フルハーネス型墜落制止用器具特別教育

フルハーネス特別教育の対象が分からない!よくある質問まとめ

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「フルハーネス特別教育の対象者の条件が複雑でわかりにくい…」
「自分の業務はフルハーネス特別教育を受ける必要があるの?」

フルハーネス特別教育(フルハーネス型墜落制止用器具取扱特別教育)について、このような疑問や不満を持っている方は、少なくありません。

この記事では、フルハーネス特別教育の対象について詳しく解説し、特別教育に対してよくある質問をまとめました。

わからないからと言ってうやむやにしてしまっていると、違法になるケースも多々あります。

複雑でわかりにくい条件を簡単に解説しているので、これを機会に理解し、安心して業務にあたれるようにしましょう。

フルハーネスの義務化について

平成30年に法律が改正され、規定の高さ以上での業務においては、フルハーネス型安全帯の装着が義務付けられています。

これは、以前のU字吊り型安全帯や胴ベルト型安全帯での落下事故の際にベルトが緩んで体が抜けることの防止や、胸部や腹部などの身体的なダメージがフルハーネス型安全帯のほうが軽度であるためです。

規定の6.75m(建設業では5m)以上の場所では、フルハーネス型安全帯の使用が義務付けられているため、作業に従事する際にはフルハーネス型安全帯についての必要な知識を身に付けておきましょう。

ここで1つ注意すべき点は、「規定の高さ未満の作業時においてフルハーネス型安全帯が推奨されていないわけではない」ということです。

高さ2m以上の作業床等のない高所作業では、フルハーネス型安全帯の着用が原則として定められていますが、着用者が地面に到達する恐れがある場合は胴ベルト型安全帯を着用できます。

着用時のメリットとしてフルハーネス型安全帯の着用が1番大きいことからも、規定の高さ未満での作業における使用方法が現在におけるフルハーネス型安全帯の課題の1つとも言えるでしょう。

では、フルハーネス特別教育の対象者はどういった方になるのでしょうか?
次のセクションでは、フルハーネス特別教育の対象者について解説します。

フルハーネス特別教育の対象者はどんな人?

「安衛則第36条第41号」に定められている対象業務に該当する人がフルハーネス特別教育の対象者です。

安衛則第36条第41号には「高さ2m以上の箇所であって作業床を設けることが困難なところにおいて、墜落制止用器具のうちフルハーネス型のものを用いて行う作業に係る業務」と規定されています。

具体的な作業内容は下記のとおりです。

No. フルハーネス型安全帯の着用が必要な業務
1 高さが2m以上の箇所であり、作業床を設けることが困難なところにおいて、フルハーネス型を用いておこなう作業
2 一連の作業の過程において一部、作業床を設けることが困難な箇所があり、フルハーネス型を使用する作業

上記がフルハーネス型安全帯の対象業務です。
さらに具体的な作業内容を見ていきましょう。

No. 具体的な作業内容
1 送電線架線作業、柱上での作業(電気、通信柱など)、木造家屋など、低層住宅における作業
2 建築鉄骨や鉄塔の組み立て・解体・変更作業・屋根面を作業床とみなされない急勾配(勾配6/10以上)での作業
3 滑りやすい材料の屋根下地であり、屋根足場を設けることができない屋根上作業
4 足場の組立て・解体・変更作業において、つり棚足場の足場板の設置・撤去などの作業
5 スレート屋根上作業で踏み抜きによる墜落防止対策のために、歩み板を設置・撤去する作業

注意すべき点は、作業の全てが特別教育の対象となる場合もあれば、作業過程の一部が対象となる場合もあるというところです。

その他、フルハーネス特別教育を対象とした疑問がある方は次項を参考にしてください。

フルハーネス特別教育の対象についてよくある疑問

対象となる条件について説明されただけでは、自分の業務が条件に当てはまるかわからないという方もいるでしょう。

そこで、フルハーネス特別教育の対象についてよくある疑問と回答を以下にてまとめました。

どのような場合にフルハーネス型が必要なのか?

原則は、「高さ2m以上の作業床等のない高所作業ではフルハーネス型を着用すること」です。

ただし、ガイドラインによると一般的な建設作業では5m以上、その他の作業では6.75m以上を超える作業において、フルハーネス型の着用が義務付けられています。

山林斜面の立木調査業務でフルハーネス型を使用する場合は?

2m以上の高さで転落・墜落をする可能性があり、フルハーネス型を使用する場合は特別教育が必要です。

なお、のり面等で親綱を使用して行う「ロープ高所作業」に当てはまる業務は、フルハーネス特別教育ではなく「安衛則第36条第40号のロープ高所作業」にかかる特別教育を実施しなければいけません。

フルハーネス型を使用することがある車体のドライバーは?

「作業床を設けることが困難なところにおいて堕落制止用器具のうちフルハーネス型の物を用いて行う作業に係る業務」という規定があります。

フルハーネス型を使用する車体のドライバーは、この規定により特別教育が必要かどうかを判断しましょう。

なお、「作業床」と見なされるのは幅40cm以上の足場です。
貨物車の荷台部分等は「作業床」とみなされます。

現在使用しているフルハーネス型・胴ベルト型の使用期限は?

2022年1月1日までと決められています。
メーカーが出している耐用期間はロープ部分で2年、その他の部分で3年です。

耐用期間内であっても廃棄基準に達している場合は使用できませんのでご注意ください。

高所作業車のバケット・バスケット・デッキ内は作業床として認められるのか?

労働局は、「認められる」と判断しているようです。
ただし、下記の場合はフルハーネス特別教育の受講が望ましいとも示しています。

・6.75mを超える作業(高所作業車の能力が6.75mを超える能力の作業車)でフルハーネス型を使用し、初めてフルハーネスを着用する場合

自己の判断だけでなく、労働局や法規を基準にしましょう。

実技の詳しい内容を知りたい

実技につきましては、「墜落制止用器具の使用方法」や「墜落制止用器具の保守点検」について1.5時間のカリキュラムを実施します。

具体的には、「墜落制止用器具のフルハーネス型の装着の方法」「ランヤードの取付け設備等への取付け方法」「点検・整備の方法」などが実技の実施内容です。

法的にはいつから実施されるの?

実施(施行)は、平成31年2月1日からです。
告示が平成30年6月22日となっているため、間違えないように認識しておきましょう。

ただし、特別教育については施行日前に実施した場合も有効と認められます。
そのため、各講習機関・団体等で施行日以前に講習会が実施されていたところもあるようです。

作業床がある場合は特別教育を受講しなくてよい

作業時に足場上で作業をするほとんどの方は「フルハーネス型安全帯の特別教育」を受講する必要はありません。

さらに端的に説明すると、手すりがなくて墜落の危険があった場合でも、作業床がある場所で作業する方は受講が不要です。

ちなみに、フルハーネス型安全帯の特別教育が必要となるのは、「作業床を設けるのが実質的に不可能であり、フルハーネス型安全帯を着用して作業する方」と定められています。

上記の特別教育の対象者については、旧規定に示されている「安全帯の使用義務範囲」と混同している方が多く見受けられるので、注意しておきましょう。

まとめ

この記事では、フルハーネス特別教育の対象について詳しく解説してきました。
不安な点や疑問の解消になりましたら幸いです。

特別教育の対象は、細かく区切られています。
一連の作業全てが該当の場合もあれば、一部の作業にて、限定的に対象の場合もあります。

対象者となる方は、特別教育が義務付けられていますので、わからないまま放置してしまうことのないようにしましょう。

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