建設現場の作業員に指示を出す職長になるためには、職長教育(職長・安全衛生責任者教育)という講習が義務付けられています。
職長教育とはどのようなカリキュラムなのか、また、試験はあるのか気になる方もいるはずです。
こちらでは、職長の基礎知識、職長教育の受講内容や受講方法について解説します。
目次
職長教育に試験や受講資格はない
職長教育はあくまでも安全衛生教育にあたるため、資格試験とは異なります。
そのため、職長教育は講習を受けることが前提で、講習の最後に試験(テスト)が課されることはありません。
また受講資格も特にありません。実務経験や年齢制限等もないので、誰でも受講できます。
次のセクション以降を参考にして、職長教育の概要を確認しつつ講習の詳細についても確認していきましょう。
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職長教育とは?
職長の職務や役割などの基礎知識を踏まえ、職長教育の目的と義務について見ていきましょう。
職長とはどんな仕事?
職長とは、事業者と作業者の中間に立つ、建設現場における責任者的な存在です。
作業員の安全を確保することが第一の職務で、安全に配慮した指示を出す、変化する現場の状況の監視や監督、労働災害の防止、作業者の教育や指導、および是正といった幅広い業務が求められます。
つまり、職長は現場の安全衛生面において、重要な役割を果たすキーマンといえる存在です。
職長になるには職長教育の受講が義務
職長に昇進したからといって、すぐに現場に入ることはできません。職長として働くためには、職長教育を受講する義務が労働安全衛生法で定められているからです。
職長教育とは、作業員の教育、指導の方法や心構え、安全衛生を守るための知識を身に付けることが目的です。
もしも職長教育を受けないまま現場で指導、指揮をした場合、労働基準監督署から是正勧告を受ける可能性があります。
なお、令和5年(2023年)4月1日より、法改正により職長教育を受講する必要のある対象業種が増えました。具体的には、食料品製造業(うまみ調味料製造業及び動植物油脂製造業を除く。)、新聞業、出版業、製本業および印刷物加工業といった業種です。
上記のような対象業種で職長として従事する場合のある方は、必ず職長教育を受講しましょう。
職長教育のカリキュラムと受講方法
職長教育で受講するカリキュラムと、代表的な受講方法は次のとおりです。職長として仕事するために欠かせないことなので、次の内容を事前にチェックしておきましょう。
職長教育の受講内容
職長教育では、以下の内容を受講します。各講習には講習時間が法令で定められており、この法定時間以上の講習を行う必要があります。
講習内容 | 詳細 | 講習時間 |
---|---|---|
作業方法の決定および労働者の配置の方法 | 効率的な作業をするために必要な作業の手順、作業員の能力や資格を考慮した適正な人員配置を学びます。 | 2時間 |
労働者に対する指導および教育の方法、作業中の監督および指導の方法 | 作業員に対し正しい作業方法を適切に監督、指示する方法や、部下との接し方、育成スキル、人間関係の築き方など、作業員や部下への対応に関する内容です。 | 2.5時間 |
危険性または有害性などの調査、その結果に基づき講ずる措置、設備や作業などの具体的な改善方法 | 現場におけるリスクや危険性を察知し、適切な対策を身に付けます。労働災害の原因や予防法、安全衛生面に関わる点検方法なども学びます。 | 4時間 |
異常時、災害発生時における措置 | 何らかの異常や労働災害が発生した際、適切な初動対応や救命措置など、万が一の事態の対応方法や措置を学びます。 | 1.5時間 |
その他、現場監督として行うべき労働災害防止活動に関すること | 作業員の安全への意識向上を促す、安全衛生面を高める点検の方法といった内容です。 | 2時間 |
合計 | 12時間 |
安全衛生責任者教育との違い
安全衛生責任者は、統括安全衛生責任者と協力をして現場における安全の責任を負う立場です。そして、安全衛生責任者になるためには、安全衛生責任者教育を受講する必要があります。
実は、安全衛生責任者教育で学ぶ内容は職長教育とほとんど同じです。12時間の職長教育に2時間の講習内容が追加されます。つまり、講義時間としては14時間になります。詳細は下記をご覧ください。
講習内容 | 詳細 | 講習時間 |
---|---|---|
職長教育 | 職長教育と同内容です。 | 12時間 |
