QC検定

QC七つ道具は数値データ、新QC七つ道具は言語データ、これらの違いを解説!

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品質管理の知識や手法、能力を問うQC検定では、「QC七つ道具・新QC七つ道具」の問題が出題されます。

QC七つ道具・新QC七つ道具とは、品質に関わるデータを分析・整理して、問題の特定や解決に役立てるために用いる手法のことです。

そこで今回は、QC検定とQC活動の概要のほか、QC七つ道具・新QC七つ道具の種類と用途、2つの違い、またQC検定の勉強方法などについて解説していきます。

QC検定とは?

QC検定の概要

QC検定は、品質管理の知識や手法、改善能力などを問う検定試験です。品質管理の知識や能力、仕事で実施する品質管理の内容により1級~4級のレベルがあります。

品質管理は全業種で行なわれており、仕事をするうえで役立つ知識です。
品質管理に携わる仕事をしている方から高校生や大学生まで、幅広い層がQC検定を受検しています。

【QC検定】QC七つ道具とは?

それでは、QC七つ道具、新QC七つ道具の種類、用途について解説します。

QC七つ道具の概要と2つの違い

QC七つ道具は、製造工程や品質などの数値データの整理や分析に使用するものです。

単純に数値データを収集しただけでは問題を特定できないため、QC七つ道具によるデータ整理、相関関係の分析により問題の要因を可視化します。

一方の新QC七つ道具は、データ化、数値化できない特性や要因を「言語データ」として整理できるものです。

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数値データを扱うQC七つ道具は製造現場で活用されるのに対し、新QC7つ道具は言語データを扱うため、製造現場以外の企画や営業、接客業、小売業、飲食業などの業種で活用されています。

QC七つ道具の種類と用途

QC七つ道具の種類と概要、用途をそれぞれ詳しく解説します。

パレート図

パレート図とは、項目別に分けたデータの数値が大きい順に並べた棒グラフと、項目別データの累積比率の折れ線グラフが2つ合わさった図です。

累積比率とは、各項目のデータを累積数の合計で割った数値のことです。パレート図により、問題の大きさや影響の度合い、各項目の重要度が把握できます。

ヒストグラム

ヒストグラムとは、データを一定範囲で区切り、各範囲に該当する数値を棒グラフにしたものです。グラフの形状により、データの分布、ピーク値、ばらつきが把握でき、工程上の問題を絞り込むことができます。

散布図

散布図とは、1つの事象に対する2つのデータを、XY軸上に点で表した図のことです。データを点の集合で表すことで、2つの項目の相関関係、特性と要因の関係を把握できます。

散布図の分布形状は、右上がりの「正の相関」、右下がり「負の相関」、XYの増減に法則性がない「無相関」に分類されます。分布形状により、要因と結果の相関関係の把握が可能です。

管理図

管理図とは、工程や品質などの管理状況を把握できる折れ線グラフのことです。

目標値となる中心線(CL)の上下に、上方管理限界線(UCL)、下方管理線(LCL)があり、データを時系列に配置します。

上限値と下限値の範囲を超えると管理外れとし、管理が必要な範囲を把握できます。問題の原因の発見と改善に加え、原因が対策可能なものか、偶発的なものかを分類することも可能です。

グラフ

グラフは文字通り、折れ線や棒、円などのグラフのことです。

グラフはデータを視覚的に表せるため、数値の比較や変化を把握することに役立ちます。QC七つ道具では、用途によって以下のようにグラフを使い分けます。

No.QC七つ道具のグラフの用途
1折れ線グラフ変動を見る
2棒グラフ 数量などを比較する
3円グラフ比率を見る
4帯グラフ比率を比較する
5レーダーチャートバランスを見る

特性要因図

特性要因図とは、特性(結果)に至った要因が、特性の変化にどう作用したかを可視化した図のことです。図の見た目が魚の骨に似ているため、フィッシュボーン図とも呼ばれます。

特性(結果)に至った要因を斜めの矢印をもとに記載し、大きな要因ごとに関連する要因を整理していきます。重要な要因に絞り込むことで、特性(結果)に至った原因の仮説を立てることが可能です。

チェックシート

チェックシートとは、点検、調査、確認などのデータを収集、整理するものです。点検用やエラーや不良の記録用など、用途と目的に合ったチェックシートを用意する必要があります。

新QC七つ道具の種類と用途

新QC七つ道具の種類と概要、用途を紹介します。

親和図法

親和図法とは、問題の要因となる言語データを、親和性の高いグループに分けて整理するものです。親和性(関連性)の高い要因を整理することで、問題の構造が把握でき、今後の課題が明確になります。

