一方で、以下のような注意点があります。

  • 原則として監視員が必要
  • 実習は別に受ける必要がある

オンライン講習は、いつでもどこでも視聴ができるメリットがある一方、本当に受講したと証明できないため、監視員がいないと受講が無効とされるケースもあります。

また、製造事業場向けの講習にある実技はオンライン講座では行えません。実技は実技実施責任者(講師役)を選任の上、対面で実施する必要があるので注意しましょう。

なお、SATのオンライン講習は労働局確認済みのAI顔認証システムを導入しているため、監視員がいなくても受講の条件を満たせます。

オンラインで講習を受講する場合のテキストは?

オンラインで講習を受講する際のテキストは、Web上に公開されている教材を印刷するか、タブレットなどを利用して閲覧します。

また、オンライン講習用の教材を扱っているところは、厚生労働省や労働局の許可を得ているところなので、教材の質は保障されています。

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タブレットでPDFの教材を見るスタイルならば、余計な荷物を増やさずに講習を受けられるメリットもあります。自分でも勉強したいなら、個人でPDFを印刷してもいいでしょう。

まとめ:化学物質管理者講習はオンラインでも受講可能

化学物質管理者の講習を受ける際のテキストは、講習費用にテキスト代金が含まれていることがほとんどですので、自分で準備をする必要は基本的にはありません。試験が実施されることもないので、事前に予習をする必要は特にありません。

オンラインで講習を受講する場合は、PDFのテキストを利用します。取扱事業者向けの講習ならば実習が必要ないので、オンライン講習が特に手軽で便利です。製造事業場向けの講習は、実習を別途対面で実施する必要がありますので注意しましょう。

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今から化学物質管理者講習を受講する場合は、オンライン講習も候補に入れておくのがおすすめです。

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