安全衛生責任者の職務等 | 連絡や調整といった安全衛生責任者の職務を理解し、労働災害を起こさないための対策などを学びます。 | 1時間 |
統括安全衛生管理の進め方 | 統括安全衛生責任者との連絡調整方法や、連絡を受けた後の各現場関係者との情報共有方法などを学びます。 | 1時間 |
合計 | 14時間 |
職長教育の受講方法
職長教育を受講する場合、全国各地の労基連や建築関係の各協会などの機関や団体で開催される職長教育の講習会、また自社に講師を呼んで講習を行う出張講習形式での受講、そしてWeb講座で受講するといった3つの方法があります。
それぞれ特徴が異なるので、自分が受けやすい方法を選びましょう。受講方法については、次のとおりです。
受講方法 | 詳細 | 特徴 |
---|---|---|
講習会での受講 | 各都道府県に支部がある労働基準協会や建設協会等で受講する方法 | ・基本的には2日間の受講 ・事前予約する必要がある |
出張講習 | 自社に講師を呼んで、自社内などで従業員に対して講義を行う方法 | ・大人数での受講に向いている ・受講者が少ない場合は実施できない場合がある |
Web講座での受講 | インターネット講座で動画を視聴し、テキストで勉強する方法 | ・場所や時間に制限されず、受講可能 ・インターネットに接続できる環境が必要 |
おすすめの受講方法はWeb講座
3つの受講方法を紹介しましたが、1番のおすすめはWeb講座です。
Web講座はインターネットが必要になりますが、職長教育の講習会は事前予約が必要で、もし定員になっている場合は参加することができません。また講習会は毎日開催されているわけではないので、自分の予定と講習会の実施日が必ずしも合うとは限りません。
SATの職長教育講座であれば、事前に収録された講義映像を見て学習するため、24時間265日いつでも学習をすることができます。映像はPCだけではなく、スマートフォンやタブレット端末からでも視聴することができます。もう一度聞きたいところがあれば映像を戻して再度視聴することもできます。
また、職長教育は長時間の講習となりますが、一旦再生を止めて別の機会に続きから再生することもできます。そのため、忙しい方でも気軽に受講を進めることができ、実際の受講者からも好評です。
さまざまな受講方法がありますが、Web講座が最も効率よく受講することができるのでおすすめです。
職長教育は現場の安全衛生のために必須
職長は現場における安全衛生を保つうえで重要な役割を果たすため、職長教育で必要な知識を身に付けることが大切です。
職長教育では、作業方法から作業員への指導方法や関係の築き方、労働災害防止対策など、あらゆる側面の知識を学びます。
講習会を受講する方法もありますが、Web講座なら空いた時間に受講でき、複数回見直すことでより理解度が深まります。
日常業務が忙しい方や、職長として知識をしっかり習得したい方は、Web講座の受講を検討してみてはいかがでしょうか。
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WEBでいつでもどこでも受講可能!
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職長の受講義務や受講方法について確認しよう
職長に試験はある?
職長教育は、安全衛生教育に該当するので資格試験と異なります。 講習を受けることが前提なので、講習の最後に終了試験が実施されることもありません。
ただし、職長教育は作業現場を指揮監督するために必要な能力を身につけるための講習です。 そのため、修了試験の有無に関係なく講習は集中して取り組み、労働現場の安全確保に役立てることが大切です。
職長教育に受講義務は?
職長教育は、労働安全衛生法にて職長に対し実施が義務付けられています。もし未受講者に従事させた場合は罰則制度の適用もあるため、労働現場の安全を確保するためにも対象者は必ず受講が必要です。
また、令和5年(2023年)4月1日の法改正により、以下の業種も受講対象となりした。
・食料品製造業(うまみ調味料製造業及び動植物油脂製造業を除く。)
・新聞業、出版業、製本業および印刷物加工業
職長教育の受講方法は?
職長教育の受講方法は、主に次の3つです。
・講習会での受講
・出張講習
・Web講座で受講する
中でも時間や場所を選ばずに受講できるWeb講座がおすすめです。 会場に足を運んだり講師のスケジュールにあわせて受講する必要がありません。