2級管工事施工管理技士は、冷暖房や換気、ガスなどの配管の設置工事において、施工管理ができる上位資格です。
こちらでは、2級管工事施工管理技士の受験を考えている方に向けて、試験内容と申し込み方法について解説します。
目次
2級管工事施工管理技士の試験内容
2級管工事施工管理技士は、これまで第一次検定(学科試験)と第二次検定(実地試験)に合格する必要があります。各試験の特徴や出題傾向など、試験内容の情報を一つひとつ見ていきましょう。
第一次検定の出題傾向
第一次検定の出題分類は「機械工学等・施工管理法・法規」の3分野があり、そこから以下の科目に分類されます。
分野 | 能力 |
---|---|
機械工学等 | 「知識」 (1)機械工学、衛生工学、電気工学、電気通信工学及び建築学に関する知識 (2)冷暖房、空気調和、給排水、衛生等の設備に関する知識 (3)設計図書に関する知識 |
施工管理法 | 「知識」 施工計画の作成方法及び工程管理、品質管理、安全管理等工事の施工の管理方法に関する知識 「能力」※新制度で追加される科目 施工の管理を的確に行うために必要な能力 |
法規 | 「知識」 建設工事の施工に必要な法令に関する知識 |
問題数および解答数は、以下のようになっています。
分野 | 出題数 | 必要解答数 |
---|---|---|
原論 | 4問 | 4問 |
電気工学 | 2問 | 2問 |
空調・衛生 | 17問 | 9問 |
建築学 | 5問 | 5問 |
設備 | 5問 | 5問 |
施工管理法 | 14問 | 12問 |
法規 | 10問 | 8問 |
上記のように一部選択問題がありますが、52問中40問の解答で問題ありません。
合格率60%以上、マークシート方式で実施されます。
管工事施工管理技士は科目ごとに合格基準点がある「足切り」がなく、「総得点の6割」で合格できるのが最大の特徴です。得意科目の数を増やし、そこで点数を稼げば合格できる可能性は十分あるでしょう。
そして、独学で試験対策を始める場合は、まずテキストで出題範囲を読み進めながら、用語の暗記や公式の理解などを行っていくのが基本です。
ある程度出題範囲を理解できた後は、問題集を繰り返し解くことも大切です。
第二次検定はすべて記述式
管工事施工管理技士の第二次検定は、すべて記述式で回答するという特徴があります。
以下の1~6問のうち4問を解答する形式です。
必須/選択 | 分野 | 出題区分 | |
---|---|---|---|
1 | 必須問題 | 設備全般 | 施工要領図の判読や訂正 |
2 | 選択問題 | 設備全般 | 空気調和設備における調整事項や留意点など |
3 | 設備全般 | 給排水設備における調整事項や留意点など | |
4 | 選択問題 | 工程管理 | 工程管理におけるバーチャート作成 |
5 | 法規 | 建設現場の安全管理や施工などに関する法規 | |
6 | 必須問題 | 施工経験記述 | 管工事の実務経験を、出題されるテーマをもとに記述する |
1~5問目では留意点の記述、用語の穴埋め、バーチャート工程表の作成などが出題されます。これらは傾向が大きく変わらないため、過去問で対策することが可能です。
そして、第二次検定最大の難関は、必須問題の最後にある「経験記述」と、新たに追加される主任技術者に必要な知識と応用能力でしょう。
工程管理や品質管理、安全管理など、施工管理に関するテーマに合わせ、実際に携わった工事で何を重要と考え、どんな措置や対策をしたかという点をまとめます。
経験記述は独学での対策は難しいといえます。そのため、通信講座の添削を受けるのがおすすめです。
2級管工事施工管理技術検定の申し込み方法
続いては、試験を受験するにあたり、知っておくべき受験資格と申し込み方法について紹介します。
2級管工事施工管理技士の試験に関する受験資格
2級管工事施工管理技術検定の受検資格は、最終学歴と学科、管工事の実務経験年数で異なります。ただし、受験する試験ごとに受験資格が定められていますので確認が必要です。
ここでは、第一次検定(旧学科試験)・第二次検定(旧実地試験)を同時受験する場合の受験資格をご紹介します。
第一次検定を受験する場合は、試験実施年度に満17歳以上となる方であれば申し込みが可能です。
第二次検定の受験資格は、以下の通りです。
学歴 | 実務経験年数 | |
---|---|---|
指定学科卒業 | 指定学科以外卒業 | |
大学卒業者 専門学校卒業者(「高度専門士」に限る) | 1年以上 | 1年6ヶ月以上 |
短期大学卒業者 高等専門学校卒業者 専門学校卒業者(「専門士」に限る) | 2年以上 | 3年以上 |
高等学校卒業者 中等教育学校卒業者 専門学校卒業者(「高度専門士「専門士」を除く」) | 3年以上 | 4年6ヶ月以上 |
その他 | 8年以上 |
第一次検定のみ、第二次検定のみを受験する場合は、上記とは受験資格が異なるため、必ず全国建設研修センターのサイトで受験資格を確認しましょう。
2級管工事施工管理技士試験の仕組み
第一次検定には前期(6月)と後期(11月)があり、第二次検定は後期のみ行われます。実務経験を問わない第一次検定を先に合格しておき、実務経験を積んでから第二次検定を受験することも可能です。
受験願書は、全国建設研修センター、地域づくり協会などで購入できます。2級の願書は「第一次検定・第二次検定」、「第一次検定のみ(前期)」、「第一次検定のみ(後期)」、「第二次検定のみ」の4種類に分かれているので、間違えないよう注意が必要です。
願書のほかに必要な書類は、住民票、受験手数料の振替払込受付証明書、卒業証明書(実務経験8年以上・技能検定合格者は不要)、6か月以内撮影の証明写真です。また、実務経験がある方は、実務経験証明書を作成し、願書と一緒に提出する必要があります。実務経験証明書は、職場から発行されます。
願書の提出方法は、簡易書留による郵送です。締切日以降に到着した場合、どんな理由や事情があっても受理されないので注意しましょう。
再受験の場合は、インターネット申込も可能なので、以前の受験実績を確認しておくのも大切です。
実務経験と認められる業務とは?
受験資格を満たす管工事施工管理の実務経験は、以下の工事内容があげられます。
(1) | 受注者(請負人)として施工を指揮・監督(工程管理、品質管理、安全管理等含む) |
---|---|
(2) | 設計者等による工事監理の経験(補助者としての経験も含む) |
(3) | 発注者側における現場監督技術者等としての経験(補助者も含む) |
たとえば、冷暖房、冷凍冷蔵、空気調和、換気、給排水・給湯、浄化槽の設置、配管などの設備工事、都市ガス・プロパンガス・液化ガスなどのガス管、敷地内の下水道などの配管工事も実務経験として認められる工事です。
一方で、水路の土木工事、敷地外の下水道配管、電気や電話、通信などの配管工事は、実務経験として認められません。また、工事内容の条件を満たしていても、工事業務ではない事務作業、施工管理を含まない単純作業、アルバイト作業員は認められませんので注意しましょう。
まとめ
2級管工事施工管理技士の第一次検定の特徴は?
第一次検定は、科目数の多さと範囲の広さが最大の特徴です。
ただし、足切り点がありません。総得点の6割以上の正答率で合格できるため、得意科目を1つでも多くするのが効率的な勉強法といえます。
2級管工事施工管理技士の第二次検定の特徴は?
第二次検定はすべて記述式で解答するため、過去問だけで対策をするのは限界があります。
自身の実務経験をまとめる経験記述は、講習会や通信講座を受講し、添削してもらうのが効果的です。
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