技術士

技術士の人気部門は?受験者の多い部門ベスト5を紹介!

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技術士とは、高度な専門知識と技術を有し、公正かつ適切な判断力と実践力を備えた技術者として、社会の発展に寄与することを目的とした国家資格です。

技術士には21の部門に分かれていますが、最も人気のある部門はどこなのでしょうか。今回は、技術士の第一次試験の受験者数をもとに、人気部門のベスト5を紹介します。また技術士になるまでの道のりについても解説しています。

技術士の資格と部門一覧

そもそも技術士とはどういう資格なのか、どのような部門があるのか解説します。

技術士とは

技術士は、科学技術の応用面に携わる技術者に与えられる国家資格です。 科学技術に関する高度な知識と応用能力、優れた技術が認められた技術者のことを言います。

また、第一次試験の合格者や合格に相当すると認められた者で登録を受けた技術者を「技術士補」、第二次試験に合格した者で、所定の登録を行なった技術者が「技術士」と呼ばれています。

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技術士の資格を有することで技術業務からコンサルティング業務まで幅広い職に従事できるため、情報を集めておきましょう。

技術士にはさまざまな部門がある

技術士とひとことに言っても、部門はさまざまです。 具体的には21の分野の部門があり、同じ技術士でも専門分野は人それぞれということです。

試験内容も部門によって異なります。具体的には、以下のような部門があります。

技術士の21部門
機械部門船舶、海洋部門航空、宇宙部門
電気電子部門化学部門繊維部門
金属部門資源工学部門建設部門
上下水道部門衛生工学部門農業部門
森林部門水産部門経営工学部門
情報工学部門応用理学部門生物工学部門
環境部門原子力、放射線部門総合技術監理部門

技術士の各部門の受験者数と人気の部門は?

多くの部門のある技術士ですが、部門により受験者数にはかなりの差があります。ここでは令和4年度に実施された技術士第一次試験の受験データから人気の部門を見ていきましょう。

部門名受験申込者数受験者数合格者数合格率
1.機械部門2,402人1,710人723人42.3%
2.船舶・海洋部門34人19人 9人47.4%
3.航空・宇宙部門60人39人22人56.4%
4.電気電子部門2,059人1,430人522人36.5%
5.化学部門256人194人107人55.2%
6.繊維部門49人41人22人53.7%
7.金属部門152人115人41人35.7%
8.資源工学部門25人17人14人82.4%
9.建設部門12,111人8,888人3,661人41.2%
10.上下水道部門1,540人1,150人471人41%
11.衛生工学部門438人296人150人50.7%
12.農業部門906人707人304人43%
13.森林部門343人241人91人37.8%
14.水産部門124人93人30人32.3%
15.経営工学部門296人236人138人58.5%
16.情報工学部門776人599人383人63.9%
17.応用理学部門445人336人135人40.2%
18.生物工学部門182人139人48人34.5%
19.環境部門1,184人905人356人39.3%
20.原子力・放射線部門94人70人37人52.9%
全部門合計23,476人17,225人7,264人42.2%

引用:「公益社団法人 日本技術士会

以上より、受験者が多い部門の上位5部門を多い順に並べると、以下の通りになります。

順位

部門名

受験者数

1位

建設部門

12,111人
2位機械部門2,402人
3位電気電子部門2,059人
4位上下水道部門1,540人
5位環境部門1,184人

一番受験者の多いのは建設部門です。2位以下の部門と比べても圧倒的な多さです。建設部門は例年1万人を超える受験者がおり、毎年最も受験者の多い資格となっています。

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建設部門は、建築分野はもちろんのこと、土木分野や都市開発にも携わるために受験者の数が多く人気があります。

2位の機械部門や、3位の電気電子部門も受験者が多くいます。機械部門は、機械設計や生産システムに関連する業務を担います。電気電子部門ではエネルギー関連や、最近では情報通信関連での仕事が増えています。

第二次試験では総合技術管理部門の受験者が二番目に多い

ここまで第一次試験の受験者数を見てきました。しかし、技術士には第二次試験もあります。

例年第二次試験の受験者数で一番大きのは第一次試験と同じ建設部門ですが、二番目に多いのは総合技術監理部門です。

これは総合技術監理部門が、技術士資格の「最上位」資格であるからです。総合監理部門の受験者は、すでに他の部門で合格をして一定の実務経験をしている人が多くなっています。

技術士になるまでの道のり

技術士の試験は以下の流れです。

指定された教育課程 or 第一次試験 → 修習技術者 → 第二次試験 → 技術士

以上の流れで技術士資格を取得できます。 指定された教育課程については部門によって詳細が異なります。

第一次試験は誰にでも受験資格があり、年齢、学歴、国籍、業務経歴などの制限はありません。 学生でも受験可能です。

指定された教育課程修了か第一次試験合格のどちらかの条件を満たすと、修習技術者となります。 その後は4年、もしくは修習技術者になる前の経験もふまえて7年間の実務経験が必要です。

実務経験を積んではじめて第二次試験の受験資格を取得できます。 そして第二次試験に合格すれば、めでたく技術士としての登録を行うことができます。

技術士試験はどのように受験する?

技術士試験の第一次試験、第二次試験の内容について解説します。

第一次試験

第一次試験は択一式(マークシート式)で、基礎科目、適性科目、専門科目を受験する必要があります。基礎科目の出題分野は以下です。

No.出題分野
1設計・計画に関するもの(設計理論、システム設計、品質管理など)
2情報・論理に関するもの(アルゴリズム、情報ネットワークなど)
3解析に関するもの(力学、電磁気学など)
4材料・化学・バイオに関するもの(材料特性、バイオテクノロジーなど)
5環境・エネルギー・技術に関するもの(環境、エネルギー、技術史など)

適性科目は、技術士法第四章(技術士などの義務)の規定の遵守に関する適性です。専門科目は20ある技術部門の中から1技術部門を選択します。

第二次試験

第二次試験は、筆記試験と口頭試験です。

筆記試験の内容

筆記試験は、21技術部門の中から、あらかじめ選択する1技術部門に対応する「必須科目」と、各技術部門に設定された科目から、あらかじめ選択する「選択科目」についての試験が行われます。

必須科目の問題は1つ、選択科目の問題は2つを解答する必要があります。なお解答は全て論文形式で行います。なお総合技術監理部門のみ2日間の試験となっており、試験内容も他の20部門とは違うのでご注意ください。

口頭試験の内容

口頭試験は、筆記試験の合格者に対してのみ行われます。技術士としての適格性を判定することに主眼をおき、筆記試験における記述式問題の答案および業務経歴を踏まえ実施します。試験は20分間で行われます。

技術士はどの部門も難関資格である

技術士は科学技術のスペシャリスト資格です。専門科目は部門ごとにわかれており、それぞれの専門部門で勝負することになります。

部門ごとに受験者数の違いはありますが、いずれの部門も試験自体は決してやさしいものではなく、実務経験も求められます。

しかし、技術士を取得することは自分の市場価値を高めることにつながり、難関資格だけあって高い評価を得られます。技術者なら挑戦する価値の大きい資格と言えるでしょう。

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