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技術士(電気電子部門)の試験概要から勉強方法まで押さえよう

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技術士の電気電子部門は、科学技術の応用面に携わる技術者に与えられる国家資格です。

資格を取得することで一般的な技術職の役割を超えた仕事にも従事できるため、技術者としての評価を高めたい方におすすめの資格と言えます。

技術士試験には第一次試験と第二次試験があります。
自分が受験する分野の必要な情報については試験前に集めておきましょう。

そこで今回は、技術士(電気電子部門)の試験概要と勉強方法について解説します。
資格の概要と一緒に見ていきましょう。

技術士(電気電子部門)とは

まず、技術士(電気電子部門)がどういった資格なのかを解説します。
資格概要と資格を取得するメリットについて確認してください。

資格概要

技術士は、科学技術分野における専門的な知識と高度な応用能力を有する、優れた技術者に与えられる国家資格です。

技術士は、産業経済、社会生活の科学技術に関する21の分野に分かれており、その中の一つに「電気電子部門」があります。

行政活動や企業経営などの一般的な技術職を超えた役割を担うだけではなく、企画や調査、計画や設計、整理など、コンサルティング業務の幅も広いのが特徴です。

また、企業内でも技術士の資格を有しているだけで大きな評価ポイントが得られるため、技術者としての価値を高めたい方にもおすすめの資格と言えるでしょう。

取得のメリット、活躍の場

産業界において技術士は、学術界での博士号(学位)に該当すると言われるほど権威のある国家資格です。

技術士の存在は、技術士法にて次のように定められています。

技術士法における技術士の位置づけ
技術士の名称を用いて、科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、評価またはこれらに関する指導の業務を行う者

上記のとおり、技術士の仕事の幅はかなり広いことがわかります。

専門職から一般職、総合職や管理職まで業界問わず活躍できるため、一般的な技術職の役割を超えて経営者の道へ進むことも将来的には可能です。

では、技術士試験はどのような内容で実施されるのでしょうか?
次のセクションでは、技術士(電気電子部門)の試験概要について見ていきましょう。

技術士(電気電子部門)の試験概要

それでは、技術士(電気電子部門)の試験概要について解説します。
試験内容や受験資格、過去5年間における合格率などの必要な情報を確認してください。

試験内容

技術士の試験には、第一次試験と第二次試験があります。
電気電子部門における試験内容については、次のとおりです。

電気電子部門【第一次試験】
項目詳細
出題形式筆記試験【マークシート形式(五肢択一式)】
出題科目
  • 基礎科目
  • 適正科目
  • 専門科目(電気電子部門においては、電気電子が該当)
電気電子部門【第二次試験】
項目詳細
出題形式
  • 筆記試験【記述式】
  • 口頭試験
出題科目

筆記試験

  • 必須科目
  • 選択科目(電気電子部門においては、電力・エネルギーシステム、電気応用、電子応用、情報通信、電気設備が該当)

口頭試験

  • 技術士としての適格性など

上記がそれぞれの試験における実施内容です。
受験する試験の科目を把握し、計画的に勉強を実践しましょう。

受験資格

第一次試験については、受験資格はありません。
年齢や学歴、業務経歴に関係なく、誰でも受験が可能です。

第二次試験の受験資格は、「技術士補となる資格(技術士第一次試験の合格者あるいはそれと同等と認められる者)を有し、受験申込みの時点でいずれかに該当すること」と定められています。

第一次試験の合格者と同等と認められる者については、試験の公式サイトである「公益社団法人 日本技術士会」に情報が掲載されているので、一緒に確認してください。

さらに詳しく!
技術士はどんな資格?仕事内容や資格の取得方法を解説!

