危険予知訓練・活動

1人KY(危険予知活動・訓練)とは?目的や注意点を解説

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KY活動(危険予知活動・訓練)とは、職場に潜む危険箇所を予知し、労働災害を防止する取り組みのことです。

KY活動はグループで行う方法だけでなく、1人で実践することもできます。

ただし、1人KYを実施するにあたっては、具体的なやり方や注意点を把握しておくことが大切です。今回は、1人KYの目的と効果、やり方と注意点、さらにKY活動の勉強方法などについて解説します。

1人KY(危険予知活動・訓練)とは?

そもそも1人KYとは、一体どのようなものなのでしょうか。基礎知識と、目的・効果について見て説明します。

KY(危険予知活動・訓練)の基礎知識

KYとは危険予知活動・訓練のことで、労働災害防止に必須の活動です。KYはキケン(K)、ヨチ(Y)の略で、職場に潜む危険要素をリストアップし、起こりうる労働災害を具体的に想定します。

そして、想定される労働災害を防止する対策を考え、行動の前に指さし呼称で労働災害を防止するのが、KYの基本的な流れです。

労働災害の発生原因のおよそ80%は、「ぼんやり」「うっかり」「大丈夫だろう」といったヒューマンエラー(不安全行動)によるものだといわれています。

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KY活動を行うことで、危険への感受性を高め、ヒューマンエラーの減少につながることが期待されています。

1人KY(危険予知活動・訓練)の目的と効果

KY活動はグループを作って行う方法と、1人で行う方法があります。1人KYとは、KY活動で得た知識をもとに1人で実践するKY活動のことを指します。

グループでのKY活動も労働災害防止に役立ちますが、作業内容や環境は個々で異なるケースが多々あります。

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作業環境に適した1人KYでは、自分の環境に合ったやり方で、「自分の身は自分で守る」と強く意識することにつながるのです。

さらに、作業前の1人KYで「間を置く」ことで、思考と行動が切り替えられます。ごく短時間の1人KYを習慣にすることで、うっかり、ぼんやり、思い込みといったヒューマンエラーの防止効果が期待できるでしょう。

1人KY(危険予知活動・訓練)のやり方と注意点

ここからは、1人KYのやり方や自問自答シート、1人KYの注意点を解説します。

1人KY(危険予知活動・訓練)の基本的なやり方

1人KYは作業開始前、または作業内容や作業場所が変わったタイミングで行います。 まずは作業開始前に、持ち場の周辺に危険がないか確認します。

例えば、床に何か落ちていないか、床が濡れていないかなどです。 次に、点検項目を指さし確認します。点検項目とは、開口部や手すり、河川、通路など、危険性のある箇所のことです。

最後に、作業場所の危険要素を10秒程度考え、危険回避の行動目標を決めて指さし呼称します。危険要素と行動目標は、過去の災害やヒヤリハットの事例、上司の指示などを考慮するとよいでしょう。

事故が起きた事例を踏まえ、危険を回避する行動を明確にしておく必要があります。 具体例としては、高所作業の事故をもとに、安全帯と手すりがけの確認を行動目標にする、などが挙げられます。

自問自答シートによる1人KY(危険予知活動・訓練)のやり方

自問自答シートとは、作業場所の危険要素をあらかじめまとめたものです。シートの内容を指さし呼称すれば、KY活動をスムーズに行えます。

また、危険要素をあらかじめリストアップすることで、新任の担当者でも危険要素を事前に把握できるというメリットもあります。 自問自答シートは、以下のような内容で作成しましょう。

自問自答シートの具体例
 ・墜落しないか、転落しないか?
 ・落ちてこないか、倒れてこないか?
 ・挟まれないか、巻き込まれないか?
 ・切れないか、こすれないか?
 ・転ばないか、踏み抜かないか?
 ・ぶつからないか? ・感電しないか?
 ・やけどしないか?
 ・腰を痛めないか?
 ・崩れないか、抜けてこないか?
 ・火災にならないか?
 ・酸欠、有毒ガスはないか?
 ・異物が目に入らないか?
 ・その他の危険はないか?

出典:厚生労働省「職場のあんぜんサイト」

1人KY(危険予知活動・訓練)の注意点

1人KYを続けていると、形骸化やマンネリ化が起こり、行動を省略してしまいがちです。ヒューマンエラーの多くは「これくらいは大丈夫」と作業に慣れた時に発生します。

1人KYについても同様のことがいえます。形式的に行うと慣れが生じ、KY活動の効果が発揮できなくなるので、注意が必要です。

例えば、KY活動の実施を記録する際、記載すること自体が目的にならないよう、気を付けてください。1人KYの際に不具合などを発見したらそのままにせず、報告・改善してから作業することが重要です。

1人KY(危険予知活動・訓練)を学ぶなら、通信講座がおすすめ

KY活動は、職場内で実施するほかに、講習会に参加する方法もあります。

ただし、講習会に参加すると1日時間が取られてしまうため、仕事が忙しい方には通信講座がおすすめです。 通信講座では、現場出身の講師によるわかりやすい解説動画を視聴しながら勉強します。

動画の内容に沿ったテキストも付いているうえに、時間と場所を選ばず、いつでも勉強できるのが通信講座のメリットです。

通信講座では、KY活動の目的や効果だけではなく、KY活動の基本となる4ラウンド法ヒヤリ・ハットKYTなど各種KY手法についてもしっかり理解できるため、人材育成にも大いに役立つでしょう。

1人KY(危険予知活動・訓練)で、自分の身は自分で守る意識を

KY活動とは、周囲で想定される労働災害の対策を考え、作業前の指さし呼称で労働災害を防止する取り組みのことです。

グループでのKY活動だけではなく1人KYも行うことで、労働災害の原因となるヒューマンエラーの防止に加え、自分の身は自分で守るという意識が向上します。

1人KYは作業前、または作業内容が変わるタイミングで行います。指さし呼称する行動目標は、過去の事故事例やヒヤリハットのを参考にすると効果的です。

ただし、1人KYが形式的になるとKY活動の効果が薄れるため、KY活動自体が目的にならないよう、十分に注意してください。 なお、KY活動の理解を深めるには、通信講座での勉強がおすすめです。

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KY活動に初めて触れる方、講習会に参加する時間がない方などは、通信講座を上手に活用しましょう。

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