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技術士の口頭試験でよく聞かれる質問と対策方法を紹介!

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技術士は、高騰の専門的応用能力、そして一定以上の実務経験が必要とされています。その技術士第二次試験では、筆記試験の合格者のみに口頭試験が行われます。

口頭試験では、業務経歴や応用能力に関する試問が行われますが、技術士倫理では、継続研鑽の有無もチェックされます。

ここでは、口頭試験の概要及び、合格基準、よく聞かれる質問、口頭試験対策等を紹介しています。第二次試験や口頭試験に向けて、ぜひ参考にしてください。

技術士口頭試験の概要

技術士の二次試験は3段階

技術士第二次試験は、実務経験証明書、筆記試験、口頭試験の3段階に分かれています。ここでは、口頭試験を含む、それぞれの試験について簡単に説明します。

1.実務経験証明書

まず技術士第一次試験の合格者に対しては、実務経験証明書の提出が課せられます。ここでは、受験要件を満たしているかがチェックされます。

例えば「指導技術士あるいは、優れた指導者の監督の下で4年以上の実務経験があるか」「指定外の教育課程修了者は、7年以上の実務経験があるか」といった審査が行われます。

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この実務経験証明書は口頭試験で使われる資料となることを念頭に置いておいてください。

2.筆記試験

筆記試験は総合技術監理部門とそれ以外の部門で出題内容が異なります。それぞれの出題科目は以下の通りです。

・第二次試験【総合技術監理部門以外の20部門】

▼必須科目 〔記述式;試験時間/2時間〕
 I「技術部門」全般にわたる専門知識、応用能力、問題解決能力及び課題遂行能力に関するもの
▼選択科目 〔記述式;試験時間/3時間30分〕
 II 「選択科目」についての専門知識及び応用能力に関するもの
 III 「選択科目」についての問題解決能力及び課題遂行能力に関するもの

・第二次試験【総合技術監理部門】

▼必須科目 〔択一式;試験時間/2時間 及び 記述式;試験時間/3時間30分〕
「総合技術監理部門」に関する課題解決能力及び応用能力⇒ 必須科目の内容は、次の[1]~[5]の事項について問う問題です。

 [1] 安全管理
 [2] 社会環境との調和
 [3] 経済性(品質、コスト及び生産性)
 [4] 情報管理
 [5] 人的資源管理

具体的には、技術士としての実務経験のような高度かつ十分な実務経験を通じ、修得される照査能力等に加え、業務全体を俯瞰し、業務の効率性、安全確保、リスク低減、品質確保、外部環境への影響管理、組織管理等に関する総合的な分析、評価を行い、これに基づく最適な企画、計画、設計、実施、進捗管理、維持管理等を行う能力とともに、万一の事故等が発生した場合に拡大防止、迅速な処理に係る能力を確認する問題を出題します。

引用:日本技術士会

3.口頭試験

前述の要件を満たした実務経験証明書を提出し、 かつ筆記試験に合格した方のみ、口頭試験を受験できます。

口頭試験では、技術士に求められる資質能力のうち、とくにマネジメント、評価、リーダーシップ、コミュニケーションに関する試問が行われ、その知識はもちろん、知識を継続的に研鑽できる人かどうかという人柄もチェックされます。

加えて、筆記試験の答案と、小論文を含む業務経歴票に記載した内容について質問をされます。

例えば、筆記試験で誤った解答をした問題について解説を求められたり、小論文のテーマを選んだ理由について質問されたりすることが想定されます。

なお技術士試験は定期的に改正があるため、受験前に必ず公益社団法人日本技術士会の公式HPを確認してください。

合格基準

技術士としての合格基準について知っておきましょう。技術士の口頭試験は、全ての評価項目において60点以上が合格基準です。1項目でも60%に満たなければ合格には至りません。

試験は、3つに分かれていていずれも100点満点の60点以上が必要です。配点に関しては、次章の「評価項目について試問事項と配点」で確認ください。

評価項目について 試問事項と配点

技術士の口頭試験は、およそ20分程度で、以下のそれぞれの配点にて試問されます。いずれも100点満点中60点以上で合格となります。

【総合技術監理部門以外の20部門】

技術士としての実務能力
①コミュニケーション、リーダーシップ(30点)
②評価、マネジメント(30点)
技術士としての適格性
③技術者倫理(20点)
④継続研鑽(20点)

*試問時間:およそ20分(10分程度の延長可能)

【総合技術監理部門】

「総合技術監理部門」の必須科目に関する技術士として必要な専門知識及び応用能力
①体系的専門知識(40点)
②経歴及び応用能力(60点)

※ 試問時間:およそ20分(10分程度の延長可能)

技術士口頭試験でよく質問される内容

先ほどお伝えしたように、口頭試験では、経歴及び応用能力、そして、技術士としての適格性が試問されます。実務経験証明書は、受験申込書と同時に提出する必要があり、その書類を元に質問されます。