なお、言語データはミーティングやアンケートなどで収集したものを用います。言語データのカードを作ってグループ化する際には、言語の解釈に偏りが起きないよう、複数人で図や文章化するのがポイントです。

連関図法

連関図法とは、問題が複雑で解決が困難な場合に、因果関係から要因を絞り込む手法のことです。原因と結果、目的と手段が絡む問題には、連関図法が役立ちます。

問題(課題)を中心に置き、考えられる要因を1次~3次の順に周辺に配置します。要因と要因、要因と課題を矢印でつなぐことで、要因の因果関係を把握することが可能です。

系統図法

系統図法とは、目的達成のために必要な手段と方法をツリー状に配置し、最適な手段を導き出す手法のことです。目的達成のための手段を目的と考え、手段を考える作業をくり返し行います。

達成目標に対し、異なる視点の1次手段を検討し、さらに複数の2次手段を検討します。同じ要領で、3次、4次と検討を重ねることが一般的です。系統図を作成した後、目的から逆行する形で内容を見直します。

マトリックス図法

マトリックス図法とは、検討する2つの要素を表の列と行に配置し、関連度を交差させて問題解決する手法です。要素の関係の整理や、俯瞰の視点で結論を導き出すことができます。

また、統計図法で展開した手段の重要度、評価、役割分担などを決める際にも、マトリックス図法が用いられます。マトリックス図法は基本のL型のほかに、T型、X型、Y型などの種類があります。

アローダイアグラム法

アローダイアグラム法とは、計画を進める作業手順を、矢印と結合点で結ぶネットワーク図のことです。

作業同士を線で結び、順序関係を明確にすることで、作業日程の計画、管理に役立ちます。作業の全体像が把握できるため、工程の問題点、進捗の遅れの許容範囲、期間の短縮の検討なども可能です。

PDPC法

PDPC法とは、目的達成までの障害や不測の事態を予測し、問題が起きても目標達成できる代替案をあらかじめ明確にするものです。

PDPC法は「Process Decision Program Chart」の略で、日本語で「過程決定計画図」と訳されます。 PDPC法では出発からゴールまでのプロセスを、記号や言語データなどを組み合わせたチャートで表します。

出発点からゴールまでのルートを決め、想定される障害を検討し、並行ルートから最終的にゴールを目指すというものです。

マトリックスデータ解析法

マトリックスデータ解析法とは、2つ以上の数値データを解析し、問題解決や問題の整理を行なうものです。

言語データを扱う新QC七つ道具で唯一定量データを使う方法で、QC七つ道具にある散布図を活用します。 マトリックス形式で収集・整理したデータから、データ相関の有無、強弱(尺度)が含まれるデータの定量的解釈など、個々の要素の傾向を数値化できます。

解析方法は多変量解析の「主成分分析」を行い、データのばらつき(分散)が大きい「主成分軸」によりデータの傾向を確認することが可能です。

QC検定の勉強方法

自慢のSAT教材の内容をぜひご確認ください。

QC検定でQC七つ道具が出題されるのは、QC活動の理解や手法などが問われる「3級以上」です。

3級ではQC七つ道具の作り方や使い方の理解を問われます。

そして、2級はQC七つ道具だけではなく、新QC七つ道具を含む統計的な手法で品質管理を実践できるレベルが求められます。

QC検定におけるQC七つ道具や新QC七つ道具の勉強する方法はいろいろありますが、専用テキストと動画で継続しやすい通信講座がおすすめです。

QC七つ道具を理解するには、それぞれの手法において視覚的にデータを分析、整理する必要があるため、テキストのわかりやすさがカギを握ります。

そのため、SATのテキストではフルカラーを採用し、グラフや図が見やすく、本質を理解しやすいよう工夫しています。

また、講義の動画はテキストに沿った内容であるため、通勤時間や休憩中などのスキマ時間を有効に使えます。

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仕事や学業とQC検定対策を両立したい方は、通信講座のQC検定講座を活用しましょう。

QC七つ道具を用いるQC検定の勉強は、通信講座がおすすめ

QC活動に必要なQC七つ道具・新QC七つ道具は、数値のデータ、言語データという違いがあります。QC七つ道具は製造現場が中心で、新QC七つ道具は問題の数値化が困難な接客業や飲食業などに適した手法です。

QC検定では3級以上でQC七つ道具が出題されるため、道具の種類と用途を覚える必要があります。QC七つ道具に多い図やグラフは、視覚的に理解しやすいフルカラーテキストが最適です。

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通信講座はテキストに加えて動画でも勉強でき、さらに時間と場所を選ばずに勉強できるメリットもあります。仕事や学業に忙しい方、QC七つ道具をしっかり理解したい方は、通信講座を上手に活用しましょう。

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