管工事施工管理技士

1級管工事施工管理技士は難易度が高い?第一次検定・第二次検定別の難易度

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1級管工事施工管理技士は、空調設備や給排水設備など、配管工事の施工管理に関わる高い技術と知識を持つ専門家として認められる国家資格です。

1級管工事施工管理技士は第一次検定と第二次検定に合格しなければ資格することができないため、難易度がどれくらいなのか、気になる方も多いのではないでしょうか?

こちらでは、第一次検定と第二次検定における、合格率と難易度について解説します。

1級管工事施工管理技士試験の合格率と難易度

1級管工事施工管理技士における、全体の合格率と難易度について見ていきましょう。

1級管工事施工管理技士の合格率

過去5年間における、第一次検定、第二次検定の合格率は次のとおりです。

年度第一次検定(学科)第二次検定(実地)
平成30年度33.2%52.7%
令和元年度52.1%52.7%
令和2年度35.0%61.1%
令和3年度24.0%73.3%
令和4年度42.9%57.0%

ご覧のとおり、第一次検定と第二次検定のそれぞれの合格率は、年度によって幅があるのが特徴的です。ただし、第二次検定の方が全体的な合格率は高めとなっています。

合格率と難易度の関係

1級管工事施工管理技士の合格率は比較的高く、国家試験の中でも比較的やさしい試験に入ります。かといって、誰でも解けるような簡単な試験ではありません。

そもそも、1級管工事施工管理技士の受験資格は、学歴や資格を問わないものの、一定の実務経験年数が求められます。

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そのため、管工事や施工管理の専門的な知識が必要になるうえに、出題範囲が広いため、合格に向けてしっかり対策することが大切です。

1級管工事施工管理技士の第一次検定・第二次検定の難易度

1級管工事施工管理技士の合格率は、国家試験では比較的高いといえます。しかし、実際の第一次検定と第二次検定は、どのくらいの難易度なのでしょうか?

仕事と勉強を両立する際の注意点を含め、資格取得を目指す方は把握しておきましょう。

第一次検定の難易度はそこまで高くない

第一次検定の科目は、管工事施工の知識、空調・衛生、設計図書、施工管理法、法規など、広範囲から出題されます。

第一次検定の合格率が30~50%前後とばらつきがあるのは、年度によって難易度が変わるためです。基本的に過去問と傾向が似ているため、過去問をくり返し解くことで合格率が高まります。

ただし、近年の傾向では、丸暗記では対応できない問題が増えつつあります。原則や原理などの基礎をしっかり理解したうえで、さまざまな知識を習得することが大切です。

また、働きながら資格取得を目指す場合は、スキマ時間などを活用して勉強時間をいかに確保できるかが合格の分かれ目です。

第一次検定の試験日は管工事の繁忙期でもある9月のため、管工事の繁忙期と重なり、十分な勉強時間がとれないケースも少なくありません。独学では勉強が進まない場合は、動画での勉強が可能な通信講座を利用するのもおすすめです。

第二次検定は添削が必要

第二次検定の合格率が高くなる要因は、「過去に2級を受験して要領を得ている」、「実務経験が豊富で書く内容に困らない」ことが考えられます。

ただし、新しい問題の出題や出題形式の変更など、年度によって難易度が変動するので注意が必要です。

また、第二次検定はテーマに沿って自分の工事経験を記述します。そのため、現場での実務経験が少ない方や文章が苦手な方にとってはたいへん難しく、独学で対策するには限界があります。

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採点につながる記述方法は、第三者の客観的な視点による添削が効果的です。そのため、添削が受けられる講習会に通う、管工事施工管理技士の通信講座を受けるなどして、より実践的な第二次検定対策を行いましょう。

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2級未取得でも、1級管工事施工管理技士に合格できる?