ここでは、技術士口頭試験で頻出される質問例と回答例を紹介していますので、スムーズに対応出来るよう準備をしておきましょう。

技術的体験を中心にした経歴内容及び応用能力

経歴(小論文を含む)
答案に対する試問

経歴、及び小論文は、その人によって違いがあり予測が出来ません。その人に合った質問がなされることが多いため、自身が記述した内容を再確認する必要があります。

業務経験、受験動機、合格後の豊富等を含めて、上手く説明できるよう準備しましょう。答案に対する試問については、記述した箇所を再度、確認しておくことをお勧めします。

技術士としての適格性

技術者倫理・継続研鑽

ここでは、技術士法3義務、技術士法2責務を中心に技術者倫理等についての質問が試問されます。ここでは、3つの質問例と回答例を紹介しています。

回答例は一つではありませんが、対策の一つとして参考にしてください。

【質問例 1】
3義務2責務を言って下さい。
(回答例 1)
技術士としての倫理観や信頼が求められている3義務2責務ですが、最初に3義務からお答えします。第44条信用失墜行為の禁止、第45条技術士等の秘密保持義務、第46条技術士の名称表示の場合の義務。次に2責務をお答えします。第45条の2技術士等の公益確保の責務、第47条の2技術士の資質向上の責務。以上が3義務2責務です。
【質問例 2】
3義務2責務の中で何が一番大事だと思われますか?
(回答例 2)
技術士倫理綱領の行動指針では、1つめに「技術士は、公共の安全、環境の保全を最優先に考慮する。」とあるため、「公益確保の責務」が一番大事だと思います。技術士法の目的の一つでもあり国の利益に繋がることから最も重要だと考えられます。
【質問例 3】
守秘義務は、誰に対して義務を負っていると思われますか?
(回答例 3)
携わる業務によって対象は変わりますが、クライアントや自身が所属する組織はもちろん、一般人のプライバシーや生態系など、業務上知りうる全ての秘密に対して守秘義務を負うものと考えます。

上記の質疑応答例は一例となりますので、受験の際は必ず過去問題集や練習問題も合わせて確認し、自分の言葉で説明できるようにしましょう。

技術士口頭試験の対策

技術士口頭試験では、口頭で説明することから、実際に体験した業務経歴を上手く伝える必要があります。

また、筆記試験の内容や技術士倫理等を含めて質問されますが、ここでは、技術士にふさわしいと思われるような準備対策を紹介しています。

経歴、小論文のプレゼンをしっかり準備する

経歴票を基本に業務経歴の合致等の確認がされますが、経歴に関する質問を含めて質疑応答の練習をしておくことが重要です。

小論文では、業務概要、課題問題点とその解決策や具体策を中心に説明します。ただし、記載された通りの説明だと時間の無駄であることから、記載以外の内容や、強調したいことの補足説明といった具合に、簡潔に説明できるプレゼンを準備しておきましょう。

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論文を読んだ面接官に上手く説明した後に、質疑応答でさらに理解を深めてもらうことで、評価も上がります。短い時間の間にいかに分かりやすく説明できるかがポイントです。

筆記問題の不明点をクリアにしておく

記述した解答について、面接官が理解できない場合、あるいは、もっと説明が必要な時に質問されることがあります。記述した内容に肉付けをしたものを準備しておくのもポイントです。臨機応変に対応出来るように、解答した問題を深く見つめなおしましょう。

また、筆記試験の不明点や気になったことは、口頭試験の時にフォローをしておきましょう。

よくある質問に答える練習をしておく

質問例は多数あるため、練習も場数を踏むことで上手く対応出来るかと思われます。技術士口頭試験でよく質問される内容は、過去問や予想問題を見て繰り返し練習をしましょう。

特に技術士倫理では、回答内容により人柄がチェックされることから、慎重に回答文を用意しておく必要があります。また、記述とは違い口頭説明になるため、話し言葉の練習も併せて行うことが必要です。

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一人で対応が難しいと思ったら、口頭の模擬試験を活用しましょう。

口頭試験の模擬練習は通信講座で可能

面談形式である口頭試験の模擬練習を一人きりで行うことは不可能ですが、通信講座を使うと対策することが可能になります。

例えば、SATの技術士通信講座であれば、家にいながらZOOMを使って対策することができます。具体的には、口頭試験対策として、講師との模擬試験を1回30分×3回(パーフェクト講座および口頭試験試験対策講座の場合)をZOOMで行うことが可能です。

また口頭試験に必要な実務経験証明書についても添削サービスを行なっており、こちらは6回まで添削が可能です。もちろん添削は技術士の各部門ごとに精通した講師が行うので、安心してご利用いただけます。

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SATの技術士二次試験対策講座は、現在14部門に対応しています。
一人で対策するのは難しい試験ですので、通信講座の利用を検討してみてください。

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