低圧電気作業主任者特別教育

低圧電気取扱業務特別教育が必要な作業範囲はどこまで?

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低圧電気関連業務に携わる仕事の中には、低圧電気取扱業務特別教育の受講が労働安全衛生法により、義務付けられているものがあります。
しかし、どこまでの作業範囲が特別教育の対象となるのか不明確な部分が多いと感じることがあるでしょう。

そこで、低圧電気取扱業務特別教育が必要な範囲、具体的なカリキュラム、講習の内容について詳しく解説していきます。

低圧電気取扱業務特別教育とはどんな講習?

低圧電気は工場や職場などで取り扱う機会が多く、感電災害による死亡事例が発生しています。一般的に高圧電気のほうが低圧電気より危険性が高いので死亡事例が多いのではと感じますが、実際は取り扱う機会が多い低圧電気の死亡事例が増加しています。

過去の死亡事例の多くは、基本的な安全知識の欠如が原因とした事例が見受けられます。このような観点から低圧電気取扱業務は、労働安全衛生規則により「危険又は有害な業務」に指定されています。

たとえ経済産業省の定める電気工事士の資格を保持していたとしても、安全確保・事故防止を考慮して厚生労働省が定める特別教育を修了している必要があります。電気工事士と低圧電気取扱業務特別教育では法の趣旨がまったく異なるという点に注意が必要です。

低圧電気取扱業務特別教育が必要な作業の範囲

低圧電気取扱業務特別教育が、必要な作業範囲はどのようなものがあるのでしょうか。
労働安全衛生法に定められている低圧電気関連業務に従事されている方が対象となり、代表的な2つの業務として、「充電電路の敷設もしくは修理の業務」、「充電部分の露出した開閉器の操作の業務」が対象となります。これに加えて、感電の恐れがあると判断した場合は特別教育の受講が必要となります。

充電電路の敷設もしくは修理

充電電路とは活線状態にあり、触れると感電する状態を指します。この状態で絶縁テープを巻くなどして修理が必要な場合やブレーカーを入切する場合、特別教育が必要です。
なお、活線状態ですので停電している場合は対象とはなりません。
また、検電や電流・電圧の測定も敷設や修理の業務対象外となります。

特別教育が必要ではない作業

電気自動車の整備業務は別の「電気自動車等の整備業務に係る特別教育(7時間)」がありますので、対象外となります。
また、低圧ではない高圧・特別高圧電気取扱いは別の特別教育を修了する必要があります
低圧とは直流で750V以下、交流で600V以下の電圧が対象となります。

単に蛍光灯を交換するという作業には、特別教育は不要です。

低圧電気に絡んだ業務内容で特別教育に該当するかどうか不明な場合が多々あることでしょう。そのようなときは最寄りの労働基準監督署、もしくは労働局へご確認いただきますようお願いいたします。

低圧電気取扱業務特別教育の概要

受講内容

低圧電気取扱業務特別教育を受講する前に、まずどんなカリキュラムがあるのか把握しておきましょう。特別教育で学ぶ内容は労働安全衛生法により、定められています。
各講習内容と時間について以下の表にまとめてみました。

学科講習内容 時間
低圧の電気に関する基礎知識 1時間
低圧の電気設備に関する基礎知識 2時間
低圧用の安全作業用具に関する基礎知識 1時間
低圧の活線作業及び活線近接作業の方法 2時間
関係法令 1時間

学科は合計で7時間となります。主に低圧電気に関する基本的な知識を学習します。安全な作業を行うためには基礎知識が一番重要ですので、しっかりと学びましょう。

講習機関にて実技講習を受講する場合は、対象の業務によって2通りの講習内容があります。

まず、「充電部が露出している開閉器の操作方法」についてのみの1時間講習。もう1つは、「充電電路の敷設もしくは修理の業務」も含めた7時間講習があります。実技は事前に各事業所で行うことができるため、1時間講習になる場合と7時間講習になる場合があります。

受講料金

受講料は実技講習の1時間コースを受講するか7時間コースを受講するかによりも違いますし、受講する講習機関によりそれぞれ異なってきます。学科のみであれば約9,000円から10,500円程度、実技を含める場合はその2倍ほどと考えておきましょう。
また、受講料金に教材費が含まれていない場合もあります。事前に各講習機関のホームページで確認できるので申込みの際にはお気を付けください。

特別教育を行わなかった場合の罰則

特別教育を受けなければならない従業員が教育を受けていなかった場合は、労働安全衛生法に基づいて、事業者に対して罰則が与えられます。罰則は6ヶ月以下の懲役又は50万円以下の罰金となります。

命に関わる大切な教育ですので、対象の業務をする場合は必ず受講しましょう。

まとめ

生活に身近な低圧電気ですが、知識については普段あまり学ぶ機会はないと思います。電気工事士の資格を保有されている方でも、業務が該当する場合は低圧電気取扱業務特別教育の受講が必要です。
自分が従事している作業が低圧電気取扱い作業に該当するのかどうか、今一度確認されてみてはいかがでしょうか。
事故防止のためにも、低圧電気を取扱う作業者は特別教育を受けるように心掛けましょう。

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