級の区分がある国家試験では、2級を合格しなければ1級を受験できないケースがよく見受けられます。

しかし、管工事施工管理技士に関しては、2級を取得していなくても、1級の受験資格を満たせば受験が可能です。

また、2級管工事施工管理技士を取得した場合は、それだけで一次試験の受験資格を満たします。一方、2級を持っていない場合、大学の指定学科卒業で3年以上、指定学科以外で4年6か月の実務経験年数があれば一次試験を受験できるのです。

1級を取得すると大規模な建築工事に携われるため転職で有利に働き、年収アップにつながってくるでしょう。実務経験年数が長い方は管工事の知識が豊富なので、いきなり1級からの受験でも合格の可能性は十分にありえます。

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建築系など指定学科を大学で学んだ方や、管工事の実務経験年数が長い方は、あえて1級から挑戦するのもよいでしょう。

ただし、大学の指定学科を卒業していない方などは、先に2級を受験してからの方が近道のケースもありますので、1級管工事施工管理技士の受験資格と自身の経歴を比較して検討してみましょう。

令和6年度より受験資格が変更

令和6年度実施の施工管理技士の試験より、受験資格が変更されました。1級管工事施工管理技士の受験資格は下記のとおりです。

1級管工事施工管理技士の受験資格(令和6年度以降)
第一次検定19歳以上(試験実施年度末時点)
第二次検定

1級第一次検定合格後
・一次合格後、特定実務経験を含む実務経験3年以上
・一次合格後、監理技術補佐の実務経験1年以上
・その他実務経験5年以上

2級第二次検定合格後
・実務経験5年以上(1級一次合格者に限る)
・特定実務経験1年以上を含む、実務経験3年以上(1級一次合格者に限る)

※ 上記の表中にある特定実務経験とは、請負金額4,500万円(建築一式工事は7,000万円)以上の建設工事において、監理技術者・主任技術者(当該業種の監理技術者資格者証を有する者に限る)の指導の下、または自ら監理技術者・主任技術者として行った経験のことを指します。

1級管工事施工管理技士の受験資格の大きな変更点として、第一次の受験資格が年齢制限のみになった点が挙げられます。これまでは実務経験が必要で、また必要年数も学歴で分けられていました。

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今回の改正により、第一次検定では大学生や専門学生の方でも在学中の受験が容易になるでしょう。

また第二次検定でも、以前まで学歴によって実務経験の必要年数が分けられていましたが、これらも撤廃されています。新制度では、1級の一次または2級の一次合格後の実務経験が求められます。

なお新制度への移行期間として、第二次検定に関しては令和10年度までは旧受験資格でも受験可能です。

1級管工事施工管理技士の難易度はあまり高くない

1級管工事施工管理技士の試験は、全体的に見ても難易度はそれほど高くないといえます。ただし、第一次検定は出題範囲が広いうえに、管工事の専門的な知識が求められます。

簡単だからと気を抜かず、過去問をしっかり勉強することが重要です。第二次検定は、実務経験が豊富で記述に困らないことが高い合格率の理由です。

管工事の実務経験年数が長いほど1級をとりやすいため、2級を受験せずに1級から挑戦することも1つの手です。

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1級管工事施工管理技士はキャリアアップに役立つ資格なので、管工事に長く携わる方は積極的に受験することをおすすめします。

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1級管工事施工管理技士の難易度まとめ

1級管工事施工管理技士の難易度は?

合格率から見ると、1級管工事施工管理技士の難易度は高くはありません。

とはいえ、第一次検定は出題範囲も広く、管工事の専門的知識が求められます。第二次検定は記述式回答の経験記述問題もあるので、決して油断をしないようにしましょう。

管工事施工管理技士はいきなり1級を受けることができる?

令和6年度の受験資格変更により、1級管工事施工管理技士は第一次検定は、試験実施年度に満19歳以上であれば誰でも受験が可能となりました。

なお第二次検定の受験に関しては、1級の第一次検定合格後に一定年数の実務経験が必要です。年数については、特定実務経験や監理技術補佐の経験により分かれています。

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