合格率

技術士(電気電子部門)の過去の試験の合格率は、次のとおりです。

年度第一次試験第二次試験
令和4年36.5%未発表
令和3年33.1%10.0%
令和2年48.3%13.0%
令和元年51.8%12.2%

第二次試験の合格率が第一次試験と比較して大幅に低いため、第二次試験をいかに攻略するかが技術士試験に合格するためのポイントと言えるでしょう。

技術士(電気電子部門)の勉強方法

ここでは、技術士(電気電子部門)の勉強方法について解説します。
過去問題や参考書、通信講座について解説するので、自分に合った方法を選択してください。

過去問題を解く

公式サイトである「日本技術士会」では、過去に出題された問題を第一次試験と第二次試験に分けて掲載しています。

そのため、過去問題を解きながら勉強を進めることが可能です。
必要な知識が定着していない際は、参考書とあわせて用いるようにしましょう。

わからない分野を少しずつ勉強することで実践的かつ効率的に対策できます。

おすすめ参考書

技術士(電気電子部門)におすすめの参考書と問題集を紹介します。
第一次試験と第二次試験、それぞれに特化した参考書を1冊ずつ紹介するのでご覧ください。

第一次試験に特化した問題集
項目詳細
タイトル技術士 第一次試験問題集 基礎・適正科目パーフェクト

※リンクをクリックすると商品詳細のページに移動します。

出版社翔泳社
内容技術士(電気電子部門)第一次試験
特徴試験の傾向がわかりやすくまとめられており、解説が丁寧で使用者からの評価が高い
第二次試験に特化した参考書
項目詳細
タイトル技術士 第二次試験 評価される論文の書き方<第2版>

※リンクをクリックすると商品詳細のページに移動します。

出版社中央経済社
内容技術士第二次試験の論文の書き方
特徴自分の知識を活かして評価される論文を書くために必要な情報やポイントがわかりやすくまとめられているため、使用者の評価も高い

上記がおすすめの参考書です。
先ほど紹介した過去問題とあわせて効率よく勉強しましょう。

電験三種の参考書も使える

試験の勉強をする際に、基礎的な理論を理解できているか不安な方は、電験三種の参考書を使用するのもおすすめです。

電験三種の理論では、電気・電子理論の基礎的項目が出題されるため、技術士の電気電子部門に共通する項目が多いのが特徴です。

参考書は、オーム社が出版する「電験三種 完全マスター」が高い評価を集めています。
解説も詳しく丁寧にまとめられているので、効率的に基礎知識を勉強できるでしょう。

項目詳細
タイトル完全マスター 電験三種受験テキスト 理論(改訂3版)

※リンクをクリックすると商品詳細のページに移動します。

出版社オーム社
内容電験三種の理論科目
特徴情報量が多く、解説も丁寧であるため、電験三種の参考書内でも使用者の評価が高い

通信講座のメリット

人気の高い参考書や問題集を用いても、必ずしも独学で効率よく勉強できるとは限りません。

また、独学だと、わからない問題や項目は、自分自身の力で解決しなければいけないため、勉強のモチベーションが継続しにくいというデメリットがあります。

そういったデメリットの解決策として、通信講座の受講がおすすめです。

No.通信講座を受講するメリット
1動画講義とテキストを用いるため、勉強の効率が大幅にアップする
2日々の隙間時間を有効活用して勉強できる
3わからない問題や項目をすぐに解決できる

通信講座を受講するメリットは、上記のとおりです。

通信講座では、受講料金が必要である反面、モチベーションを継続するための環境を整えられることが最大のメリットと言えるでしょう。

「参考書や問題集だけの独学では不安」「日々の隙間時間を有効活用したい」といった社会人の方は、通信講座の受講も一緒に検討してください。

まとめ

今回の記事では、技術士(電気電子部門)の試験概要と勉強方法について、資格の概要と一緒に解説しました。

技術士試験は、第二次試験の合格率が第一次試験と比較してかなり低いため、簡単に取得できる資格ではありません。

しかし、この記事で紹介した勉強方法や参考書、通信講座などを活用して効率よく勉強を継続することで合格する力は身に付きます。

資格を取得することでさまざまなメリットが得られるので、技術者としてのレベルアップを狙うのであれば、積極的に挑戦してください。

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